何気ない生活、幸福な家族。
観ていて眠気を催すほどの、退屈な日常。
時折聞こえる悲鳴と銃声以外は。
隣の建物では、100万人が虐殺された。
これは実話に基づく、アウシュビッツ収容所の隣に住んでいた家>>続きを読む
僕が小学生の頃に憧れていた“かっこいい大人”が、今でもまだこんなに“かっこいい大人”でいることがうれしくてたまらない。
走り方も銃の構え方も、横浜の街並みもウィットに富んだ一昔前のジョークも、あの頃>>続きを読む
原作は小説、そのさらに原作は古典落語の演目「柳田格之進」であるとのこと。
武士の誇りを描いた人情噺。
傑作ドラマ『SHOGUN』でも思ったけれど、武士の誇りとは気高くも厄介なもので、例え濡れ衣であっ>>続きを読む
吉田恵輔監督のここ数年の新作は全て必ず、個人的年間ベストにランクインしている
そして毎度のことながら本作、体調万全で挑むべし。
精神が削られてゆくから。
もし小学校低学年のお子さんがいる方は閲覧注意。>>続きを読む
偉大なるボブ・マーリーの半生を、存命である彼の家族(妻と息子)の公認で映画化された本作。
そのパワフルでメッセージ性に富んだ楽曲は、たとえ彼を知らなくても必ず聞いたことがあるはず。
日本では政治的発>>続きを読む
『猿の惑星』シリーズの歴史は長く、映画好きな僕の両親のトラウマになっている1968年の初代『猿の惑星』からの5部作に始まり(この時はほぼ毎年のようにやっていたという…)、2001年のティム・バートンに>>続きを読む
ラブコメ大好き。
ちょっと前のAmazonプライム配信作品だけどこの流れで。
ジェニファー・ローレンスはオスカー常連の大女優ですよ?天才ですよ?
その彼女が、ガチの全裸でバックドロップするんです。>>続きを読む
ラブコメ大好き。
今一番アツい20代女性俳優はシドニー・スウィーニーなのかもしれない。
背は高くなく超絶美形というわけでもないけれど、屈託のないその表情と存在感に誰もが釘付けになる。
ちゃんと自分の>>続きを読む
ラブコメ大好き。
前作『ブルックリンでオペラを』がとんでもない怪作だったので、ついにお前らの大好きなアン・ハサウェイが帰ってきた。
J.Loによる『マリー・ミー』の男女逆転、でも本作の方は男性が若い>>続きを読む
2020年の年間ランキング第2位にした傑作『アルプススタンドのはしの方』と同じく、高校演劇を映画化した本作。
オリジナルを演じたのは徳島市立高等学校演劇部。脚本の中田夢花は執筆当時、高校三年生だったと>>続きを読む
このレビューはネタバレを含みます
うーん…いわゆる“余命もの”という感動ポルノが大嫌いなので、そうと知ってたら観に行かなかったかな。
いや、清原伽耶が主演というだけで十分に見る価値があったことも事実。
本当に日本映画は“余命もの”が>>続きを読む
タイトル見て「どんだけB級なんだろう」と思ってわくわくしていたら、予想の20倍くらいB級でした。
“C級”ではなく、“B級”なのがポイント。
圧倒的なぬいぐるみ感と失笑連続のとんでもない展開の連続に>>続きを読む
“怪獣プロレス”が“怪獣世紀末学園ヤンキーもの”に進化したような超怪作。ゴジラは孤高の番長で、コングの行動は完全にケンシロウ。
そして鑑賞後には「ゴジラとコングの会話に字幕あったよね?」という錯覚に陥>>続きを読む
美しい自然環境の中人々の思惑が交錯し、濱口竜介監督らしい魅力的な会話劇が続く。
風景描写にはたっぷりと余白を残していて、その間に物語では語られることのない登場人物の生い立ちやその心情を想像し、物語の行>>続きを読む
ソフィア・コッポラとプリシラ・プレスリー。
よく考えたらこの上なく相性の良いこの二人。
普通の少女が異常にして非日常な大人の階段を急速に駆け上がる様を、ソフィア・コッポラにのよるその無二の作家性、すな>>続きを読む
素晴らしい出来栄えの、このうえなく切ない物語。
演技、台詞、そして“間”の取り方が絶妙で、誰もが共感でき得る手触りを持っている。
でもなんだか悔しいのは、このシチュエーションは日本人を主人公にしても作>>続きを読む
これはある意味、問題作。
“アン・ハサウェイ主演のラブコメ”的な日本版宣伝に騙されてはいけない(騙す気満々だけど)。
原題は『She came to me』。彼女がやって来た。
劇中のシチュエーション>>続きを読む
アメリカン・プロレスが好きでその歴史を見ているならば、フリッツ・フォン・エリックの名前は必ず知っているはず。
必殺技“アイアン・クロー”で名を馳せた、ハードコアなレスラーにしてプロモーター。
彼には息>>続きを読む
同窓会と接待とでとりあえずは満足なんだけど、作品としてはちょっと褒められたものではなかったかなと。
