YOU5521さんの映画レビュー・感想・評価

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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

知人は映画館で13回観たという。
「今日は山王が勝つかも」
そう笑った。
その知人が購入したDVDを借りて観た。
いつもはメモしながら停止、戻しを繰り返し
同じ箇所を納得がいくまで見直す。
いつものや
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フェリーニに恋して(2016年製作の映画)

3.8

予想以上にいい映画だった。
インド映画の『RRR』を観た後、
ラストに踊る映画といえばフェリーニの
『8 ½』だろうと思い、契約中のサブスクで
検索したらなくて、本作が表示された。
フェリーニは『甘い
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RRR(2022年製作の映画)

3.8

最近では一番面白かったと知人に
勧められた。
最初から最後まで面白い、と。
インド映画はほとんど観たことがなかったが
勢いがすごい。
人のるつぼ、怒涛とはこのことだろう。
「責務とは行為にある」
「行
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.2

奈倉有里と逢坂冬馬の文学姉弟、
その二人の対談が収められた『文学きょーだい‼』。
最近読んだ本ではピカ一だった。
その中で『さかなのこ』と並んで
紹介されていた映画。
気になったので観てみた。
脚本は
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いちご白書(1970年製作の映画)

3.8

セックスの後のピロートーク中
膣部を触った手で胸を触らないでほしい
と言われたことがある。
思えば、手マンの前に
痛くしないようにと舌で指を湿らせていたのも
女性側からすれば不衛生で
NGだったかも知
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

4.0

「すまんな、あいつは少々相手を理解した
気になるところがある」
このニュートラルな
パンダの禪院真希評が素晴らしい。
やっぱり可愛い声となると花澤香菜。
『シュタゲ』のまゆしぃで初めて花澤香菜の
声を
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舟を編む(2013年製作の映画)

3.8

「ぼくはなんでも読む。
そこに文字が印刷されているなら、
どんな種類の本だって読む」
「その底にあるもの、
そこに流れている『声』を聴きたいからだ」
(高橋源一郎『ぼくらの戦争なんだぜ』)

読書家と
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ヴィーガンズ・ハム(2021年製作の映画)

3.8

基本ホラーは苦手だ。
映画通の知人に勧められた。
「フランス映画は独特の味があるね」
ネタバレ承知で話を聞いた。
肉屋の店主が過激なヴィーガンに営業妨害され、
捕まえたヴィーガンを誤って殺してしまう。
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シェラ・デ・コブレの幽霊(1964年製作の映画)

3.8

基本ホラーは苦手だ。
本作を知ったのは
漫画『R15+じゃダメですか?』。
「『史上最も怖い』って言われている」
「観た人は…呪われるって噂」
「どの配信サービスにも入ってないし、
レンタルビデオ店で
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ピアニスト(2001年製作の映画)

3.8

こういう映画を知っていると「教養」になる。
どこの国にも過干渉な毒親はいるんだな
って分かる。
漫画『明日カノ』で雪と太陽が映画の話をする。
二人の境遇とそれらの映画がリンクする。
『ヴィオレッタ』に
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運命じゃない人(2004年製作の映画)

3.9

『鍵泥棒のメソッド』を勧めてくれた
知人に教えられて観てみた。
見事な布石と回収は、『鍵泥棒』同様
内田けんじ監督の十八番。飽きさせない。
宮田と真紀が初めて出会うレストランでの
長回しはほんと気まず
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猿楽町で会いましょう(2019年製作の映画)

4.2

福沢諭吉の「学問ノススメ」。
「~ノススメ」はいまでもよく使われる。
「ソロ活女子のススメ」「ラフな生活のススメ」。
いろんな思いと意味、方向性、イメージを内包する
超一級のタイトル常套句だろう。
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監禁調教(2011年製作の映画)

2.5

作品紹介に
「男が女に監禁され、その欲望のままに調教されていく。
通常のエロティックスリラーとは逆のパターンが
斬新な意欲作」
とあった。ジェケットの女性の後姿も素敵だったので
観てみた。
女性がひど
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情事(1960年製作の映画)

4.0

ミケランジェロ・アントニオーニ監督の
『太陽はひとりぼっち』を観た時の衝撃は
大きかった。
こんな傑作を観なかったなんて、と
自責の念に駆られた。
題名から『太陽がいっぱい』の2匹目のドジョウと
思っ
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異邦人(1967年製作の映画)

4.5

最初に言っておきます。
この感想は本作を観ないで書いています。

「人生の書は?」と訊かれたら
もう高校生の頃から一貫している。
今でも揺るぎない。カミュの『異邦人』。
その映画版あると知ったのも高校
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マジック・マイク ラストダンス(2023年製作の映画)

4.0

2023年3月23日付き朝日新聞で
吉川トリコが「もし息子がいたら」という表題で
本作に触れている。

「『息子が中学生になって親に隠れてエッチな動画を
見るようになっちゃって、
でもそれって自然なこ
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カテキョのセンセ。(2017年製作の映画)

3.0

AVはやっぱり俳優に難ありだと思う。
エッチな行為もしばらく見ていると飽きる。
純粋に女優単体が好きで、その裸を見ているだけで
満足とか、決定的なシチュが好みとか、没頭できる
フェチがあるなら別だが、
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エコール(2004年製作の映画)

3.8

「エコール」とはフランス語で「学校」のこと。
原題は「Innocence」。「純真」ってこと。
冒頭日本映画のように渓流が固定アングルで映る。
その後計算尽くされた写真のような構図が
数カット。小津を
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ゴンドラ(1987年製作の映画)

