yoko45さんの映画レビュー・感想・評価

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ウエスト・サイド・ストーリー(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 ダンスの勢いは圧巻、確かにこれは大画面で見たほうが迫力あるし高揚感も百倍増。とくに「アメリカ」は曲と踊りの相乗効果が炸裂したような感じで観賞中に体がしびれていたかもしれない、それくらい圧倒されました>>続きを読む

8 1/2(1963年製作の映画)

4.6

 創造することを生業としている方はヒラメキや意欲が涌かなくなったら苦しいのでしょう。永遠に湧く泉を求めるように現実から逃げたくなるのかもしれません。
 主人公で映画監督のグイドは仕事仲間や愛人や妻らと
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第七天国(1927年製作の映画)

4.6

 花が空からこぼれてくる瞬間に出会えるなら、毎日11時に遥か彼方の人と出逢えるのなら、忘れたくない姿を目の奥に焼きつけることができるなら、神さまに10フランを貸しても良いと思う。返してくれなくてもいい>>続きを読む

17歳(2013年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 美しさは愚かさの始まりをささやき終わりを教えてくれる。
 ランプリングを最後に登場させ語らせるのは…まあ作品として上手く締めくくれるのかもしれないけど…

 なんか…とてもイライラする(byいとうあ
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おやすみなさいを言いたくて(2013年製作の映画)

4.5

 母は家族におやすみを言えない、それでも憤りと情熱は真実を見つめ世界に伝えなければならない光景を追い続ける。
 母の帰りを待つ家族、不安と寂しさを繰り返し疲れはて怒りをぶつけても母の情熱の正体にはなか
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.4

 エール!はフランスの田舎で農家の家族でしたが、こちらは漁業を営む家族。舞台は違えど主人公ルビーや両親、全体の雰囲気がエール!の記憶を蘇らせるような作品。ルビーと相方マイルズの池?滝?の場面が初々しく>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

4.5

わが子をこの手で抱けるなら
わが子を永遠に見守れるなら
子から喜びを受け取れるなら
歌える、最後から二番目の歌

 最期の107歩に歌と踊りを入れるのはいかがなものかと思うけど、常人が考えつかない表現
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闇の子供たち(2008年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 あくまでフィクションとはいえ…見たくないもに目を向けてしまい身体が強ばり早く忘れてしまいたい感情が何回も繰り返し沸きおこる…人におすすめできない強烈な社会派の作品。
 いやはやもうなんと言うか、江口
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海炭市叙景(2010年製作の映画)

4.6

 まさに叙景、賛辞の言葉が見つかりません…兄と妹、老婆と猫、夫と妻と子、父と息子、長くて鈍い痛み、短く鋭い痛み。  いつから歯車が噛み合わなくなったのか。一見行く先は望みがないように見えます。でもこの>>続きを読む

フランス特殊部隊RAID(2016年製作の映画)

3.8

 ムム、なかなか楽しかった。ジャケ写は作品の雰囲気を伝えていません、コメディなのに。
 話の展開は早くないしドタバタ大笑いではないけど、特殊部隊に入隊したい女性警官を演じるアリス・ポルの根性あるけどお
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355(2022年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

 水俣曼荼羅の衝撃が大きく、これから何を観ればよいのやら決められなくなり…そんな中でのスパイアクション
 世界中を舞台にして出演者の顔ぶれもこれ以上のものがあるのかみたいな。M-コティヤールが降板でD
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水俣曼荼羅(2020年製作の映画)

4.8

 いかに自身の公害問題についての認識が表面的であるかを思い知らされました。患者認定をめぐる裁判が中心だと想像していましたが、そんな単純な内容ではありませんでした。
 水俣病は脳の中枢が侵されていること
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エンド・オブ・ザ・ワールド(2012年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

 終末のわりにさらっと爽やかに観れたし、なかなか愛情ある作品。キーラナイトレイだからでしょうか。
 会いたい昔の恋人の家の前まできて戻れるだろうか、会いたい家族のもとに行けるのに引き返せるだろうか、ま
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砂の惑星(1984年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

 2001年宇宙のやスターウォーズ、2021年上映のDUNEと比べると物足りない感が。
 悪役、イモムシみたいなナビゲーター、チャークサ、アトミックボンブ、砂虫に乗って攻撃に向かう場面…全体的に重みが
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砕け散るところを見せてあげる(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 意表を突かれた、とにかく驚きました。
 最初に北村匠海、安っぽい衣装のヒーロー、原田知世、?この作品はどこへ行くの?みたいな感じでしたが、最後は全く違う景色になっていました。

 堤真一、貫禄ありま
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ホモ・サピエンスの涙(2019年製作の映画)

4.3

 たぶん事前に情報収集したほうが理解と感じ方が深まる作品。光を見いだすために陰を創る。

タイトル「oändliga(無限)」
 観る前に作品の公式ページを読んで…ほんとだ、大きなスタジオのなかで撮影
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ブータン 山の教室(2019年製作の映画)

4.5

 これは映画館で観たかった。大自然の映像美を大画面で。
 都心からバスに乗り着いたと思ったら、そこから一週間歩いてようやく辿り着く、ブータン北部の村ルナナ。人口50数名。
 どこまでも透き通る青空と果
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羊飼いと風船(2019年製作の映画)

4.4

 胸にじわりとしみる作品。
https://www.bitters.co.jp/hitsujikai/
 作品の公式サイトにあるとおり「母・ドルカルの妊娠が発覚~母の心は揺れ動く。伝統的な信仰と変わり
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

