ゆうさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

暗黒街の帝王レッグス・ダイヤモンド(1960年製作の映画)

5.0

一切の心理もなくひたすらレッグスダイヤモンドの運動に我々はひれ伏すしかない100分
これぞほんとうに経済的に撮られている快作

とにかくレイモンドダントンが良い。
開始から、自分がなすべきことしか行動
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ウエディング(1978年製作の映画)

3.5

リリアン・ギッシュの死に顔がとても美しい。あんな純白の白が似合う人もいない
得てしたら演劇で代替可能性が高いところを持たせているっていうところ。
群像劇って難しいんだよね、背景の人間も芝居させるのは難
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オルメイヤーの阿房宮(2011年製作の映画)

3.4

アケルマンの幾つかの作品に比べると劣るかも

冒頭のシーン、船を使った演出といってもアケルマンならもっと出来るのでは?と
最後の長回しは嫌いじゃない。
あそこは自然光なのか、いや意図的だろうな

定職/就職(1961年製作の映画)

5.0

オルミやばくないか。

また私が見た現在の状況がマッチに近いのかもしれんが、就職により集団システムに入れられて、その中には色んな奴がいる

でもその中で選択した女のコですら社会のシステムで引き裂かれる
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時は止まりぬ(1959年製作の映画)

4.7

音と視線の濃厚な表現。
1959年で記録映画の短編から始まって作り上げてしまった処女作という衝撃。

ニースについて(1930年製作の映画)

3.6

初めて見たけど、かなりモンタージュだったわ。
ボリス・カウフマンの趣味なのかジャン・ヴィゴなのか、けど飽きさせないよね。

トラックダウン(1976年製作の映画)

4.2

つけ忘れていたがずっと見たかったへフロンの作品を見た

黒沢清によって有名になったが、見たらもろ黒沢清影響受けてるやんと思いました。

まず上京した娘がやられ放題で凄い。もうちょっと親父に処世術を学ん
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パリ・ルーヴル美術館の秘密(1990年製作の映画)

4.0

音のない世界も、すべて些細な、も安定してフィリベールは素晴らしい

ワイズマンが居なくなったらニコラフィリベールが居ると思える。

蓮實によって過大評価されている現在のドキュメンタリー映画作家も毎作安
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柔道龍虎房(2004年製作の映画)

-

ようやく見ることが出来た。
これは文句なしの傑作だけでなく21世紀の映画の括りでも恐らくベストテンに入れてもいい。
とても点数など付けられない
オールタイム・ベスト入り

目的の違う男女が運動によって
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鉄砲玉の美学(1973年製作の映画)

4.5

鉄砲持って世界の中心に、無敵になって、世界の敵に変わって八方塞がりになって死を遂げる

コックとして腕を振るう場所も奪われて、持った100万の使い道もいざ知らず最後は涙するしかない。
きっと霧島なんて
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ヒドゥン(1987年製作の映画)

4.3

これまた面白い。

最初の方、いかにフェラーリが丈夫か宣伝になってやしないかい

サンゲリア(1979年製作の映画)

4.3

マリオバーヴァとルチオ・フルチはちゃんと観なければね。

これは凄かった。
何故かトップレスになった女が潜水してサメが出てきて逃げているときに深水にいたゾンビに捕まり、
女は逃げてきったが、何故かサメ
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プロジェクト X(2012年製作の映画)

3.8

GWに見るにはサイコーだった。

YouTuberのやりたい究極ってこれでしょって感じ

秩序崩壊だが、
火炎放射器人間ですらもしや死んでおらず死人が出ていないのではと思ったら生きていた。

最適解は
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ロイ・ビーン(1972年製作の映画)

4.3

初めて見た。
そうかヒューストンはこういうの撮りたかったのか。

西部劇をある程度回してから(というのは失礼極まりないが)一周回る頃に出会うのが丁度いい。

未だに、ジョンヒューストンについてどう話し
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囚われの女(2000年製作の映画)

4.0

もとはマルセルプルーストの第5編にある囚われの女ということでアルベルチーヌのイメージに忠実に従えばシルヴィテスチューの囚われる女、逃げる女
またはプルーストではイデア、神、物自体そして絶対的な他者性 
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悪魔の棲む家PART3(1983年製作の映画)

4.1

前前作までが同じ映画という作り物だったのか目が疑うほどフライシャーの方が優れている。

他の方も書いていたのを知ったが、音の使い方と空間の隔たりが前の2作より際立っていて良い。

同じ人間なのにこんな
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ザ・ショック(1976年製作の映画)

3.3

概ね他のレビュアーさまと同意見

20分削って70分で完成させたら良かった。

ちょっとギャグ要素あって下手したら滑り倒す、ぎりぎりやったぞ

ドールズ(1986年製作の映画)

