YAEPINさんの映画レビュー・感想・評価 - 9ページ目

人狼(2018年製作の映画)

3.0

原作アニメは未見で、完全にカン・ドンウォンさん目当て。

主人公ってこんなに喋らなくていいものなのか???
謎めいた人物像仕上がっていたと思うが、かと言って最後はいきなり感情的になるので、一貫性のない
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新感染半島 ファイナル・ステージ(2020年製作の映画)

4.0

2021年初めて劇場で鑑賞。

主演のカン・ドンウォンがかっこよすぎて、タスク遂行上のホウレンソウがあまりされない点や、感傷的な場面で間延びする点がもはやそこまで気にならなかった。

謎の感染症が蔓延
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新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air/まごころを、君に(1997年製作の映画)

3.5

テレビアニメとの連続性がある旧シリーズの「完結版」と聞いて、さぞかし分かりやすい帰結が見られるのだろうと期待していたら…まんまと裏切られた。

中盤までは、アスカも元気に?なったし量産型のエヴァシリー
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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序(2007年製作の映画)

4.4

テレビアニメ版しか見たことがなかったので、このタイミングで劇場版を観てみる。

内容としてはテレビアニメ版の1-6話の内容に準ずるが、再構成されて会話の間や使徒の順番、シンジくんの悩み方などが異なり、
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LION ライオン 25年目のただいま(2015年製作の映画)

3.5

キャッチコピーから察せられる通り、幼い頃に故郷からはぐれてしまった青年が、文明の利器Googleマップを駆使し、故郷を見つけ出す、というハートフルムービーかと思いきや、そこまでで映されるインドの社会問>>続きを読む

夏の終り(2012年製作の映画)

3.0

満島ひかりが藍染してたシーンだけ覚えてる。

女囚701号 さそり(1972年製作の映画)

3.0

梶芽衣子さんかっこいい。

かつて愛した麻薬捜査官の男に騙されるところに端を発し、そこから刑務所内でのいじめの応酬が繰り返される。

さそりは無口で、看守や他の女囚にいじめられている間は、相手をきっと
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ホリデイ(2006年製作の映画)

2.9

クリスマスなので観てみた。
クリスマスに人と観て、全盛期のジュード・ロウにもだえるのがベストな見方だと思う。

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.4

山田五十鈴の表情、所作、セリフの全てが気味悪く恐ろしい。

加えて、三船敏郎演じる鷲津の居城や、反逆の血に濡れた寝所、謎の予言者のいるあばら家が美しいバランスで構築されている。それぞれに存在する空間的
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燃ゆる女の肖像(2019年製作の映画)

4.5

全体の空気感に圧倒されてしまった。
芸術に対する純粋な感動を得られる。

絵画がテーマであるだけに、見る主体と見られる客体の関係性を改めて問い直している。
長らく、美術館に作品が飾られるような画家のほ
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隠し剣 鬼の爪(2004年製作の映画)

3.8

雪国に暮らす不遇で無骨な武士の、純情と正義が素敵だった。
久しぶりにこんな無垢な男性キャラクターを見たかもしれない。こちらが小っ恥ずかしくなるような純真さだが、父親が藩の責めを受けて切腹させられている
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ペット・セメタリー(1989年製作の映画)

3.0

ペットとかいうから動物いっぱいのゆるふわホラーかと思いきや、胸糞展開ありで要注意だった。

洋ホラーを観て思うが、日本の埋葬形態のスタンダードが火葬でよかった。

スティーブン・キング作品では子供が重
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.3

やっと鑑賞。

狭いコミュニティの中で、経済的にも環境にも恵まれず鬱屈した日常がありながら、少年たちはそこからの脱却を軽やかに試みる。

主人公4人はやんちゃなはぐれ者だが、親や兄世代に殴られ、貶され
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にっぽん昆虫記(1963年製作の映画)

4.5

『にっぽん昆虫記』とは、昆虫観察の様に人間の生き様をただ記録したものだという意味で付けられたタイトルらしいが、その実、徹頭徹尾淡々とした味わいだった。

大正4年に東北の農村に生まれ、東京で荒波にもま
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羅小黒戦記 ぼくが選ぶ未来(2019年製作の映画)

4.6

美しい背景描写と多様なキャラクター設定、躍動的すぎるアクションシーンがぎっちりと詰まっており、エンターテインメントとして最高に楽しめた。

妖精の住む原生林は、ジブリ作品を思わせるような豊かな描写だっ
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華氏 119(2018年製作の映画)

4.0

所謂ニュートラルな作りで観客に議論を提示するタイプではなく、ガッツリトランプ批判に振り切っているドキュメンタリーで面白かった。それがマイケル・ムーアならではの作家性ではあると思うが。

意図的な切り取
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神々の深き欲望(1968年製作の映画)

4.9

『ミッドサマー』、『ウィッカーマン』、そして本作と、映画史を遡っていく。

3時間があっという間で、常に奇妙で不可思議な興味深い映像の連続だった。

前半はクラゲ島の風習や信仰、人間関係が細部から垣間
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罪の声(2020年製作の映画)

3.8

小栗旬と星野源演じる主人公2人以外は、非常に興味深くて恐ろしい、哀しい映画だった。

1984年のグリコ・森永事件をそのままモチーフに、声を身代金受け渡しの指示に使われた子供、という視点を持って真相を
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.6

