もさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

ベニスに死す(1971年製作の映画)

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美、若さ、芸術、退廃、疫病、死。
たびたび挿入されるタージオのイメージビデオのようなカットは確かに美しいが…。
性的でない純粋な美。でもビーチでの水着や友だちと戯れるシーンを観ていると、それって詭弁じ
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ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

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公開当時はリアルな銃撃戦が話題になったらしいが、いま観ても血糊以外はかなりの迫力。
スリリングなシーンも多くておもしろい。
メキシコまで送ってくれるおじさんがいいキャラしていて最高。
バイオレンスなの
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影武者(1980年製作の映画)

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容姿の似通った三人が対話する冒頭で唸ってしまう。
現代では撮影できなさそうな合戦シーンのスケール感がすごい。
顔も思考も本物と瓜二つなのに、正体がバレると追い出されるのは、なかなかに哀れというか愚かと
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ゴーストライター(2010年製作の映画)

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テンポ感が好きだが、緊迫感は足りない気がする。
いまいち乗り切れなかった。
公開時はタイムリーなネタだったのだろうか。10年も経つと世間の関心も変わるもので…

裏窓(1954年製作の映画)

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グレースケリーが麗しい。
彼女が犯人の部屋に忍び込むあたりからの手に汗握る展開が見事で、思わず力が入ってしまう。
犯人と主人公の静かな格闘も良い。
退屈な日常から隣人を観察する低調なところからだんだん
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マグノリア(1999年製作の映画)

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空から落ちてくるカエルが物語を強引に締めくくる群像劇。
誰かの人生と一瞬交差する時の、来た道と向かう先が垣間見えるような感じがいい。
どこに向かうのかわからないストーリーがカエルによってふわっと浮き上
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

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バビロン鑑賞記念に何度目かの再鑑賞。
映画としてひとつの完成系という感じで、収まるべきところに全部収まっている安心感を感じる。
なにより楽しいので、疲れた時に観たくなる映画。

RRR(2022年製作の映画)

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お薦めいただいたので観てきました。
インターバル上映の回だったんだけど、正しくインターバルが必要な映画だったなあ。前後編ちょうど集中力がもつ。
アクションも歌唱シーンも楽しく、史上最強の肩車アクション
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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ブラックユーモアに満ちた作品。
アイルランドを舞台にした、かなり普遍的なメッセージに満ちた映画だった。
ボーダーコリーを連れたコルムと、ポニーとお友だちのパードリック。そこからしてもういいじゃん。
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バビロン(2021年製作の映画)

4.0

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サイレントからトーキーへと移り行くハリウッドを生きた人々を描いたレクイエムのような映画。
『雨に唄えば』がこれからの時代を生きる者にスポットライトを当てた映画であるのに対して、今作は忘れ去られた時代を
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

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ハラハラドキドキがなかり味わえた。
100本観ていると1本は途中で寝てしまうんだけど、かなり昔に途中で寝落ちした映画でした。
もちろんつまらなくはないのだが、コーエン兄弟はやっぱりいまいちはまらないみ
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ディヴォーション:マイ・ベスト・ウィングマン(2022年製作の映画)

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全く期待せずに見始めたのだが、空戦シーン等案外迫力があってよかった。
あの時代だと米軍はプロペラ機なのにソ連はジェット機なので、昔はソ連てすごかったんだな…となった。
僚機の彼はトップガンマーヴェリッ
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

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映画向けに脚色されているが、実話に基づいた映画。
こういう団体もカルトみたいなもんでサイコパス気質のリーダーがメンバーを支配している場合が多いんだろうか。
多大な犠牲を払ったとはいえ、愛する人を見つけ
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LAMB/ラム(2021年製作の映画)

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なかなか良い雰囲気で進むのだが、羊人間がまんま出てきたところでちょっと笑ってしまった。
何かのメッセージがあるという映画ではないのかもしれないが…少なくともわたしはよくわからなかったんだけど…。
民話
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カセットテープ・ダイアリーズ(2019年製作の映画)

4.0

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全く違う環境で書かれた誰かの歌が人生を変えていくお話。
違う国の違う言葉で書かれた話や音楽や映画を楽しんでいる身としては共感することしきりなのだが、なによりいいのはスプリングスティーンの音楽に人生を仮
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僕の世界の中心は(2016年製作の映画)

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ほろ苦い青春映画。
ポップな雰囲気ながら、彼氏と親友との三角関係や、母と双子の姉の親子関係など、かなりシリアスなドラマが展開する。
ままならない十代というか…全く同じ境遇に置かれたわけではないけれど、
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300 <スリーハンドレッド>(2007年製作の映画)

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おすすめされたので鑑賞。
シンプルな話だけど、戦闘シーンは迫力があって良い。
画面の処理で古代っぽい雰囲気を出しているのがいい感じ。
夫とは違うフィールドで戦う王妃がかっこよかったかな。

