湯っ子さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

ジーサンズ はじめての強盗(2016年製作の映画)

3.8

決してゲラゲラではないのだけど、フフッくらいの微笑にあふれるコメディ。笑いをとるのに下ネタや皮肉をほとんど使ってないの、これって意外と珍しいのでは?
名優3人の軽やかな演技も良くて、3人揃って「バチェ
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ジェニーの記憶(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

⚠️センシティブな内容に触れています。ご注意ください。





性犯罪における「グルーミング」という行為は、ここ数年でニュースなどで取り上げられるようになったように記憶している。大人が性的虐待を目的
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.8

ある週末、ずっと忘れられない二日間。
心が、たましいが触れ合うのに、たくさんの時間はいらないこともある。
私の中にはどうしてもひとりでは埋められないすきまがある。会ったばかりなのに、なぜかそれをぴたり
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カンバセーションズ(2005年製作の映画)

3.2

当時、予告がおしゃれで気になっていたけど観に行けなかった本作。こんなダサいジャケだったのか…

結婚式で再会した元夫婦。そもそも、お互いワンナイトする気まんまんなので、そこはあくまでも過程のひとつ。画
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パプリカ(2006年製作の映画)

4.0

気持ち良く悪夢にトリップ。パレードの場面は繰り返して観ちゃった。後の幾多の作品に影響を与えたというのにも納得だった。サントラもさっそくダウンロードしました。女の子の赤ちゃんの声が🌻

の方へ、流れる(2021年製作の映画)

4.0

面白かったな。ロメールみたいな会話劇。尺が短いのもいい。
出会ってまもない優しげな男性に、突っかかるようなことや嘘やを言って、たまに本心ぽいことを言って、翻弄してるつもりになるのは、27歳の私もやった
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グレイ・ガーデンズ(1975年製作の映画)

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フォローしている方のレビューから、大好きなテレビ番組「家、ついて行ってイイですか?」を連想していたけど、本当にそんな感じでした。ああ、こういう人っているよねって感じ。でも、娘さんのファッションセンスに>>続きを読む

夜明けの夫婦(2021年製作の映画)

2.3

山内ケンジの新作、ほんとは劇場行こうかと思ってたくらい、楽しみにしてたんだよね〜。
でもなんか、正直ガッカリ。
「コロナ禍でいろいろあるけど、ヤなところ、やらしいところもひっくるめて人間。いろんな価値
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多摩川サンセット(2013年製作の映画)

2.8

レビュー書こうとして、markひとり目ってことに気づいた!
オフビートな笑いをやりたい!という意気込みは伝わってきた。空の映し方と花火がきれいだった。

アメリカン・ビューティー(1999年製作の映画)

3.8

ケビン・スペイシーが娘の友達に夢中になるというのは予備知識としてあったけど、隣の家のマッチョ親父が、まさに今流行り?の「有害な男性性」そのもので、さらにその奥には今観てるドラマ「ユーフォリア」のネイト>>続きを読む

チャンス(1979年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

おとぎ話みたいな不思議な映画だった。観終わってもうまく消化できなくて、この映画のメッセージが何なのか、モヤモヤした。「エンパイア・オブ・ライト」に心を動かされたから、なおさら。

純粋無垢な庭師の男チ
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.2

他人とは思えない登場人物っているでしょ。私にとってこの映画のヒラリーはそんな女性でした。
ズルズルと不倫してたり、突拍子もない行動に出たり、親子ほど歳の離れた青年に恋したり。私にだって、そんなことがあ
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ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール(2014年製作の映画)

3.2

なんかカワイイのが観たい〜、と思って、何度もU-NEXTにおすすめされてた本作を。

うん、めっちゃカワイイ。ベルセバっちうバンドの曲は初めて聴いたけど。
主人公含めた3人組がホントにカワイくてオシャ
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山河ノスタルジア(2015年製作の映画)

3.6

“GO WEST”に始まり、“GO WEST”に終わる。
西欧社会への憧れと、中国人としてのアイデンティティに揺れる人々を描いているように感じる。
チャオ・タオのコントみたいなポニーテールの若作りと、
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MEN 同じ顔の男たち(2022年製作の映画)

2.5

これは映画館に観に行きたいと思ってたけどチャンスを逃した作品。でも…、行かなくて良かったわ。私が読み取れなかっただけかもしれないけど、何も感じられなかった。もっと、女性が男性に対して感じる根源的な恐怖>>続きを読む

ロビンソンの庭(1987年製作の映画)

4.0

よくわからないけど面白かった(一度めに見た時は導入部で寝落ち)。
主人公のクミは神様みたいにも感じるし、人間の生き方としてこうありたいとも思えた。いい感じのクソガキ(女子)がキーパーソンなのかな。でも
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ミニー・ゲッツの秘密(2015年製作の映画)

4.5

うう…めっちゃ好き。
70年代の音楽やファッションが楽しくて、セピアっぽい映像もいい感じ。ミニーが描くイラストは、毒々しくも愛らしい。

「今日、セックスした」から始まる物語。
ミニーは要するに「覚え
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アフター・アワーズ(1985年製作の映画)

3.8

夜勤のお供シリーズ。
こんな夜を過ごすくらいなら、夜勤やってる方がマシ♡

アマプラ100円レンタルになってたので、高校生くらいの時に観て面白かったこれを。
悪夢のような夜なのか?まさに悪夢そのものだ
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おっさんのケーフェイ(2017年製作の映画)