3.9

童心に帰れる良い映画でした。

こういうのは、天罰覿面で救われるものは救われる方が見ていて気持いい。

殺傷能力も瞬殺でなくすべからず人形にも労働させるのが良い

私もブ男タイプかも
絵描きの母が居る
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情事(1960年製作の映画)

3.4

時間があるいっときにアントニオーニの淡き青春の思い出の見返しとモニカ・ヴィッティ追悼のために再見

10代の思い出は思い出。

見直したら呆気なかったな。

私、君、彼、彼女(1974年製作の映画)

3.4

アケルマンを見ながら人が横たわることとはを考えていた。
数作品しか見てないが、休息とは違う苦悶としてのベットの存在のように感じた。

字を書き、モノローグは行動の起因と帰結を発する。
身体と言語が切り
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さくらももこワールド ちびまる子ちゃん わたしの好きな歌(1992年製作の映画)

-

10年越しの念願でしかも35mmフィルムにて見れました。

今は亡き元女房役であり真にシネフィルと呼べる数少ない友人の一人でありカノヒトの好きな映画だった
そして私にも薦めてくれた日から月日が経ってし
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街をぶっ飛ばせ(1968年製作の映画)

3.4

Youtubeにて
気狂いピエロに憧れて衝動的に撮ってしまったものが既にその片鱗が見える

というかジャンヌディエルマンをこの7年の25才で撮ったのか

俺がその時撮ったものはこれにも及ばず、死にたく
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ブリュッセル1080、コメルス河畔通り23番地、ジャンヌ・ディエルマン/ブリュッセル1080、コルメス3番街のジャンヌ・ディエルマン(1975年製作の映画)

5.0

劇中見ていてシェークスピア3つの行動原理を思い出していた。

正確には2人が同空間にいる場合の話しだがこれはセイリグと世界であり、セイリグと私達の空間と言っても構わない。

2人が同空間にいる時に起こ
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アンナの出会い(1978年製作の映画)

4.2

オーロール・クレマンを永遠に眺めていたくなる映画だった
全編通して閉塞感の中に音声、音楽がとても耳障りが良いのが不気味に感じた


窓や扉、電話の映画と言ってもいいが
殊更にオートマチックを視覚で感じ
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色情団地妻 ダブル失神/わ・れ・め/笑い虫(2006年製作の映画)

3.5

唐突すぎる暴力と欲望を本能的にカット割りする心得を知っているような
あまり堀さんのフィルモグラフィーは追えてない

閉塞的な空間、場所での切り取りが上手い気がした。

あのおばさんの舞とシャドーボクシ
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名探偵コナン ハロウィンの花嫁(2022年製作の映画)

3.8

推理そっちのけで爆発の不可避をどう抗うかはコナンシリーズでずっと同じ事をやっている。
という点では世間よりずっとB級映画と思っているけど

それで、それなりの興行を得て客を呼べるというのはある意味ロー
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血ぬられた墓標(1960年製作の映画)

4.3

めっちゃ面白い
マリオバーヴァみずに映画のこと話しててごめん

悪魔の棲む家(1979年製作の映画)

3.2

怖い前に怖いって言っててうーんという感じ
フラッシュバックするカットバックのダサさとか虫があまり怖くなくカーペンターとかちゃんと観てほしい

そんな恐ろしさも感じず

PART3のフライシャーまで我慢
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天国にちがいない(2019年製作の映画)

3.5

こういう作家がちゃんと生き続けていて安心した。

エリア・スレイマン自ら観察者として、キートンやジャック・タチにあえて80年代のゴダールも想起させつつ模倣できるのは、素質云々より持って生まれたものだろ
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怪盗ルパン(1957年製作の映画)

3.9

ベッケルの作品群としては普通。
まぁ高レベルではあるけれど

この軽快さはお家芸だと思う。

裸の銃弾(1969年製作の映画)

3.7

これは完全に大和屋竺の作品と言ってもいいかもしれない。

荒唐無稽なアクション。
奥行きの使い方など一部非凡なショットも感じる。
まぁ若松孝二が演出しているんだろうけど

現代性犯罪絶叫篇 理由なき暴行(1969年製作の映画)

3.5

追い詰められて暴力にそして死にむかう必然的な運命が行動と結び付けられていていいね

若松さんや周辺はどうしても現体制への反抗心が見え隠れするからそこに詰まるとそこまで
ただ一歩そういう制度から開放され
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新宿マッド(1970年製作の映画)

3.5

70年代という時代であって必然的に撮られざるを得なかったような映画

もちろん生まれていないし、この時代の事を聞かされる大人とは世代間的に失われつつある

フーテンというのにはいささかも興味がわかない
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