4.0

 正月に笑えるかと思い観ました。
 途中までは楽しく馬鹿馬鹿しく笑っていたのですが、主人公2人(ナイルズとサラ)が何回もパームスプリングスでの11月9日を繰り返すうちに、なにやら人生観を問われるような
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.9

「驚きと戸惑いの映画体験」
 ドライブマイカーも良かった。でもこの作品も素晴らしいです。感嘆。
 短編3話、どの作品も面白い、「戸惑い」の感覚が失速しないのです。右肩上がりなのです。3話目を観終わった
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.9

枯れ方を選べたら幸せなのに。
恐れや不安のない枯れ方を。
ゆっくり穏やかな枯れ方を。
周りが微笑むような枯れ方を。

 
 
 

おとなの恋は、まわり道(2018年製作の映画)

3.8

 いやー笑った楽しかった
 正月に観ればよかったなぁ
 マトリックス(復活)のキアヌリーヴスを観たあとだから余計に可笑しかった。とにかく格好良くみえない。
 キアヌとウィノアライダーの会話で笑わせても
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マトリックス(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 警官隊がトリニティーのいる部屋へ音を立てないようゆっくりと近づいてゆく。そうそうこの場面から始まるのでした。いま上映中の(復活)は警官隊完全武装、にくらべてかなり軽装。
 この格闘の場面は初めて観た
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マトリックス リローデッド(2003年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

レザレクションズ(復活)の前の前
レボリューションズの前
 この作品も久しぶりに観たら忘れている場面まんさい。
 いきなりトリニティーのアクション、エージェントに追われ落下、なんだ夢か。
 25万のセ
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マトリックス レボリューションズ(2003年製作の映画)

4.1

このレビューはネタバレを含みます

 三作目、レザレクションズ(復活)の前。久しぶりに観たらすっかり忘れている場面ばかり。
 現実でも仮想でもない境目に落ちたネオ、地下鉄のホーム。サティ(女の子)、いました、(復活)ですっかり大人になっ
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マトリックス レザレクションズ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

 画から溢れてくるもの、過去作品のアクション、被写体の容姿とスローモーション、恋愛、信頼、信念、哲学、様々な要素が見事に融合したあの衝撃が懐かしいです。
 主役の二人は…歳月を感じます(自身も年とるわ
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悪なき殺人(2019年製作の映画)

4.2

 偶然の矢が刺激、快楽、金を求める人々の間を突き抜けて行く。
 唐突に現れる矢はあまりに速く避けることはできない。
 命を落としても落とさなくても、求めるものを手に入れても入れなくても、成るべくして成
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ディア・エヴァン・ハンセン(2021年製作の映画)

4.1

 母親役のJ・ムーアとA・アダムスが素晴らしい。子の気持ちを想う親の心情が…結果的にほとんど親目線での観賞となりました。もちろん曲と主役B・プラットの声も良かったです。
 あらすじにあるエヴァンの“あ
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少年、機関車に乗る(1991年製作の映画)

4.3

 タジキスタン(中央アジアの旧ソ連共和国)のフドイナザーロフ監督(故人)が26歳で撮った初監督作品、ごめんなさい全く知らなかった。
 なんとも純朴おおらかな作品。画面はセピア色、ほとんど白黒か(歳のせ
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エルミタージュ幻想(2002年製作の映画)

5.0

 極寒のなかの幻、300万の輝く星たちに誘われ人々は集い散ってゆく。
 河のなかで泳いでいたのか、海のなかで漂っていたのか、雲の上を歩いていたのか。いまいる場所がどこの国かも、いつの時代かも判然としな
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

 牧場主フィルを演じる カンバーバッチが素晴らしい 。
 初め、粗野で頭が良く(こうあるべきだ)が強い人間かと思ったら…
 中盤、弟の妻 (Kダンスト) とその息⼦ (KSマクフィー) に対し嫌がらせ
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

 主人公サラヒを演じるタハール・ラヒムの表情、とくに収容所内の屋外でつかの間休息を与えられた時の表情が忘れられません。実在のサラヒ氏の映像も驚き。普通なら笑えない、打ちのめされ朽ち果てます。
 サラヒ
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リバー・オブ・グラス(1994年製作の映画)

4.9

 (いつか新しい人生を始めることを夢見ている)コージーの逃避行。
 不幸せではないけど別の幸せがあるかもしれないと考えてしまう。平穏な日常を繰り返すと何か違う刺激を感じたいと思ってしまう。
 流れ流さ
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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

4.5

 緑はない、薪には困らない
 どこまでも続く荒れた土地
 歩く、ひたすら歩く
 土埃があたりを漂う
 喉の渇きをこらえる、幌馬車には乗らない、馬や牛たちも渇きを耐えている。
 地図は無い。この先に水は
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最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

4.0

 空を見上げる
 雲は遠ざかるように見えて近づいてくるようにも見える
 宙を何かが飛ぶ
 それは果てしなく何処までも行くように見えて堕ちていくようにも見える
 山がそびえる
 ただそこにあるだけなのに
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カンウォンドの恋(1998年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

かつて同じ時間を共にした女と男
女はカンウォンドを訪れ別の男と
男もカンウォンドを訪れ別の女と
欲しいものではないかもしれない
でも引かれてしまい求めてしまう
同じ時、同じ場所、カンウォンド
もう二度
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