ヤマトさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

ヤマト

ヤマト

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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

5.0

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【 いけないことと粋なこと 】

 神、すなわち、ボブ・ディランの歌声が物語のすべてをつなげた。いくらなんでも素晴らしい設定である。さすがは伊坂幸太郎さんだ。ノスタルジックな雰囲気が漂っている映像も好
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幸せのちから(2006年製作の映画)

5.0

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【 必生 】

 いわゆる元気が出る系の映画の中では、いちばん好きな作品だ。とにかくついていないウィル・スミスが必死で生きていく姿には希望と勇気をもらう。なんといっても実話ベースなところが素晴らしい。
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少林サッカー(2001年製作の映画)

5.0

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【 正義は強さ、強さは正義 】

 僕の映画ライフが“キックオフ”したきっかけとなった、思い出にして運命の映画。小学生の時観て以来、あまりの面白さと衝撃で何度も繰り返し視聴した。場面はもちろんのこと、
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鮫肌男と桃尻女(1998年製作の映画)

5.0

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【 山を泳ぐ鮫 】

 個性豊かな悪い奴らと陽気な雰囲気とは対照的なバイオレンスに拍手。
 浅野忠信さんがひたすらカッコいい。怖いもの知らずで次々とヤクザに噛みついていく様は、鮫そのもの。違うのは生息
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インスタント沼(2009年製作の映画)

5.0

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【 竜と河童の物語 】

 麻生久美子さんの“底なし”のかわいさと明るさが全て。物語の構造を凌駕してこれを観れば元気になれる。風間杜夫さんも大好きな役者さんだ。

 人生にはあり得ないことはあり得るも
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ヴァイブレータ(2003年製作の映画)

5.0

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【 強味(興味)あり 】

はい、大好きな絵です、たまりません。ありがとうございます。「ドライブ」の映画であり、素晴らしいロードムービーでした。ドライブですので、BGMは必須です。流れてくるBGM
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GONIN2(1996年製作の映画)

5.0

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【 “Go”to(強盗)仇 】

 素晴らしくおもしろい。セクシーで強い美女たちをずっと観ていられる。魅せられた。
 訳ありな男と女、またはその因果がつながっていく様がたまらない。宝石ひとつでゴニンの
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月下香(2022年製作の映画)

5.0

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【 夜に咲く華 】

 タイトルが素晴らしい。「不倫」を題材にした本作に相応しい、センスに拍手。

 タブーとされている不倫というものがこれを観ればよく分かる。外的にも内的にも。
 気持ちが外に向くと
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黒い下着の女 雷魚(1997年製作の映画)

5.0

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【 TEL・TEL・ボウズ 闇の偶然 】

 ショッキングな映像の連発である。
 電話(TEL)が、エンドロールに名を連ねてもいいほどに頻繁に登場するキーな存在となっている。もちろんスマホでも携帯電話
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ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

5.0

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【 自由と希望 】

 永久不滅の名作である。
「自由と希望」とは、人間が生きる上で最も大切な要素である。それをアンディとレッドが教えてくれる。
 アンディは廃人にならぬよう長い年月をかけて穴を掘り続
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ア・ホーマンス(1986年製作の映画)

5.0

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【 フー(風)・マン・ヒューマン 】

 「ドゥルン♪ドゥルン♪」というメロディがゾクゾクする。音でも音楽でもミュージックでもない、メロディだ。
 そしてなんと言っても風(松田優作さん)である。夜中の
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われに撃つ用意あり READY TO SHOOT(1990年製作の映画)

5.0

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【 新宿での逃走・闘争 】

 平成初期の新宿で走る、駆ける、撃つ。店の外にはポリスやヤクザが回っている(本作風の言い回しである)。
 オーバーオールの原田芳雄さんが渋くてカッコいい。
 仲間想いの強
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Endless Waltz エンドレス・ワルツ(1995年製作の映画)

5.0

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【 絶対音魂 】

「天才」とはどんな人なのか、これを観ればよく分かる。溢れ出る才能と性欲。大勢から理解されない。いや、大勢がその非凡な立ち振る舞いを理解“できない”、気づかない。分かる人に分かり、惹
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愛にイナズマ(2023年製作の映画)

5.0

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【 光陰矢の如し 】
 赤いイナズマ。おもしろさイナズマ級。150分の作品が、光の如くあっという間に駆け抜ける。
 まず、『愛にイナズマ』というタイトルと「この出会い1億ボルト」というコピーがたまらな
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不機嫌な果実(1997年製作の映画)

5.0

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【 グレープ・グループ 】
 この話は葡萄に酷似している。
 麻也子が葡萄の核となる幹とすれば、あの三人の男たちはその幹に実る果実。つまり、ある一定の範囲(グループ)に存在する人間とは、何かしらの接点
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

5.0

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【 我夢車羅(がむしゃら)】

 ゲームは良くないものという時代はとっくに終わりを告げた。学校の授業で観せるべき映画である。

「あんなものに」と身近な人たちに相手にされなかったひとりの青年が大きな夢
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HAZARD ハザード(2002年製作の映画)

5.0

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【 俺達の危険な漂流 】
 まず映像。終始、「写ルンです」で撮ったかのような映像に引き込まれてしまった。青年達の青春が映えていたのはいうまでもない。TOKYOやNYが美しかったのはいうまでもない。
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夜の上海(2007年製作の映画)

5.0

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【 轢かれて・引かれて・惹かれた 】

 深みのある美しい映画。上海の街並みが優雅に表現されている。雨も晴れも雨上がりも、夜も、夜明けも、どの時間帯も美しい。
 また、別れが切り出せず時間だけが経過す
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WHO AM I?(1999年製作の映画)

