熱出た日の夢。ボスっぽさや諸星っぽさ、伊藤潤二っぽさあってニコニコしながら見られました。展開はラストがやや急すぎる印象。
友情譚にしたいのか、同性愛の話にしたいのか、人種の話にしたいのか、ジェンダーの問題にしたいのか、家族の話にしたいのか、中絶の話にしたいのか、監督の怒りやメッセージが多すぎて、結局核となるテーマがぼんや>>続きを読む
この手の映画では、だれに何をどこまで語らせるかが肝である。系統的には同じ「十二人の怒れる男」のほうが個人的には好き。
物語はサンドラ視点で進行していく。が、サミュエルのUSB内にある夫婦喧嘩の音声>>続きを読む
ひっさびさにアニメ映画を見た。
テーマも分かりやすいし、映像も音楽もキレイ。なのに、登場人物を出しすぎて肝心なメインの二人の関係の深掘りが雑で甘い印象。
ラストの展開までは分かっているんだから、もっと>>続きを読む
邦題がまず違う。「夜の乗客たち」が直訳。
エリザベートがラジオでさまざまな「乗客たち」と会話するのがメインかと思いきや違う。
タルラが家族の絆を深める話なのかというと、それも違う。
タルラが登場した意>>続きを読む
ダルデンヌ兄弟の新作。『その手に触れるまで』や『サンドラの週末』が個人的に刺さったので期待して観に行ったが、今回のはイマイチ。ラストまでの流れがなんとなく予想できてしまうまではよいとして、そこから胸に>>続きを読む
無駄話ばかり。面白さのツギハギ。ゴダールっぽい。
それでも面白くなるのは、コーエン兄弟の手腕だと思う。他の監督が、ビッグリボウスキを作ってもこうはなるまい。
久しぶりに面白いコメディを見ることができた>>続きを読む
「人が死んだ後も思い出は生き続ける」
ルイサが死んだあとも、この映画が終わったあとも、フリオとテノッチが今後会わなくなったとしても、この先、観た人の人生でこの映画が生き続ける。
油断してただけに相当喰>>続きを読む
テーマは面白いのに、やたら「金とは何か」とか「死とは何か」とか語らせすぎている印象。演出もあざとい。悪い意味で。
メイクもイマイチ。
アルトマンを見るのは2回目。そしてPTAの『マグノリア』の元ネタ。
登場人物がめちゃくちゃ多いにもかかわらず、そのほとんどがかする程度にしか絡み合わない。というか、裏を返すと、かする人々にもそれくらい>>続きを読む
「沈黙していたのではない。お前と共に苦しんでいたのだ」
これは遠藤周作の信仰の過程であり、終焉ではない。そして、この『沈黙』があるからこそ、『深い河』にたどり着くのである。
誰もがキチジロー。誰もがロ>>続きを読む
良さのブツぎりでツギハギだらけの傑作。テーマもストーリーは重要ではなく、とにかくセリフやカットの良いところを繋ぎ合わせているだけなのに、なぜこんなに響くのだろうか。
劇場で鑑賞。13時ごろに始まり、終演は21時。約8時間の体験。映画では考えられない2回ものインターミッション。
言葉にした瞬間に作品の良さがするすると抜け落ちていくから、見ろとしか言えない。極上のトリ>>続きを読む
初ジュリア・デュクルノー。
女性における思春期の成長の過程や葛藤、そして成長することのグロテスクさがよく描けてる。自分がとくに自分を醜く思う。しかし、醜さ・グロテスクさを通さないと、美は手に入れられな>>続きを読む
ただ犬がソーセージを咥えて逃げるのを追いかけるだけの映画。なのに、こんなに面白いとは!
同じようなシーンが続くのに、飽きずに観られるのは短編だから。というだけでなく、構図がしっかりと考えられていて、特>>続きを読む
評価は1にも満たないくらい、ストーリーがとっ散らかってる。でもそれでいい。そこがいい。viva ハーモニー!
クソみたいな内容だけど、侮れない。マシュー・マコノヒーとスヌープ・ドッグ、ジョナ・ヒルの抜>>続きを読む
選択の連続なんだけれど、結局どれを選んでも選ばなかった選択肢に後ろ髪を引かれる。
それでも、その選択に後悔するまでの、ほんの少しの多幸感が忘れられずに、間違っていても自分が信じた道を進んでしまう。
自>>続きを読む
ジュリエット・ビノシュが演じていることにものすごく意味がある映画。何度でも繰り返して観たくなる良作。
ありきたりなテーマだけに、どのような展開をつけるのか期待してた。大きなドラマはなく、予想通りにストーリーが進んでいく。リアルさだけが評価できる。
mid90sとは違った角度から照射したスケーターたちのドキュメンタリー。
どんなに仕事がキツくてもスケボーを続けていたキアーと、だんだんとスケボーから遠ざかっていくザックの行く道は明らかだった。(ラス>>続きを読む
どんなにシンドラーが善人に見えても、それでも悲劇だと思う。美談ではなく、ハッピーエンドでもなく、ただ悲劇。最高だった。
ストーリーはさておき、撮影のテクニックが頭一つ飛び抜けている。タランティーノから逆輸入的に鑑賞
『アンダルシアの犬』を彷彿とさせる、シュールな映画。それでいて一つ一つのシーンの画の破壊力は抜群。セリフもよい。「3フランだ 物価が上がってるからな 物価だけが」
グリーンブックよりは好きかな、アダムドライバーが割と空気で悲しい。
実話が元なのがさらに悲しい。
悪くないんだけど、ドクもトニーも深掘りが甘くて、上辺だけで終わってしまった感がある。演奏シーンのマハーシャラ・アリは「めっちゃ特訓したんだな〜」と感心しました