Ashtoashさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

Ashtoash

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ビッグ・リボウスキ(1998年製作の映画)

3.7

お薦めではないけれど、たまに観たくなる作品。
ボウリング場は、孤独な男性達の居場所に相応しいのかも。と、思えて来る様な作品。
仄かなロマンを携えた場末感と、グダグダな親父3人の醸し出す、心地よい緩さが
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いとみち(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

やりたくない事は分かってるが、何をやりたいかは、実のところよくわからない。
そんな女子高生がアルバイト先に決めたのはメイド喫茶。

主人公の駒井さん、ネイティブな津軽弁が見事にハマっていました。
が、
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さらば冬のかもめ(1973年製作の映画)

4.0

公園でのバーベキューのシーン。
寒そうだし、汚いし、何だか惨め。
でも、生涯忘れられない食べ物の一つになるのは、こういう事なんだろうなぁ。

美味しそうではないが、記憶に残る食事の場面の筆頭です。
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鬼火(1963年製作の映画)

4.0

都会で感じる孤独は、人間観察とフィッツジェラルドの本では解決しないよなぁ。
パリに限らず、都会はどこでも憂鬱。

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

4.0

60年代のファッションを中心にストーリーラインを設定した意味が、最後にやっとわかった。
ノスタルジーブームは一定の周期でやって来るものなので、当時の風俗を組み込んでオシャレに見せてあるだけかと思ってい
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クーリエ:最高機密の運び屋(2020年製作の映画)

4.0

重厚だが軽快
一を聞いて千を知る聡明さと、繊細な人が持っている頑固さが、観ていて心地良い。

実話なんだ!
驚きました。

今のところ、カンバーバッチ出演作にハズレなしってところです。

フロスト×ニクソン(2008年製作の映画)

4.0

[アメリカン・グラフィティ]で動いているロン・ハワードを観たので。

サム・ロックウェル!気づかなかった。

実際の事件を、ここまで視覚的に力強く表現出来るロン・ハワードの才能たるや。。

プライドを
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パーフェクト ワールド(1993年製作の映画)

4.5

少年と脱獄犯のロードムービー
イーストウッド作品の中でも、珠玉の名作。
ラストシーンの切なさは、タイトル名を心読する事で救われる気がする。

モンスターズ・インク(2001年製作の映画)

5.0

ハラハラドキドキのかくれんぼ。
最後はじわっーと。

アニメ作品ではオールタイムベスト。
暴力描写がないから、小さい姪っ子とも安心して観れた。
ブゥの成長した姿も見てみたいけれど、それは野暮かな。

アメリカン・グラフィティ(1973年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

流線形のアメ車
ハリソン・フォードとロン・ハワード
これだけでも観た甲斐があった。
文化の違いはあれど、高校卒業し、地元を離れる友人との別れを惜しむ最後の夜。
この尊い時間って、どこの国でも同じなんで
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マルジェラが語る“マルタン・マルジェラ”(2019年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

7歳の頃に観たクレージュのショー
ここがマルジェラの原点
少年期も幼年期も作家にとっては大切な故郷なんだ。
人生がまだ経験ではなく理想であり、理性ではなく感性だった場所
あの不思議で奇妙な芸術はここか
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

4.0

「お互いの信頼は?」
「信頼ってやつは、カネの後についてくる」
ストーリーは毒蛇同士の喰らい合い。
転んでもタダでは起きない、どころか全て奪い取るしたたかさ。

ギャツビーとの類似性も感じたけれど、余
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フィールド・オブ・ドリームス(1989年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

未来に向けた夢
過去になし得なかった夢。
この二つが同時に実現する、野球ファンタジーの大傑作。
空撮で映される球場までの道
ヘッドライトがどこまでも連なる壮大なラスト。
全てが報われれた瞬間に歓声はな
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サンドラの小さな家(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

単純なハッピーエンドではない。
何処の国でも同じ。
弱音を吐かないサンドラの生き方を、子供達も、それを見守る優しい人々。

社会的弱者の抱える現実と希望をリアルに突きつけて来る作品だったが、この手の作
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東京物語(1953年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

某有名監督が小津作品について「小市民的生活のシアワセは肌に合わない」と話していたそうだ。

しかし終盤、周吉がこの様に語る場面がある。
「言わば他人のあんたの方が、よっぽどわしらにようしてくれた…」
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.0

爆音エンタメの傑作。
あるユーザー様の、興奮冷めやらぬレビューがキッカケで足を運びましたが、大正解でした。

ミッション成功で終わる筈がないのは解っていても、空母に帰還するまでは息苦しかった。

プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

キャリー・マリガンの熱演に圧倒された。
主役不在のエンディング
彼女の事を思い浮かべながら、その一部始終を見守る観客にカタルシスはない。
直前の空撮の煙が、キャシーの人生そのもののメタファーとなってい
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0

ナシア・ガミー著[一流の狂気]を読んで、2回目の視聴。
あくまでも歴史学と精神医学という、解釈の比重が大きい分野からの見方だが、チャーチルが抱えていた歪みが世界を救ったんだろうと考える。
しかしゲイリ
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アニー・ホール(1977年製作の映画)

