mさんの映画レビュー・感想・評価

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悪は存在しない(2023年製作の映画)

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なんか観たことない種類の映画を観たな……。
映画の前半は、グランピング場建設側の人間みたいな態度を自分も仕事の上で取ってしまっているかもしれないと思って我が身を振り返らされる部分があった。
中盤からは
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.5

SFとしても人間ドラマとしても面白い。
あのちゃんの演じているキャラクターがなんかもうあのちゃんそのもので、あのちゃんの学生生活を見てるみたいで胸が熱くなった。

パプリカ(2006年製作の映画)

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ザ・セルかと思ってたら急に特撮になって、陳腐な終わり方。アニメーションとしての衝撃はあるけど話が面白くない。

哀れなるものたち(2023年製作の映画)

3.0

歪んだ視野と不協和音がずっと続く。
鑑賞中ずっと「この作品をあえて今の時代につくる意味ある?」という疑問が渦巻いていたのだが、観終えた感想としては、あらゆる人間とあらゆる思想(「人は進歩できる」という
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.4

同監督の『ケイコ 目を澄ませて』は孤独な誇り高さが好きだったのだけど、今作のぼんやりした温かさの続く人肌感はちょっと苦手だったかもしれない。フィルムの質感や音の使い方は良かったと思う。

雰囲気のい
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八つ墓村(1977年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

犬神家の一族と比べると少し要素が散らかっていて、結末もすっきりしないしノイズも多い気がする。原作を知らないので実際どうなのかわからないけど。途中からいきなり鍾乳洞探検ものになるのは面白かった。
しかし
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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

4.2

犬神家の一族の焼き直しかと思ったけど要素が多いぶん本家犬神家より面白かった!
戦中の兵士たちに射った薬を戦後の企業戦士にも使って無限に働いてもらおうというあたりにより現代的な嫌さがある。
エンドロール
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犬神家の一族(1976年製作の映画)

3.8

長いけど面白かった!
金田一耕助の気の抜けた感じは日本の探偵イメージの源流のような気がする。
目線を追うカットが独特。

御法度(1999年製作の映画)

3.6

松田龍平が美しすぎる。ビートたけしは「首」と同じく傍観者ポジション。
演技が上手い人ばかりではないのに、不思議とそんなに雰囲気は崩れていない。
自分に将来はないと言い、先の短さを予見しているような加納
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ハッシュ!(2001年製作の映画)

4.0

総合的に好き。配信にあればもっと観やすくなるのになー。
ゲイバーのシーンのゲイのミソジニーがやばすぎて引いたけど、リアルにそういう部分あるんだろうな……。
非定型な家族を堂々と築ける未来へはまだまだ道
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.3

日本や東京に対するヴェンダースの幻想とスマホのない時代への懐古をある世捨て人の(いまいち非現実的な)質素な生活にのせた、一種のファンタジーかつインテリのお遊びという感じ。幻想は抱いてもらえるうちが花な>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

4.0

あんまり期待しないで観たけど面白かった。三組中二組がいい話にまとまるのはフィクションだな〜と思ったけど、役者がみんな良いし、演出も余計なことをしてなくて好感持てる。音楽が坂本龍一だったのか。

アキレスと亀(2008年製作の映画)

4.0

精神的にグロい。つらい。でも笑ってしまう。
持たされる夢。全然美しくなく、暴力的で、人を死に至らしめる夢。
「ただ絵が好きなだけなんだ」と言いながらも画廊の適当な言葉に振り回されていて、子どもの頃から
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告発(1995年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

ケヴィン・ベーコン目当てで観た。

映画の作りとして特にいいとは思わなかった。内容には実話ベースとして一定の意義があるのかなと思ったんだけど、脚色多いみたいだし、序盤はちょっと露悪的すぎる。

しかし
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ミスティック・リバー(2003年製作の映画)

4.4

このレビューはネタバレを含みます

派手ではないのに語り代があるいい映画だった。
中でもデイヴの壊れ方は生々しく痛みが伝わってくる。
いくつもの歪んだ愛の中でもジミーの妻アナベスの愛がいちばんナチュラルに歪んでいそうだと思った。人を殺し
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

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いけすかない印象の人たちが恐竜に捕食されても何一つ悼まれないのがウケてしまった。
音楽名曲だな〜!

真実(2019年製作の映画)

3.4

キャストは豪華だけどちょっと苦手なタイプの映画だった。
母と娘の長年の確執がこんな短期間に解けるわけないじゃん…と思ってしまった。
劇中劇と現実を交互に繰り返して母と娘のコミュニケーションをやり直して
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怪物(2023年製作の映画)

3.5

2回観た結果、これは是枝監督作品というよりも坂本裕二脚本作品として観た方が違和感がないなと結論が出た(そして是枝監督と坂本裕二の相性は正直あまり良くないと思った)。現実を描こうとした作品ではなく、一種>>続きを読む

ウィリーズ・ワンダーランド(2021年製作の映画)

4.0

笑えるし音楽が好み
きっちり休憩を挟みながらロボットを退治しながら遊園地をピカピカに掃除するニコラス・ケイジ

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

3.8

しっかり怖くて後味爽やか
いがみあってた海洋学者と熟練のサメハンターがお互いのサメにやられた傷跡を見た途端に打ち解けるシーンがめちゃくちゃよかった

ムーンライト(2016年製作の映画)

4.2

薬中で態度が豹変する母親からシャロンを助けてくれたのが彼女に薬を売っている売人で、シャロン自身もその後の境遇から売人になるのがつらすぎる。自分を苦しめたものから逃れられない人生。更生して堅気の生活を送>>続きを読む

3-4x10月(1990年製作の映画)

4.0

みんなうだつが上がらなくて可愛いなー。「振らなきゃ始まらないよ」そうだよね。「忍耐」で指詰めるところ笑ってしまった。たけしの映画で一番コメディーしてるんじゃないか。花束から撃つマシンガンが美しい。

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.4

わりと想像の範囲内だった、というかマーゴットのPCの中身やSNSまわりが意外とシンプルで、そんなに深く掘ってないじゃんと思ってしまった。フルネームで検索してSNS全部出てくるし。

月はどっちに出ている(1993年製作の映画)

4.0

ザ・人情。ダメ人間ばかりで安心する。シリアスだけど楽観的。

キル・ビル Vol.1(2003年製作の映画)

3.4

珍作。
沖縄には服部半蔵の日本刀つき寿司屋があるのか。タランティーノやりたい放題、しかし日本のヤクザがデフォルメされたみたいに無様。ユマ・サーマンと栗山千明は素敵。ユマ・サーマンのスタントはゾーイ・ベ
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HANA-BI(1997年製作の映画)

4.2

美しい青と抑制された描写。
人生の晩年に観ると感じ取れることが増える気がする。
仕事で撃たれて半身不随になり家族に去られて自殺未遂した同僚に画材一式を贈って、彼がずっと海辺で絵を描き続けるのがすごく良
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東南角部屋二階の女(2008年製作の映画)

3.6

伊藤沙莉ちゃん、一瞬でもわかる個性。
何も起こらないけど俳優(全員良い)の飾り気のない存在感とSNS以前の日常感がいい。
みんな他人の目を気にしてなくて人生が長そうで羨ましい。
フィルムの質感。

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