ゆうさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ファーザー(2020年製作の映画)

3.5

ストーリーとして惹かれるも、映画というメディアの必然性をそこまで感じ得なかった
劇作家が書くような作品かと思ったら本当にこの監督も演劇作家の出身だった。

マングラー(1995年製作の映画)

4.8

これはめちゃくちゃ面白い
フーパーすげえな。

繊維工場で人が奴隷のように働かされ、社長のロバートイングランドが間違いなくプレス機械で両足持ってかれて両義足になりながら杖付いて歩いてくるテンション高め
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霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)

3.1

明るくなったり暗くなったり、結構面白い試みもしているけど、上映時間の半分を占める体験談を話し合っているところが退屈。

指向性マイクももっと面白い事が出来るんではと思った。

ダークグラス(2021年製作の映画)

3.4

物語は、ご都合主義だけどおそらくこういうの撮りたいんだよなというのが分かる。

何故か首ばかり狙われるし、簡単に地流しすぎだけど、
車の衝突事故で浮かび上がった車で擦られて巻き込まれ死亡事故は面白かっ
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

2.5

アップショットが多くてそしてめちゃ長いし、まだ終わりじゃないのって思った

良かったのは落下する列車を登って脱出するところかな。

見せ場の崖からバイクと一緒に急激な落下をして列車に入ったあと、ことが
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雨にぬれた舗道(1969年製作の映画)

4.1

安定して面白いよね

カメラがズームでショットを作っていくのは映画ではなく実践の中では良くやっている手法。
いかに効率的に撮影を熟していくかなんて考えるのは良くないけどこの暴力的なカメラとアルトマンの
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逃げ去る愛(2018年製作の映画)

3.2

万田さんの短編。
役者の動かし方や、身体性を用いてなんとかしようという意欲は感じた。

不審者(1951年製作の映画)

4.4

これは傑作

ショットがカッコイイというよりも良く、些細な出来事から最後ここまで昇華出来ているなというダルトン・トランボのホンと、ロージーの卑しい人間像が上手く調和されている。

一言、ホントに出来の
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トルテュ島の遭難者たち 4Kレストア(1976年製作の映画)

3.5

期待を込めてはいたけど、私はオルエットの方へかメーヌオセアンの方が好きかな。

ほぼ即興で撮られていて、最初の彼女の嫉妬返しに偽りの名前を社内で伝えたらたまたま同じ名前の黒人と一夜を共にするエピソード
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

3.9

普通に面白かった。
上下運動は勿論、ちゃんと横移動は右へ向かって進行してた。

それをクッパを倒す最後に反対へ変えて来てるからシンプルだけどこういうの大事だよね。
96分にまとめてるのも良い。

天使の影(1976年製作の映画)

3.4

悪くはないけど映画には少し不向きかも
すぐにでも死んでしまいそうなイングリッドカーフェンは良いけど、シュミットの良さがあまり発揮されてない気が。

ただしレナート・ベルタのカメラはめちゃ良い。

虎鮫島脱獄(1936年製作の映画)

3.9

リンカーンの暗殺というのがグリフィスから描き続けられるのはジョンウィンクスブースという歴史的な固有名詞と
彼がシェークスピアの役者という肩書で劇場にて暗殺したというのが起因しているのかな

8人の捕ま
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歓びの毒牙(きば)(1969年製作の映画)

3.5

不合理なストーリーとサンスペンスも若干中だるみもしてる気もするけど、要するに、それよりも俺がこれを撮りたいから撮ってるというのが見えてこれはこれで良い。

皮の黒い手袋、黒い革コートのイメージがヒッチ
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PLASTIC(2023年製作の映画)

2.5

学生がプロと一緒に映画製作を学ぶという元の製作過程があるとこれが限界なのかなと。
画面の目配せが非常に邪魔な気がする。

ロケを作品に土着させていることはプラスに働くということはまずないかな。


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サミュエル・フラーのシャーク!/ザ・シャーク(1969年製作の映画)

3.4

シャークと言いながら、鮫はお飾りみたいになっているのは、サミュエルフラーの意図に反してプロデューサーが鮫映画として売り出した経緯があるから

はっきりいって海のシーンはサミュエルフラーと関係ないインサ
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.3

物語の破綻の仕方は置いておいて、やっぱりいつものやりたいことじゃんというのと、セルフリメイクのような作品と取りました。

やりたいことというのは、パンダコパンダから本作までずっとやってる「重力をいかに
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ロバート・アルトマンのイメージズ(1972年製作の映画)

3.8

名古屋シネマテークにてアルトマン見ました。

初見で、こんなヘンテコな映画撮ってんだなという印象。
話しも妄想が妄想を呼ぶような一角獣の逸話から原作がスザンナ・ヨーク「ユニコーンを探して」となっていて
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怪物(2023年製作の映画)

