楽しみ方が複数あり、それに自分を都度合わせれば存外におもしろい作品。カーアクションすごい。
ある意味、われわれの日常を描いた作品。サスペンスと見せかけて、シンボライズされたドキュメンタリー。優れた作品は、設定にかかわらず、ノンフィクションかのように感ぜられる。演技と演出には眼を見張る。
もはやギャグ。しかし全編に展開するアリゾナの砂漠にマッチしたジャズ、男気あふれるクリント・イーストウッド、彼が承認してもないのに母親に電話かけて婚約宣言しちゃうソンドラ・ロック。三者の魅力で、この点数>>続きを読む
以前。観賞後感、生命とは文字通り命がけで生きるものたちのことを意味するのである、と、この監督の映画はその表現手段を総動員して訴えかけてくる気がする。ここで描かれている景観や肉体と精神の美しさを眺めると>>続きを読む
ずっと放置していたが観た。チャッピーの100倍面白い。もっと評価されていいんじゃないか。SF要素の配置の範囲が、慎重なところと大胆なところと、絶妙かと思う。登場する利害関係者たちの置かれた立場や行動の>>続きを読む
魅力的だった。役者の演技と音楽には度肝を抜かれる。思わず息をのむ。ただ、それに対するストーリーの力不足が否めない。ある結節点を軸に複数の物語が交錯する魅せ方は好みだが、ミステリーの強度も、結末の必然性>>続きを読む
すごい映画だ。エンターテインメント以外なにも映さない。常軌を逸したサプライズの陰では感情の機微など姿が見えないばかりか、そもそも必要とされていない。75億円というハンパじゃない金をエンタメ性の向上のた>>続きを読む
贅沢な映画。庵野監督はずるい。「好きなように」やった結果か、全編クライマックスで飽きさせない。庵野作品のオマージュ(というかそのまま)が、セリフに留まらず、場面設定・カメラワークなど至るところに。兵器>>続きを読む
相変わらずの映像美と情景描写の仕事の丁寧さに炸裂する新海誠節。しかもファンタジーやストーリーの要所に使われるモチーフも観客を唸らせるロマンチックでオマージュたっぷりのモノや場ばかり。写実的で繊細な描出>>続きを読む
趣味趣向が十人十色の監督たちが様々な角度からパリを背景に各々の物語を披露することで、街区が変わると雰囲気もまったく異なるパリの顔が鮮やかに描かれている。
フランス語の授業で鑑賞。
このテーマで、なぜこんなにも面白いのか。講義の課題として、自発的でない鑑賞だったのに、最後まで中弛みせず見入ってしまった。淡々としているがゆえに無意識にリアリティを感じているのかもしれない。制作陣に感>>続きを読む
普通の物語である。ストーリーには全く目新しい箇所は無い。装置としての登場人物や設定も、なんらオリジナリティはない。ふたりが女性であることも含めて。しかし、ひたすら美しい。それら普通のものものが彼らを邪>>続きを読む
原題dans la maisonのセンスの良さ。文学はその本質において常に既に無邪気であるがゆえに、犯罪であり狂気であり革命であり、破滅である。ただし、あるいはそれは徹底的に倫理的であろうとするがゆえ>>続きを読む
この手の伝記映画が好きなのはご愛嬌なのだが、法律家でもあり哲学者でもあり革命家でもあり政治家でもあるガンジーの生き様がイケメンすぎて。その思想はどうあれ。ただ、この映画の最大のポイントは、ガンジーが凶>>続きを読む
この手の映画はテーマが好きなので、あまり参考になる批評ができない。しかし、鑑賞した時分の、胸の奥底から湧き出る粘性の強い感動を忘れはしない。純化された情報を統治の道具として用いる我々は、その暴力性を意>>続きを読む
なんだかんだで面白かった覚えがある。母のバブル期のディスコ武勇伝を聞いていたからかな?
もはや観た時の印象は記憶の彼方なのだが、新海監督の映像表現に対する意志は賞賛したくならざるをえなかった(若干悔しかった)覚えがある。
映像美は当然賞賛すべきだとして、アメリカンな文化上のモチーフ・お約束たちを、見事に現代物理学に絡めたヒューマンドラマと融合させてここまで描ききったSF映画を未だかつて見たことはない。最上級のエンターテ>>続きを読む