風を切ってさんの映画レビュー・感想・評価

風を切って

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ソナチネ(1993年製作の映画)

5.0

緊張と緩和の結晶、昔の日本男児の死生観を表したような映画

去年末に見た首が少し残念な印象だったので、池袋の新文芸坐で鑑賞。夜間のアンコール上映なのに満席だった。

映像の切り返しから言葉選びから死と
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義父養父(2023年製作の映画)

4.5

自然、人工物、光と闇、家族関係、他人、様々なゆらぎを通して鑑賞者に訴えかけてくるものが確実にある映画だった。

個人的にそれは、それぞれの人間が内包している極めて個人的な情緒のようなものだと思う。
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ブロウ(2001年製作の映画)

4.2

全編を通じてジョージのお父さんの言葉が凄く印象に残った。

どんなに辛い状況であっても人生において悲観しておらず、ポジティブな台詞が凄い好きだった。
犯罪を犯している子供に対しても父親としての心配する
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

4.0

本当に胃にくるストーリーだった。
数年は見れない気もするけど、最後まで情念のようなものが迫ってくる作品だった。

兄妹のそれぞれの演技が本当に素晴らしい。

過剰なまでの貧困や救いのない環境を描いてい
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バッファロー’66(1998年製作の映画)

4.5

青春のアイドルであるヴィンセントギャロの初監督作品。

恐らく主題としては、一般大衆や女性から白い目で見られているような男性に対するギャロなりの救いを描いている気がした。

ギャロが幼少期から感じてき
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空中庭園(2005年製作の映画)

4.0

オープニングのカメラワークの揺れながら音楽が流れていくシーンが忘れられない。

家族間のそれぞれの秘密がいい味出している。特におばあちゃん、父親と情事の相手のシーンがお気に入り。
キョンキョンの没入し
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.5

昨今のメジャーになった日本のアニメ界に存在しない今敏という世界

平成初期の陰鬱な時代を体現したような世界観が宿っている気がする。
全編を通してグレーなトーンが凄くよい。

アイドル、ストーカーなど、
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

5.0

レオンは何回でも見れる。

好きな映画でも毎年見ようとは思わないのに、何故かレオンは毎年ちゃんと見れるし、見たくなる。

ゲイリーオールドマンの怪演のイキっぷりに最大級の拍手を送りたい。
くすりを飲ん
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ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

4.2

障害者と対等に付き合ってる姿を自然体で描いているのがいいなと思った。

話の内容としてはロードムービーの類いだが、テンポも良く、出てくる人との絡み等見ていて飽きない。
シャイア ラブーフが見窄らしいの
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

5.0

人生に挫けそうな時に何故か見たくなる。

海外と日本ではこの映画の感じ方が異なるという記事を何かでみた。
人生の進み方は残酷なまでに人それぞれの山と谷がある。そんな当たり前の事を真っ直ぐ見させられた。
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.8

映画館で見なかった事を悔やまれる。

アメリカの映画は凄いなぁ。
この時代だから映像化できたような感覚というか、ただただ映像美、世界観の作り込み文句なしの映画だった。

ストーリー云々というよりも、色
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息子(1991年製作の映画)

5.0

好きな映画は何か聞かれたらこの映画を答えるかもしれない。

それくらい個人的に好きな作品。昔付き合っていた恋人と一緒に見て、向こうは先に寝てしまって1人で深夜に感動したのを覚えている。

先ず和久井映
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茶飲友達(2022年製作の映画)

4.5

主演の岡本玲さんの演技が本当に素晴らしい。

実際にあった高齢売春事件を草案に、老人と若者それぞれの性と業を抱えて日々の生活を生きている姿を、斜めなようで真っ直ぐ描いている秀作だと思う。

終盤へ進む
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寛解の連続(2019年製作の映画)

4.0

神戸出身のラッパーの人生のある一編

小林勝行という人間が自身の愛した音楽に泥臭く真っ直ぐに向き合う姿をドキュメンタリー映画という体裁で見れる事が本当に喜ばしい。
制作してくれてありがとうとしか言えな
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.5

自身の弱さみたいなものは、なかなか信頼してる友人や家族、ましてや子供には見せれない人は多いのだろうなと常々思っていた。
娘の視点から全ては理解できないまでも、父親を直視しようと向き合った映画だったと思
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洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

4.5

その昔、東京は木場付近に実際にあった遊郭へ流れ着いた1組の男女のお話。

ストーリーの展開はよくある話なのかもしれないが、遊郭の手前でもがきながらそれぞれ生きていこうとする男と女、今は存在しない時代の
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