ビル・マーレイは取ってつけたように登場するし、展開はモタモタしていて興味が持続できないし、なんだかそ>>続きを読む
写真家ナン・ゴールディンは70年代から現在に至るまで、その劇的で刺激的な作風で“闇に刺す光”を撮り続けている。
キース・ヘリングやドラマ『POSE/ポーズ」などと併せて捉えると、当時僕がただ漠然と憧れ>>続きを読む
「アメリカ映画で原子爆弾を描く」
それがどれほどの意義を持ち、どれほどの影響を与えるかについて、世界は深く考えてきただろうか。
ブロックバスター映画のほとんどは、ちょっとしたマクガフィンとして原爆を>>続きを読む
観終わった瞬間、思わず声が出てしまった。
「おもしろ…!」
沖縄を舞台に繰り広げられる、殺人鬼と三人の中学生による最高にスリリングで先の読めないミステリー。
岡田将生と羽村仁成の対決がヤバすぎるし、>>続きを読む
とんでもない作品が爆誕。
IMAX必須。
『スターウォーズ』も『風の谷のナウシカ』『アバター』も影響を受けたという原作を、今やSF映画の巨匠となったドゥニ・ヴィルーヴ監督が現在駆使し得る最高の技術と>>続きを読む
『ニキータ』×『ジョーカー』×『ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ』的なアプローチで、ダークな世界にリュック・ベッソン監督が帰ってきた。
“半身不随の人物がたくさんの犬を駆使して悪を切る”
世界観と>>続きを読む
文学作品を書きたい売れない黒人作家が、ドラッグ・暴力・家父長制・ムショ上がりという“世間が求める黒人もの”をヤケクソで書いたら大ヒットしちゃうというコメディ。
これは最高に面白い。
黒人の意見を無視>>続きを読む
期待通りのマシュー・ヴォーン印。
クライマックス、極彩色の銃撃戦とスケートシーンはその白眉。
豪華出演陣の使い方が面白く、ブライス・ダラス・ハワードは映画界の名門ハワード家で監督もこなす才女、サム・>>続きを読む
妻を亡くした男は、その遺言に従い息子家族と共に、イギリス湖水地方にあるウィンダミア湖に向かう。
男の喪失感は当然なのだけれど、どうやらそれ以外にも原因はありそうだ。
若かりし頃の二人の過去がザッピン>>続きを読む
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もう海外メディアもrotten tomatoも信用できない。
『ザ・フラッシュ』も『アクアマン2』も、米国では低評価だけど本当に面白かった。
本作『マダム・ウェブ』も然り、『ファンタスティック・フ>>続きを読む
タイカ・ワイティティ監督は、本当に楽しそうに映画を作る人だ。
時にふざけ過ぎて独りよがりだったり、子供のように稚拙に見えることもあるけれど、でもそれが彼のキャラクターと合わさってあんまり嫌な感じがしな>>続きを読む
本作はパルムドール受賞、オスカー5部門ノミネートとのことだが、“犬すごい賞🐶”があれば間違いなく最有力はこの作品。
山荘に暮らす家族の、夫であり父親が転落死する。
妻と盲目の息子、そして犬のスヌープ>>続きを読む
誰もが一発で飛ばされてく
君は完璧で究極のアイドル
弱点なんて見当たらない
一撃必殺 無双の拳
悪徳刑事×コリアンマフィア×チャイニーズマフィア×殺し屋×日本のヤクザ、全員“極”悪人のアジアン・ア>>続きを読む
元ネタのゲームはほぼ知らなかったけれど、子供のホラー入門にも最適なスケアリー・ムービー。
ブラムハウスはホラー専門でありながらそのジャンルの幅が広くて、色んなターゲットにアプローチできるのが強みだと思>>続きを読む
な…んだこれ…?笑
絶え間なく続く不条理な苦痛と、意味不明な事象。
アリ・アスター監督の最新作ということで、どんな恐怖が表現されるのかと待ち構えて行ったが終始困惑、且つ慣れてきたらずっとニヤニヤし通し>>続きを読む
三宅唱監督の日常への眼差しはフラットだけれど暖かくて、誰しもが共感を覚えるような情景を描きつつ、でも時折その着眼点にはっとさせられる。
職場で聞こえてくる、同僚たちの日常会話が好きだ。
美沙が退職を告>>続きを読む
1900年代初頭のアメリカ社会で、黒人女性が生きて行くということ。
人種差別、家父長制、当時のあらゆる“社会通念”が行手を阻む。
たくさんの出会いが彼女を奮い立たせ、そして力強く歌い上げるその歌声に>>続きを読む
大好きな韓流スターはマブリーことマ・ドンソクとBLACKPINKのroséなんですが、マブリーの腕の太さとroséのウエストの細さがほぼ同じなんじゃないかと思っている今日この頃。
マブリーが大地震後>>続きを読む