六四二さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

六四二

六四二

映画(1020)
ドラマ(67)
アニメ(0)

雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

4.0

CGと伝統芸能である獅子舞の相性がいい。絵のクォリティは申し分無く、際立ちすぎるくらいに美しい。獅子頭の破れ目から見える演者など繊細な表現に目を奪われる。実写なら撮影が難しいショットを自然に見ることが>>続きを読む

ジュリア(s)(2022年製作の映画)

4.0

誰もが考えるもしもの世界を、きちんと映画にしてくれた。「塞翁が馬」を分かりやすく説く映画だ。
主演のルーの働きを讃えたい。
4人のうちどのジュリアの生き方を自分なら選ぶか?
4番目のジュリアかと思う。
>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

3.6

どうもこの日本版では、タイトルをポジティブに解釈しているようだ。それについては見る人の好みが分かれるだろう。綾野剛が欲望だけでなく、重圧を抱えている設定や、柄本明の投入で物語の深みが増している。
この
>>続きを読む

TAR/ター(2022年製作の映画)

4.0

映画の本筋とは関係ないが、クラシックをやる人は不協和音が好きだなあと思った。映画を多く見るうちによくできたストーリーよりもひっかかりのある映画を好ましく感じるのと同じことかもしれない。

この映画では
>>続きを読む

ワイルド・スピード(2001年製作の映画)

4.0

シリーズ原点と思えば感慨深い
シンプルさがいい。ドムは変わらないがミシェルの表情は最新作と比べて別人だ。
映画のタイトルがまだ体を表していた時。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:VOLUME 3(2023年製作の映画)

5.0

これまでIMAX3Dは、せっかくの大画面のスケール感が失わせる気がしていたが、こいつはIMAXで見て正解だと思った。音響効果とロックナンバーも相まってとても楽しい映画体験ができる。せっかくなら前作2作>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.2

2作目となる本作の主役は間違いなくちびっ子グルードだろう。
この愛されキャラの作り込みはすごいなぁ

ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい(2023年製作の映画)

3.6

いまどき「やさしい」は褒め言葉とは限らず、タイトルの「やさしい」には含みが感じられる。
ぬいぐるみのサークル員は、魂の救済を宗教や医療や何ちゃらメソッドに求めず、ドラッグや酒にも頼らずぬいぐるみと会話
>>続きを読む

デスパレート・ラン(2021年製作の映画)

2.9

息子の身に起こっているヤバいことを観客の想像にすべて委ねられるので、細かいことにとらわれず、仕掛けに乗っからないと損だ。
とはいえ、スマホ万能を信じて電話であれこれ指図する主人公の女が、とても不快だ。
>>続きを読む

青春弑恋/テロライザーズ(2021年製作の映画)

4.0

弑とは目上の者を殺害するという意味がある。劇中では主人公ミンリャンが勝手に「お世話になっている」AV女優モニカに対する付きまといと、歪んだ暴力行為のことになる。
また、シレンは試練を連想させる。最も過
>>続きを読む

同じ下着を着るふたりの女(2021年製作の映画)

4.2

この映画で女性に抱く幻想は木っ端微塵になる。新海信者のぼくちゃんたちを打ちのめす強烈な一本である。20代後半の独身娘とその毒母のヒリヒリするような日常を描く。
あるとんでもないことが起きて、普段からう
>>続きを読む

セールス・ガールの考現学/セールス・ガール(2021年製作の映画)

3.9

かなり攻めた内容のモンゴル映画で、監督のドヤ顔がみえてくる。
面白かったが、本作がモンゴルの人たちにとって違和感がないのかどうなのか。モンゴルの人に聞いてみたい。
映画のための普遍的なネタというのはあ
>>続きを読む

EO イーオー(2022年製作の映画)

3.5

ロバくんが可愛い
スマートボールの球みたいにロバくんがいろんな人間たちの間を弾かれて渡っていく
不思議な映画だ

名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.4

ちょいとかいつまんでいけるかと思ったが、コナンに思い入れがない自分は乗れなかった。知らない人物や組織が多くて入り込めぬ。
八丈島が舞台になるのはいいが、内田康夫ばりにやって欲しい。たいそうな施設の正体
>>続きを読む

レッド・ロケット(2021年製作の映画)

4.0

徒歩やチャリでの街なか移動がテキサスでの生活感をリアルに伝えて楽しい。
庶民派、せんべろ常連にはインターナショナルな共感を覚えます。しかしあんなでかいイチモツは国内では見ないです。
となりのちょんまげ
>>続きを読む

J005311(2022年製作の映画)

4.1

とてもシンプルな内容なのに、誰かとこれのことを話したくてたまらない。
「映画」と思わなければ、即ち劇場で金をとって上映しているのでなければこれは見続けていられないかもしれない。集中力が切れないギリギリ
>>続きを読む

不思議の国の数学者(2022年製作の映画)

4.1

アカデミックなベストキッドの趣きがあるが、語られることは意外と深く、しかもドラマチックで熱い。エンタメKシネマの傑作の一つと思う。
韓国の役所広司、オールドボーイことチェミンシクはじめ役者がよい。