Netflixで観たが、びっくりするほど集中出来なくて何回にも分けてしまった。

殺されたハーランとその家族との関係が早々に観客に明かされるので、探偵と警察だけがその事実を知らずにやきもきする時間が長
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ウィッカーマン final cut(2013年製作の映画)

4.8

『ミッドサマー』の元ネタたる本作だが、もはやホラーというより宗教研究の映画だと思った。

『ミッドサマー』との一番の違いは、主人公が敬虔なクリスチャンであることだろう。
彼のおかげで、我々の生活におい
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スパイの妻(2020年製作の映画)

4.5

この映画(テレビドラマ)がNHKによって制作されたこと、そしてそれがイタリアの映画祭で評価されたことは大変意義深いと思う。
そして調べたところ、この題材となった満州の防疫部隊、731部隊の概況を記した
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ウルフウォーカー(2020年製作の映画)

3.5

直線で画一的に描かれる町の風景と、曲線で流動性を持って描かれる森の風景との明白なコントラストが、非常に美しかった。この作品はそれに尽きると思う。
下描き線すらもうっすら見えるほどの線描アニメーションは
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SCOOP!(2016年製作の映画)

3.3

ゲスい商売を扱っている作品の割に少女漫画のような展開だった。(ムカつくアイツが気になって…みたいな)
福山雅治は、この役にはイケオジ過ぎるような気がした。勝手なイメージかもしれないが、福山雅治の見た目
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ドラキュラ(1992年製作の映画)

3.3

超豪華キャストとスタッフで作った高コストB級ホラーという感じだった。
これ本当に『ゴッドファーザー』の監督が作った映画なのか??笑
全体的に怪奇表現が形式的で大仰で安っぽくて笑えてしまう。ある意味楽し
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風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

3.1

本当に世界的に観れなくなってしまう前に鑑賞。

黒人奴隷がこき使われている情景が、さも当たり前かのように映されることが最大の問題点ではあるが、そもそもスカーレット・オハラの人格がぶっ飛びすぎててビック
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シカゴ7裁判(2020年製作の映画)

4.8

世界的に抗議運動が広く行われた2020年にリリースされる映画として素晴らしかった。

起訴された7人とブラックパンサー党のボビー・シールは、大義は同じくするものの異なる組織に属し、反戦に対する姿勢は若
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いつだってやめられる 7人の危ない教授たち(2014年製作の映画)

3.7

「ソウスリャナンデモ キープ・イット・グリージー」

各学問で最高の頭脳を誇る研究者が、人件費カットの憂き目にあい大学に在籍できず、合法ドラッグで大儲けする。社会問題に切り込んだコメディとして、このコ
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82年生まれ、キム・ジヨン(2019年製作の映画)

4.3

女の地獄大喜利を観ているようだった。

何も『ダンサー・イン・ザダーク』のように特筆すべきイベント的な不幸が降り掛かっている訳ではない。
しかし人生を通して、パートナー、パートナーの家族、上司、街ゆく
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

3.4

ダニーが新たな生活を踏み出すこととなる前段のシーンやオーバールックホテル、幼いダニーが三輪車を漕ぎ回すシーンなど、キューブリック監督作の『シャイニング』の映画的余韻が各所に残り非常にややこしいが、これ>>続きを読む

東海道四谷怪談(1959年製作の映画)

3.8

ストーリーとしても日本の大古典の怪談だし、みんな話を知っている前提だから単調かと思いきや、怪奇表現のバリエーションが多様で非常に面白かった。

お岩さんのメイクは気味が悪く、牡蠣のようなビジュアルでグ
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女王蜂(1978年製作の映画)

3.9

市川崑×金田一耕助シリーズ、これで全部観た。

由緒ある家系×閉鎖的な村×惚れた腫れた×先祖の因縁 という組み合わせはもう横溝正史作品全てに通ずるところなのだろう。
原作は全然読めていないが、むしろこ
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病院坂の首縊りの家(1979年製作の映画)

4.7

市川崑×石坂浩二の金田一シリーズでは『女王蜂』を飛ばして先にこちらを観た。

これまで観た中で最も悲しくおぞましい結末だった。
他作品と同様犯人は序盤から予想がついてしまうのだが、それを取り巻く因果が
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The Witch/魔女(2018年製作の映画)

4.3

ストーリーの展開自体はやや既視感があるものだったが、転換点のダイナミックさと徹底したバイオレンス、スピーディーなアクションが非常に面白かった。
もう強さがワンパンマン並で安心出来たし楽しかった。
スト
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

4.5

きーもちわるい!!!!!!
めーっちゃめちゃ気持ち悪い!!!!(いい意味で)

観ながら食べたもの吐きそうだし、暫く揚げ餃子も見たくない。

パク・チャヌクは他に『お嬢さん』しか観たことがないが、あん
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マティアス&マキシム(2019年製作の映画)

4.5

ドラン監督作品、最近逃してて久々に観た。

ドランが監督、主演も務める作品は大抵そのキャラクターはゲイであることが前提で、初めから恋人がいるパターンもあるので、珍しく異なる設定だった。
というか、彼が
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どうしても触れたくない(2014年製作の映画)

3.4

思えばよいBL映画だったし、同性愛と社会の隔たりを表現している点でも丁寧だったと思う。

ノンケの戸川の、少し大雑把でカリスマ性のある人間味、そしてゲイと知りつつ嶋を可愛がりたくなっていく様子がよく分
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