3.7

プロレスのことはぜんぜんわからないのですが、小学生男子が大好物なので(けっしてヘンタイではありません)鑑賞。

教室で、主人公の少年と彼の親友が交わす目配せのところに、プロレスのとても大事なところが表
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いろとりどりの親子(2018年製作の映画)

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観て良かった、と心から思える作品だった。
幸せのかたちはさまざまということを、きれいごとではなく、でもあたたかく、わかりやすく切り取って伝えてくれる。

「愛と受容は違う」。本作の語り手である、作家ア
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銀河鉄道999(1979年製作の映画)

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追悼・松本零士先生。

これを観るのはもう何回めになるのかな。劇場にこそ行ったことはないけど、テレビ放映してるとなんとなく見始めて、気がつくと毎回夢中になっちゃう。
子供の頃は、鉄郎と一緒に広大な宇宙
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

肉体は自らの敵になる、賢さは自らに刃を突き立てる、みたいな言葉が、教会にやってきたばかりの幼いベネデッタに向けられる。
まるで、オーロラ姫が100年の眠りの呪いにかけられたように。
だけど、彼女の肉体
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PLAN 75(2022年製作の映画)

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途中離脱。なのにレビューで批判をするのはフェアじゃないんですけど。
もう最初の方、倍賞千恵子さんがひとりで家でご飯を食べてるところ、あの場面で、お年寄りをかわいそうでみじめなものとして描く気まんまんな
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僕は猟師になった(2020年製作の映画)

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超然とした面持ちや語り口は仙人のようだが、自然に生まれてくる人間らしい感情にも逆らわない。自分自身の矛盾すなわち人間の矛盾を、そのまま受け入れて認めているように感じる。
千松さんのまわりには、ひんやり
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世界(2004年製作の映画)

3.8

世界ってなんだ。

気が遠くなるほど遥かまで広がる、わたし以外のすべて。知らない国、会ったことのない人々、見たことのない景色。「世界」ときくと、まず思い浮かべるイメージ。
一方で、「世界」に固有名詞を
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青の稲妻(2002年製作の映画)

4.5

胸がギューっとなって、じわりと涙して、ああこの映画好きだなと思う。
みんな煙草吸いすぎなのも、2000年代って感じ。あの煙草キスが気障すぎて格好良すぎて、若い頃だったらきっと真似したくなったと思う、私
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ソン・ランの響き(2018年製作の映画)

4.0

オレンジとターコイズブルーがきれい。
この映画全体の色合いがとても好きだった。街の映し方もとても好き。印象的な月夜のシーンはほかにもあるけど、朧月を美しく撮った作品は初めて観たかもしれない。

美しい
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蒲田行進曲(1982年製作の映画)

4.0

階段落ちや「コレがコレなもんで」はいろんなところでみかけていたけど、本作を観るのは初めて。ドタバタでアツい芝居に最初は引いていたけど、その勢いのまま、いつのまにか物語に引き込まれていった。やはり、長年>>続きを読む

コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

4.2

坊主頭×ピュアの相性がばつぐん。

ミュージシャンなら甲本ヒロト、お笑い芸人ならカラテカ矢部やキャイ〜ンウド(独特な髪型だけど、まあほぼ坊主ってことで)。
映画のキャラクターなら「トレインスポッティン
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

3.9

夜勤のお供シリーズ。夜中にひとりで観ても怖くないサイコパス♡

面白かったなぁ。この主人公ベイトマン、めちゃ美意識高くて、君島十和子かと思った(たとえが古い)。ポップミュージック大好きで、語り出すと止
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水の中のナイフ(1962年製作の映画)

3.8

なぜか男どうしのいがみ合いを三作続けて観ている。本作に登場するのは、年嵩の男、その美人妻、19歳の若者(おでこの皺が深々としていて、その年齢に見えなかったけど)。

狭い船の上で、男と男はピリピリとし
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

本当にめっちゃネタバレしてるので、観る予定のある人はスルーしてください。あと、くどくど書いてます。ご容赦ください。











私の近くに、パードリックによく似た人がいて、その人を思い出さず
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ライトハウス(2019年製作の映画)

4.0

私はどうやら、ポジティブ感情(楽しい、幸せ、前向き、ほのぼの)を引き出す系作品と、ネガティブ感情(不穏、悲しい、後ろ向き、ゾワゾワ)を引き出す系作品を交互に観たがる性質のような気がする。そうやって自分>>続きを読む

全然大丈夫(2007年製作の映画)

4.0

「福福荘の福ちゃん」が良かったのでclipしていた本作、U-NEXTにやってきたのでさっそく鑑賞。冒頭の良々のセリフ「憩うの俺は!憩いまくりたいの!」を使いたくなる。数々の小ネタも好きだし、ココリコ田>>続きを読む

ドライビング・バニー(2021年製作の映画)

4.2

原題「バニー・キングの正義」。
愛情深くて正義感が強いお茶目さん。衝動的で短絡的で、怒りのコントロールができない。コドモ向けのヒーローものの世界なら、「アツすぎるのがたまにキズ!」くらいですまされて、
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そんなの気にしない(2021年製作の映画)

3.9

この主人公がもし私の娘だったら、と想像したら唐突に、涙と一緒に変な声が出た(最近こういうの多い。感情失禁てやつか)。
本当に本当に何気なさすぎるし日常すぎるし、映画的なできごとはなにも起こらないからわ
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