4.0

日本映画史の奇跡と言われた『ゴンドラ』。
この作品を観られる機会が訪れるとは…
感無量のものがある。
監督の伊藤智生は一作のみで、その後AV監督に。
作品にも人生にも深い意味あいを醸す。
冒頭、都会の
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ドレミファ娘の血は騒ぐ(1985年製作の映画)

3.6

昨年ゴダールの訃報があった。
蓮實重彦が追悼で本作に触れていた。
ゴダールの継承を感じた唯一の日本映画作品だと。
冒頭洞口依子がキャンパスを歩く時、撮影を遮るように
学生がカメラの前を横切る。
ゴダー
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メイド・イン・ヘブン ブルジョワ満子の優雅なお仕事(2006年製作の映画)

3.3

今回偶然サブスクのお試し会員になり
見かけた作品。
普通なら観ないタイプのやつだ。
表紙が目を引く。仁王立ちのメイドの股間から
パンチラ。(色っぽいカットと思いきや
作中では啖呵をきるシーンだった)
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.5

オープニングからしばらくは
何がどうなっていて、どういう関係なのか
わからない。
かつてアカデミー賞受賞した『クラッシュ』もそうだった。
こういう手法ってあるんだな。
ミステリーみたいな…ちょっと違う
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.2

ずっと観たかった作品。
昨日BSプレミアムで放映してくれた。
アカデミー賞で作品賞、助演男優賞をとっただけはある
よく出来た作品だった。
いまの世の中で必要なものがすべて詰まってる。
人種差別、ダイバ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

4.8

公開前にすべてのエヴァは観ていたが
シアターで観る程ではないかなと
DVDになるのを待った。
2年経ってもDVD化されず根気勝負の様相に
なっていたら、アマゾンプライムで以前から
観れたことを知った。
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グラン・ブルー完全版 -デジタル・レストア・バージョン-(1988年製作の映画)

3.8

「若くして人生のピークを迎えた早熟の天才は
残りの歳月をどう過ごすのだろう」
朝日新聞で『オーソンとランチを一緒に』と
『恐るべき子ども』の書評「早熟監督が放つ悪口・
名言・恨み」を読んだ。評者は石飛
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.0

すごく良かった!
期待をはるかに超えてた。
のんちゃんは能年玲奈の方がよいなあ
とか思いながら観始めて
当初、感情移入できるか不安だった。
わざとらしかったりすると冷めちゃうタチなので。
『勝手にふる
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砂の器(1974年製作の映画)

3.8

昔から安部公房の『砂の女』と混同しがちだった。
フルオーケストラ・シネマコンサート
なるものがある。時々新聞広告で見かける。
『タイタニック』や『男と女』など
誰もが認める名作が並ぶ。
ある時そこに『
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聖処女(1943年製作の映画)

3.8

先日朝日新聞で近藤康太郎の
「霊感への過剰礼賛 
不思議な体験くらい、なんですか!」
を読んだ。現在問題となっている元統一教会と
政治家の様々な疑惑がベースにある。
不思議体験を「あったら大変」のよう
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さらば愛しき大地(1982年製作の映画)

4.5

素晴らしい作品だった。
幾つか書きたいことがあるが
まず第一にこの映画を観たキッカケ。
水戸千波湖にかつて偕楽園レイクランドという
遊園地があった。
その跡地は現在市管理の緑地になっている。
その遊園
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ロング・トレイル!(2015年製作の映画)

3.5

多分誰もが高い評価はしないだろう。
でも決して駄作ではない。
刺激が少ないってこと。
今風といえば今風。
ロバート・レッドフォードが驚きの
ダンディ老人ぶりだ。
すでに伝説の名優だが、こういう人もいる
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黄昏(1951年製作の映画)

4.1

『今宵、フィッツジェラルド劇場で』
というロバート・アルトマンの名作がある。
死を告げる天使の存在が独特で印象深かった。
今作でもレストラン名で
「フィッツジェラルド」が出てきて驚く。
繋がりを感じた
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炎のランナー(1981年製作の映画)

4.0

2022年5月21日、朝刊を読んでいて
ヴァンゲリス死去の記事に目が止まった。
彼のことは全く知らない。
ただ「映画『炎のランナー』音楽」という
見出しが目に入ったのだ。
『炎のランナー』でアカデミー
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素晴らしき哉、人生!(1946年製作の映画)

4.0

ずっと観たかったが宅配レンタルになく
保留していた。
今回BSプレミアムでオンエアしてくれた。
願ったり叶ったり。NHKに感謝。
三谷幸喜の『ステキな金縛り』で深津絵里の
お父さんが好きな映画で小日向
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さすらいのカウボーイ(1971年製作の映画)

3.9

「人生をさすらう男たちの悲しくも美しい姿を
詩情あふれる映像で描く」
「『イージーライダー』のピーター・フォンダ主演、
初監督を務めた伝説の西部劇」
と作品紹介あった。こういう映画は好きだ。
家族を捨
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ホテルローヤル(2020年製作の映画)

3.9

原作は桜木紫乃の直木賞作品。
ツタヤで新作準新作キャンペーンを
やっていたので『ドライブ・マイ・カー』と
一緒に借りた。封切りの時から興味あった。
波瑠ちゃんが出ると一気に作品が締まる。
存在感のある
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.2

『偶然と想像』以来濱口竜介監督に注目していた。
本作がアカデミー賞候補になり更に興味が深まった。
原作の村上春樹は特に好きな作家ではないが
それでも2回読んだ。よくできた小説だと感じた。
濱口作品はま
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