彼が二度愛したS(2008年製作の映画)

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そうなるんだろうなというところに大体落ち着く感じの話。
サスペンスとしてはハラハラドキドキが足りないし、ミステリーとしてもラストが大体予想できるのでなんとも言えない。
最後に現れるユアンマクレガー。偽
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ほの蒼き瞳(2022年製作の映画)

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いわゆる語り手が犯人なタイプのミステリーで、探偵役が犯人でワトソンがラストで探偵役にバトンタッチする。
そういう結末になる以上犯罪が進行しなければならないんだけど、中盤はもうちょっと気合い入れて捜査せ
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N号棟(2021年製作の映画)

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ミッドサマー観たことないのだが、言及されてる方が多いのでこういう感じの映画なんだろうか。
俳優さんの演技もなかなか真に迫っていておもしろかった。
なんかまあ…死ぬってこわいというのは共感できたかな。

栄光のル・マン(1971年製作の映画)

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当時としてはかなりすごいレースシーンなのでは。
実際のル・マンの映像も雰囲気があっていい。

灼熱の魂(2010年製作の映画)

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苛烈。
神話にありそうな作りの話だが、そう考えると人間進歩していないんだなと愕然としてしまう。
真相の胸糞の悪さはなかなかなのだが、その割に登場人物の苦悩は描かれないので重すぎない。
でも逆にそんなに
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神々の山嶺(2021年製作の映画)

4.0

圧巻の90分。
マロリーのカメラを巡る謎がストーリーを引っ張るが、最終的にはその先に辿り着くという作りが気持ちいい。
厳しい山に立ち向かう描写は、時にかなりスリリングで手に汗握る。
こういう他の国の作
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ハスラー(1961年製作の映画)

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続編は観たことがあるのにこちらはまだだったので鑑賞。
ポール・ニューマンのかっこよさもさることながら、敵役と悪役が魅力的なのでさらに映える。
まさに男の映画という感じ。

ひまわり(1970年製作の映画)

3.8

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ソフィア・ローレンが最高に良い映画。
アントニオを探し続けてたどり着いた家で、彼の奥さんが「子どもって」と愚痴るのを聞いている時の表情、再会して電車に飛び乗るまでの表情、全てが良くて号泣してしまった。
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ブリット(1968年製作の映画)

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マックイーンを味わう映画。
オープニングのテロップの出方からかっこいいし、ハードボイルドな雰囲気もすき。
中盤のカーチェイスや空港の滑走路での逃走など、迫真なシーンが面白い。

お嬢さん(2016年製作の映画)

3.7

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いやはや面白かった。
結構薄気味悪いエログロはあるのだが、後味は爽快でエンタメとして存分に楽しめた。
A視点、B視点、種明かしと3部に分かれているが、謎解きとしてもドラマとしてもどこでなにを見せるかよ
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アンビュランス(2022年製作の映画)

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銀行強盗が救急車をジャックして逃亡する映画。
アクションが見応えあり。
2時間ちょっとと案外長めだが、銃撃戦にカーチェイスととにかく派手で楽しい。
ストーリーはちょっとチープだけど、ド派手なカーチェイ
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カモン カモン(2021年製作の映画)

4.0

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大人になるとなぜみんな子どもだったことを忘れてしまうんだろう。
忘れてしまうとしても、子ども時代がその人を形作る大切な時間になる。そういうことを考えると、ジェシーが周りから大事にされているのは見ていて
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鹿の王 ユナと約束の旅(2020年製作の映画)

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長編小説のダイジェスト版アニメという趣の映画。
原作を読んだのはずいぶん前なので全て覚えているわけではないのだが、映画しか知らない人はストーリーを理解できるんだろうか。
作画は劇場アニメ。丁寧でとても
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ザ・ファーム/法律事務所(1993年製作の映画)

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ジョングリシャム原作のリーガルサスペンス。
二転三転する展開はなかなかおもしろいけど、サスペンスはあんまりうまくないのかも。
天井にぶら下がってたり、バレそうになってただ走って逃げたり、ただの法律家と
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勝手にしやがれ(1960年製作の映画)

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予備知識なく見始めたけれど案外楽しめた。
手持ちカメラで撮影されたカットなど、いま観てもかっこいい映画。
パリの街を歩き回っているような気持ちで観られるのも楽しい。
男はとにかくクズなのだが、それに絆
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ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.8

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うーん、面白かった。
クリスティ風のミステリーは好きだけど、正統派はもうやり尽くされている感があって…このタイプの映画、ミステリーだけだと2時間は結構きつい。その中でお!新しいと思える作品。
事件編と
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ギレルモ・デル・トロのピノッキオ(2022年製作の映画)

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おもしろかった。
アニメーションはどんな種類のものでも手間がかかる印象だけど、ストップモーションはその中でも群を抜いて大変そう。
その分人形が実際に動くことによる暖かみがフィルムに表れているのが良い。
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