ラッシュの「トム・ソーヤー」がほぼフル尺で使われたとき、こんなマッチョな話でオタクロックが大音量でかかるとは想像しておらず劇場で静かに随分動揺していた
現時点のツートップは『夜明けのすべて』と『パストライブス』です。
マシンガントークでほぼ全員が自由に悪態をつきまくる映画の需要は決して尽きないことを実感
初日に見られてよかった。エリザベス・バンクスとシガニー・ウィーバーのタッグがとても良い。『マイ・ニューヨーク・ダイアリー』といい、近年のウィーバーのメンター役は毎回はまり役。最近ライカート映画(『ショ>>続きを読む
「オデッセイ・スリラー」という宣伝文句は言い得て妙だと思った。帰還がゴールではないので。
まさかの"Somebody That I Used to Know"連発。恐らく殺し屋コンビのライトモチーフとして多用されていたのだと思うが
「面白い」映画だとも、「良い」映画だとも安易には言えないが、「凄みのある」映画であることは間違いないと思う。ただ、「凄みのある」映画である一方で、決して「難解な」映画ではない。手際の良い作り手なら同じ>>続きを読む
勝手に、一匹狼の私立探偵ものみたいな話かと思いきや、これは言わばチームで巨悪に立ち向かうハイスト/ケイパーもので、そこに嬉しい驚きがあった
娯楽性の高い面白い映画というより、これこそ「良い」映画なのだなと思った。『ケイコ 目を澄ませて』も見ごたえある映画だったが、この映画を見て三宅監督のすごさに確信が持てた。
指摘したいことはたくさんあ>>続きを読む
既成曲をがんがんかけながら話を前に前に進めていく監督と、複雑な株式市場の現実を多種多様な庶民たちを想像/創造することで分かりやすく劇映画という形に落とし込んだ脚本家タッグの手腕。
詩情たっぷりに描かれる主人公の生活に、映画という外の世界のものが差し込まれることによって父親に関する謎が深まる。ビクトル・エリセの長編作品が毎回「映画についての映画」であることに遅ればせながら確信を得>>続きを読む
原題を直訳すると、『神さま聞いてますか?私、マーガレットです』。
一人称の原作小説を脚色する際、母親視点のシーンも追加されていて、その結果専業主婦になることを選んだ母親(レイチェル・マクアダムズ)の>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
ほぼ終始続く、本編における被害者の一面的な描き方を見ていて、酷い現状を劇映画という形でただ映像化するのでは、現実の被害者たちのトラウマを半ばただ反復するだけなのでは、とふと思ったが、そういった観点も十>>続きを読む
静かな人間ドラマではあるが、紡がれる物語の幅が突如としてぐぐっと広がり、ドライブ感を増す感じは、去年劇場で見た『ソウルに帰る』(まったく舞台も展開も異なるのだが)を想起した。ラストの主人公の表情が忘れ>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
勝手な願望として、主人公がもう少し自分の映画内で活躍する展開を見たかったが、発想のユニークさと思い切りの良さは印象に残った