4.0

神経質で饒舌でいつも愛に飢えている性格の、小柄で薄毛でインテリっぽいメガネをかけた風貌の主人公が、ニューヨークを舞台に自分を上手く表現出来ず葛藤する様子が描かれている。

若い頃、先輩に「恋愛の教科書
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女は女である(1961年製作の映画)

4.0

Amazon primeにて。
まずは、服や家具などの色使いに目を奪われた。
ベージュ、赤、コバルトブルー、モスグリーンにギンガムチェック。

噛み合わない科白も雰囲気もアンナ・カリーナも。
センスの
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アンジェリカの微笑み(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

どの場面も美しく、また、密かにホラーな雰囲気も漂っている。
朝から夕暮れまではミレーの様に牧歌的だが、夜の幻想的なシーンはあたかもシャガールの絵画を観ているような気分になる。

雨の夜、人通りのない古
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

孤独で上品な人
ストイックで孤高な人
そんな二人の、抱えきれなくなった闇と闇がクラッシュするラストシーンの台詞は、自分の人生と重なり辛かった。

「ワーニャ叔父さん」の終幕のシーン
うっかり拍手してし
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

4.5

ウェインとリドラーが背負う、ある意味では同質の闇をゴシックホラー的なアプローチで見せる現代版フィルムノワール。
全体を通して流れていたニルヴァーナの『Something in the way』が印象的
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.0

ベネディクト・カンバーバッチの繊細かつ重厚な演技は、どこまでも奥深く複雑だった。
窓の外で抱擁する母親をじっと見つめるピーター。
静かに振り向く妖美なラストシーン。
語り尽くそうとしないカンピオン監督
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メメント(2000年製作の映画)

4.0

2回目
巧妙な仕掛けにより、自分自身の「記憶」を嘲笑われている感覚に陥ってしまった.

妻が殺されたショックで記憶障害に陥ったレナードは、ポラロイドと入れ墨を手掛かりに犯人を追う。

10分しか記憶が
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麦秋(1951年製作の映画)

4.5

カット数が少なく、しかも場面転換後は静物や風景描写から始まるので、独特の会話の面白さ、不思議さの余韻を楽しめた。

「おい、ちょいと見てごらん、お嫁さんが行くよ」

農道を歩く花嫁の後ろ姿と田舎の風景
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カイロの紫のバラ(1985年製作の映画)

4.0

自由な意志を持って生まれた私達
脚本家によって生み出された彼、彼女達

ウディ・アレンにしては軽めの毒っ気。
しかし、絶対性の相違を皮肉る内容は、分断化の進行する現在にも通じる。
楽しめました。

ザ・ファブル 殺さない殺し屋(2021年製作の映画)

4.0

岡田准一のアクションが数段進化していて、シリアスな作品になっていた。

前作は柳楽優弥の怪演が光っていたが、今作は佐藤とヨウコのアクションが凄まじく、大変見応えがあった。

〝殺さない殺し屋”(プラス
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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

レイチェル・ゼグラーの歌とダンスに圧倒され続けた2時間半。

見た目とは裏腹に精神的に自立しているマリア。
中でも「デパートは買い物するところではないのよ」という台詞と、売り場での歌唱シーンの対比は、
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ザ・ゴールドフィンチ(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

メトロポリタン美術館の爆破テロで母親を失ったテオ。
そんな彼の数奇な運命を描く。

回想シーンと現在を交互に見せる演出でしたが、彼のアイデンティティは、一貫して『ゴールドフィンチ』に置かれている。
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日日是好日(2018年製作の映画)

4.5

茶道を通じて、一人の女性が成長し自立していく物語。
迷いと焦りが絡まる重圧に苦しむ大学生の典子。
しかし、武田のおばさんの茶道教室に通ううちに顔付きが変わっていく。
自分を取り戻せる場所が、ようやく見
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晩春(1949年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

感情の乱れない父の淡々とした言動
いつまでも成熟しない娘の多彩な表情

時折差し込まれる奇妙なディテールと会話も相俟って、派手さを排除した静謐な作品ながら、最後まで飽きる事なく観せてくれる。

「ねぇ
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恐怖のメロディ(1971年製作の映画)

3.8

71年製作のイーストウッド初監督作品。

何気ない場面で突然豹変するエベリン役のジェシカ・ウォルターが秀逸。

ラストだけなら[危険な情事]の方が緊迫感は上かも知れないが、付き纏う側の常軌を逸した言動
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ミックステープ 伝えられずにいたこと(2021年製作の映画)

3.8

幼い頃に両親と死別し、祖母と暮らして来た内気な少女ビバリー。
ある日、偶然見つけた母親の遺品「ミックステープ」をキッカケに、母が愛した音楽を探す旅を始めるのだが。

ロキシーミュージックを聴きながら、
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THE GUILTY/ギルティ(2021年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

デンマーク版のリメイク
ギレンホール演じる[失意の人]が、被害者を救うと同時に、自分自身をも救済する物語。

自分の罪を理解し始めた母親
背負った罪を下ろす覚悟を決めた主人公

〝同類″と言った女性警
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

3.8

2回目

様々な境遇で生きる人々の苦悩、逡巡、決断。
上手く行かない毎日でも、人生ざっくり楽しいと思えるなら花丸。

ボブディランのPVをモチーフ?にしてのケジメ。
そして、やり切った後の呟き
「報わ
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