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー(2014年製作の映画)

3.4

なぜか特攻野郎Aチームを思い出す。
けったいなキャラクターとおかしなセリフが独特だが、劇伴として使用されるちょいなつロックナンバーであがる映画だ。

ノートルダム 炎の大聖堂(2022年製作の映画)

4.0

素晴らしい映画だった。
劇場で見ないともったいない。「午前4時にパリの夜は明ける」がパリっ子に向けた映画だとしたら「ノートルダム…」は世界の一般の大衆に向けたものだ。
いろいろな興味深いことが満載のう
>>続きを読む

午前4時にパリの夜は明ける(2022年製作の映画)

3.8

スクリーンに80年代のパリが映るが異邦人の自分にはピンと来ない。当時のフランスの流行歌なんていうのも、中村とうようじゃないんだから知らない。この映画を見てフランス人ならどんな風に感じるのだろう。
羨ま
>>続きを読む

キサラギ(2007年製作の映画)

4.0

この映画のノリとネタは邦画だからこそという部分がある。脚本が良ければ金をかけなくても面白い映画ができるというお手本のような気がする。
わけがわからない感動もちゃんとある。
キャストが個性的で豪華なとこ
>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安2(2023年製作の映画)

3.7

テレビで見ていた時代劇から大きく逸脱しない質感で、すごくいいバランスの映画と思った。時代劇が好きな人を裏切らない。
このシリーズの菅野美穂と高畑淳子を見るのが楽しい。
次作は鬼平と絡むのか
楽しみだ

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

3.6

イランに道徳警察という風紀委員的な存在があることに驚く。まじめな国民性なのだ。
この国で女性のベールをめぐる事件の抗議運動が起こっている。イランにおける性差別の習慣を変えようとする動きの中での本作公開
>>続きを読む

あいたくて あいたくて あいたくて(2022年製作の映画)

3.5

いまおか氏の映画にまた川が出てくる。
分断、繋がり、変化、豊かさを象徴し、生活の営みを感じるものでもある。
川を越えて向こうに渡る。という行為の連作映画を見たいとひそかに思う。作ってみたろかとも...
>>続きを読む

神田川のふたり(2021年製作の映画)

4.0

出だしからワンショットで随分引っ張り、セリフを噛んでもお構いなしで突っ走る。最後までこれで行くのか? と勝手な思い込みで緊張感が出てくる。
たどたどしい実況とセリフをまじえてホームムービーのようなシー
>>続きを読む

ヴィレッジ(2023年製作の映画)

3.3

ミニマルな能の幽玄の世界と、カオスの極みというべき醜悪な廃棄物処理場の対比が効いている。
ともかく見終わって製作者の意図通り、嫌な気持ちになった。

search/サーチ(2018年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

こういう作り方もあるのだと感心し、意外な展開もスリルがあるのだが、こういうのが主流になるとつまらぬ。
例えばスマホや、PC画面にダイジェストで映し出される女の人生は、量産型の陳腐なものに見える。早逝し
>>続きを読む

世界の終わりから(2023年製作の映画)

3.6

紀里谷氏の作品に特徴的な寒々しい感じのするセカイ観が醸されている。ひょっとして、北村一輝の役にご自分の心情を乗っけてるんじゃなかろうか。
ストーリーのアイデアは面白い。日本古代のシャーマニズムを設定に
>>続きを読む

郊外の鳥たち(2018年製作の映画)

3.5

見るのが難しい映画で、一瞬集中が途切れて筋が追えなくなった。
しかし、好きな映画には違いない。
大勢の子供がそこで暮らしたならば故郷という特別な場所になる。そこを離れなければならなくなった子らは、初め
>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.3

天地創造では、天の声に従いアブラハムが我が子に手をかける直前に、その声が待ったをかけた。そっちの信仰はないのでいうが、いやらしい神だ。
この映画では?随分インスタント感があるけれども同時多発テロの如き
>>続きを読む

ザ・ホエール(2022年製作の映画)

4.5

映画内のすべての物事が強烈なラストシーンに向かって収束していくようだ。
この物語はリミッターをはずした人物のたどる末路という事ができる。周辺の人間はたまったものではない。しかし、リミッターをはずしてし
>>続きを読む

WANDA/ワンダ(1970年製作の映画)

3.8

監督、脚本、主演すべてこなして自分のために作ったというこの映画は自らの弱さを晒す事が目的だ。フェミニズム映画ではないと、本人が言っていること自体相当ヘンコで、ある意味真性のフェミニストといえるのではな>>続きを読む

Winny(2023年製作の映画)

4.5

もし金子氏がWinnyによって大きな富を得ていたとしたらこの映画ができることはなかったかもしれない。47氏が愛される事はなかったような気がする。
彼のやったことは壮大な社会実験だった。自分もそれに参加
>>続きを読む

一晩中(1982年製作の映画)

3.2

映画の見方は早いうちに分かったが
何人何組の人達が出ているのか、顔で見分ける事ができない。
それぞれの、記憶に留められるAll night long