5.0

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【 ココはどこ、ワタシはだれ 】

 ぶっ飛びアクションの連発で終始面白い。
 その原因のほとんどは、ひとりの方にある。言わずと知れたジャッキーアクション、ジャッキーチェン。本作でもとにかく圧巻で、い
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おまえの罪を自白しろ(2023年製作の映画)

5.0

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【 解放会見 罪の解放・孫娘の解放 】
 作中の脅迫文の「おまえの罪を自白しろ」がそのまま『おまえの罪を自白しろ』というタイトルになるのが好きです。作中の当事者たちには気の毒ですが、観ているボクはニヤ
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ちょっと今から仕事やめてくる(2017年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 生きてさえいればそれでよし 】

 ぼくがいるべき場所は、狭い会社ではなく、広い世界だった。
 ぼくがいるべき場所は、冷たい会社ではなく、温かい海だった。
 ぼくが生きる人生は、落ち込むためではな
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 知らないけど死なない 】

 上京応援画なる存在だと思います。経済的な不安は側だけれど夢がある。
 なんといっても“音”が印象的です。歌声、音楽、人や街の声…。常に映像の中では何らかの“音”が漂っ
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アリスとテレスのまぼろし工場(2023年製作の映画)

5.0

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【 “神”一重 】

 アニメっていいなと思う。美しいから。

 変化することが許されない幻の世界。幻の心地よい世界を脅かすことは決して許されない。嫌な気持ちにならないという代わりの代償がいくらなんで
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御法度(1999年製作の映画)

5.0

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【 美しき謎の狂人 】

 美しい容姿と確かな剣捌き。何を考えているのか分からぬ謎の青年。偉大な新撰組が狂う、狂わされてゆく。
 換言すれば、これらの要素が高次元で組み合わさると、いとも簡単に人や組織
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雨よりせつなく(2004年製作の映画)

5.0

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【 ワタシの気持ち、隠れてる 】

 音楽と映像が素晴らしい。中華とも和風ともとれる、趣深い音楽。物語とともに心にスッと溶け込んでくる。
 そして映像。とにかく美しい。当時の東京がイキイキと映えている
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死にぞこないの青(2007年製作の映画)

5.0

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【 もうひとりの青い影 】

 教師やいじめっ子たちも真っ青な展開に“ブルブル”します。青、ブルーなだけに。ちなみに真っ青(まっさお)にさせる主人公の名は“マサオ”。
 舞台は小学校ですが、大切なのは
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いつかギラギラする日(1992年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

【 ひと暴れするので、次とまります 】

 ジャスとロックの融合が強烈な化学反応を生む。邦画の中でもトップクラスの激しいアクションではなかろうか。最高にロックな男たちが暴れて暴れて暴れまくる。
 とに
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夜明けまで離さない(2018年製作の映画)

5.0

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【 赤い夜 】

 夜といえば、“青”というイメージが一般的だが(いやホントか?ヤマト)、本作に限っては真っ赤なんだ。
 薄暗い夜(夜明け)に飛び散る血。
 真っ赤に染まる男と女の情熱的な夜。R指定と
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純平、考え直せ(2018年製作の映画)

5.0

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【 死ぬことよりも愛すること 】

 柳ゆり菜さん、素敵な女優さんですね。演技に引き込まれてしまいました。ラストの涙は結末の全てを物語っていました。換言すると、ナミダひとつで、そう悟らされる力があると
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冷静と情熱のあいだ(2001年製作の映画)

5.0

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【 愛の修復 】

 数多の芸術作品を復元させていく修復士の話。まずこういう職業に目を向けられる映画の素晴らしさに感謝。そしてこの作品自体が藝術作品である。もちろん本作に限っては修復不要。ずっとこのま
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アナログ(2023年製作の映画)

5.0

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【 愛の木曜日 】

 号泣必至。本当の愛と温もりがここにある。
 観ているコッチが恥ずかしくなるくらい、二宮和也さんのアプローチが微笑ましい。愛しの人と毎週木曜日に会えるというのは、それだけで生きる
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GO(2001年製作の映画)

5.0

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【 ボーダーレス万歳 】

 窪塚洋介さんのカリスマ性は天性のものだと思う。オーラ・雰囲気が際立っている。本作においてはその思想や発言の切れ味が凄まじい。時には冷静に淡々と語りかけ、時には情熱的に熱く
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GONIN(1995年製作の映画)

5.0

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【 五致団結(ゴッチダンケツ)】

 一致団結ならぬ、“五”致団結。もっと言うと、五“血”団結だった。もう血まみれだ。敵も味方も。
 最後ひとり残って、仲間の想いを紡ぐと思いきやそうはいかなかった衝撃
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不夜城 SLEEPLESS TOWN(1998年製作の映画)

5.0

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【 シン・トウキョー・エラ 】

 トウキョーがスキ。ニホンがスキ。
『不夜城』がスキ。
 またひとつ、愛すべき邦画に出逢ってしまった。
 ストーリー云々じゃなくて、タイトル、雰囲気、映像、音楽、舞台
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アンダーカレント(2023年製作の映画)

5.0

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【 万物の根源は水なり。人もまた水なり 】

 静かで深くて良い映画でした。音楽がほとんど流れないのもまた良く、水と風の音が主流でした。あ、ヤマ“サキ“さんの歌声も良かったです。
 人は苦くて辛い現実
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シックス・センス(1999年製作の映画)

5.0

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【 死んでも生きる矛盾の具現化 】

 最初に結末を観て、登場人物のやり取りを味わい、最後にガツンと喰らうこの爽快感は何だろう。
 場面の切り替わりや鏡越しや上からのアングル撮影。先述の圧倒的なシナリ
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