3.7

まぁまぁといったところかなと。
多視点で順繰り返す絵は初っ端の章が良く感じる。
出来事の積み重ねを淡々と描いていく様はショットは被写体に従事して自然に描かれ過ぎていると思うくらい。
夜、息子を連れ戻し
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オルエットの方へ(1970年製作の映画)

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ジャック・ロジエ追悼

見直したい好きな映画。 DVDが実家にあるのでシネマテークへ弾丸で行った帰りにときに取りに行く。

しかもちょうど特集上映の予定もあるので、仕事の時間が許せば遺作だけでも拝見し
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EO イーオー(2022年製作の映画)

3.6

一言で、面白いけど簡単に撮れるものをちょっとやり過ぎだよね。
カメラが芝居し過ぎのぎりぎりのとこでこのスコア。

見終えて思ったのが2点

スコリモフスキが青山真治との対談の中で、青山さんが映画を上手
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CASSHERN(2004年製作の映画)

2.1

実は初めて見ました。
う〜ん、ショットの背景というのを感じさせない映画もなかなか珍しい。

紀里谷さんは映画を利用している側なんだと思います。
これは価値観だから良い悪いではなく、だから辞められるんだ
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午後の網目(1943年製作の映画)

-

見直したというより今池の名古屋シネマテークの思入れに。
高校から大学の映画鑑賞はほぼシネマテークと言っても良いです。

上京してからも地元に帰ったタイミングで寄ったりもしていたので閉館は寂しい。

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田吾作ロイド一番槍(1927年製作の映画)

4.8

傑作!!

ロイドがこんな面白いとは思わなかった。

ジョビナラルストンと最初の出会いから別れる時に見せた上昇運動然り、上下運動をどうしたら面白いかのプロットを逆算して考えられている

船舶線は水平線
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一晩中(1982年製作の映画)

4.0

まさにキャメラの客体のみでほぼ描ききった作品だった。

こんなに扉の開放より扉の閉ざされる事の方が多い映画は初めてかもしれない。

そして徹底的な客体でキャメラと被写体の男女は引き裂かれている

客体
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名探偵コナン 黒鉄の魚影(サブマリン)(2023年製作の映画)

3.5

この時期にはコナンだけは見ていて、コミックスも初版から集めている25年来の愛顧者。

近年は、真面目に犯人を追うより、コナンの事件の核に広がる事件のスペシャル版が増えているのでそこは不満。

その変わ
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殺すな(2021年製作の映画)

3.4

橋の手前に人を置いて奥に人の行き来を見せる(だが)安藤サクラは渡ることを拒絶されているというのを絵に収めるための構図なのかと思わせる事は一定範囲出来ている。

本田博太郎が過去に切ってしまった妻の傘が
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.6

一言で言い表せる事をわざと複雑そうに見せているし、ステレオタイプなまとめ上げ方で、さも物を語ろうとする振る舞いと浅いテーマに引っかかってアカデミー会員が喜びそうな映画だと思いました。

基本的にコイン
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最後まで行く(2014年製作の映画)

4.1

これも面白かった。

よく出来たホン。
アクションの工夫もされていて余計な蛇足もあるけど、やれることはやりきってる感がある。

新米以外が不正を冒しても隠蔽しそうな面の警官ばかり出てくるのが良いね。

ロング・ウェイ・ノース 地球のてっぺん(2015年製作の映画)

4.0

とても好感を持てる作品でした。
特徴的な作画によって流氷、蒸気、吹雪を視覚化させていることがとても良い。

氷を実写のカメラで視覚的に撮ることは簡単ではないのだけどアニメを使った作画が遺憾なく発揮して
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落葉(1966年製作の映画)

3.6

グルジア人ってこんなんなの?って思うほど少し、いじわるな奴もいればワインの醸造工程で働くおっちゃんはめちゃ良い人だったりそれなりに登場人物が面白かったが、
正直イオセリアーニが優れた作家だという結論に
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田園詩(1976年製作の映画)

3.8

グルジアの田舎にある農家に都会からの楽団が居候するがとにかくこの農家の家主やら周りの人がクズ

お酒飲みで、口達者
めっちゃ捲し立てて、すぐ喧嘩するけどもなんか穏やか。
断片的なエピソードがあり、どこ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

3.4

恋愛や人種差別パートなどはう~んだけど、冒頭のカットの積み重ねや、カメラの距離感、長さ共にとても良かった。
ロジャーディーキンスははっきり言って好きでも嫌いでもないけど役者に従事しながら撮るとこは撮る
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胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

1.1

これはダメだと。

映画にする必然性が理解出来なかった。

LGBTなんでも良いが、あえて乱れるシーンを撮り採用するが、あからさま過ぎるのはまずいから、ショットや照明を加工して音楽を入れてオブラートに
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