れーみゅさんの映画レビュー・感想・評価

れーみゅ

れーみゅ

劇場版ポケットモンスター 水の都の護神 ラティアスとラティオス(2002年製作の映画)

4.0

週間放送アニメーションの劇場版って、リソース的な制約から一定以上解き放たれた状態で自由に動き回るカメラや精緻な背景美術(そしてその中で活躍する見慣れたキャラクターたち)が気持ちいいよなあ、と改めて思っ>>続きを読む

パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.0

まなざしの暴力性を描いた作品にハズレなしという感じだ

CURE キュア(1997年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

一番最初に長回しで「日常の中で急に取り返しのつかない暴力が始まる」シーンを見せられると、その後の長回しで撮られた日常シーンが全部「いつさっきみたいな暴力が始まるんだろう…」みたいに見えてくる、というの>>続きを読む

仄暗い水の底から(2001年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

半分くらいのシーンで「これは音響が怖いだけだろ…」と思ったけれど、誰しも一度は不愉快に感じたことがあり、かつ確実に身近なところへ存在している「古くて汚らしい水場」をテーマに徹底して不快感や恐怖感を掻き>>続きを読む

田園に死す(1974年製作の映画)

4.0

「異様なものを見せられている」という、映像に触れるときの原始的な快感を終始刺激される楽しい作品だった やたら脚本術だのキャラ萌えだの"考察"だのといったしゃらくさい切り口でばかり語られる最近のサブカル>>続きを読む

少女革命ウテナ アドゥレセンス黙示録(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

アニメ本編を見たのでこっちも見ました ものすごい手間とお金をかけて(一見して)意味不明な映像を作ってやろう、というスタンスがまず凄い ふつう折角お金と手間をかけてるんだからそこにわかりやすい意味を込め>>続きを読む

タイラー・レイク 命の奪還2(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

順当に初代の拡大再生産という感じでまあ期待した通りのものが出てきた 元ネタの1つであろう『JW』が2以降はどんどん競技射撃の動きを取り入れたアクションになってっちゃったのを見ると作風を変えずに同じこと>>続きを読む

スカイ・クロラ The Sky Crawlers(2008年製作の映画)

4.5

なんだかんだ押井のアニメ映画ではパト2の次に観ているかもしれない 勤め人になってから観るとだいぶ印象が違いますね 永遠に続く変わりない日常を引き受けることもまた、映画やアニメのような非日常を生きること>>続きを読む

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

4.5

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無印みたいなユルいノリの殺人ガンアクションが出てくると思ったら、装いこそ明るいし実際に笑えるシーンもあるけれど話の筋は最後まで重苦しい映画を観せられて、いい意味で期待を裏切られた 「一生を弁当配達で終>>続きを読む

シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

特撮ものは全然知らんけど観に行きました おおむね期待していたもの(勢いよい展開、外連味のきいたアクション、変な画角とリズミカルなカット割りetc)は出てきたので満足
ただ、新海誠の災害3部作あたりを観
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11.25 自決の日 三島由紀夫と若者たち(2011年製作の映画)

3.5

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映画の内容如何よりも先に、ほんの半世紀ほど前の日本に、自衛隊の精鋭部隊と深い繋がりを持って独自の制服まで作った、しかも時代を代表する文筆家によって組織・指揮された私設の武装集団が存在し、その最後に一大>>続きを読む

シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

もしも故人の伊藤計劃氏に、1本だけ氏の死後に公開された映画を観てもらえるならこれになるかもしれない 公開時から折に触れて何度か観ています 邦画の状況劇として『パト2』とか『沖縄決戦』とかと並んでマスタ>>続きを読む

フリークス(怪物團/神の子ら)(1932年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

普通に信賞必罰の復讐譚として面白かったし、60分少しのテンポよい映画だったので、好きになりました 何かをまなざすという行為そのものに暴力性が伴うということを自覚しなければならないなという気持ちになる

ヒトラーのための虐殺会議(2022年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

たぶん今年観る映画のベスト10に入ると思います 「行動部隊」だの「特別処理」だの「アーリア化」だの、虐殺や殺戮のにおいは消し去った婉曲表現だけを使い、異なる派閥の人間が遠回しな嫌味を言い合いながら、自>>続きを読む

突入せよ!「あさま山荘」事件(2002年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

情報の伝達をやるだけでも事前に準備された系統を通じた所定の手続きが必要だということにコンシャスな映画は好感が持てますね 徹底して警察の人間の視点から描かれるのも没入感があって楽しい 色々と印象深い映画>>続きを読む

宣戦布告(2001年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

日本の状況劇系の映画ってやっぱり良作が多いですね。ゼロ年代初期のフィルターかかった映像で偉そうな人がひたすら喋ってたりSATや自衛隊が戦ったりしてるのを見られるだけで満足 どこかポーズめいて微妙に響か>>続きを読む

ユナイテッド93(2006年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

こういう楽しみ方が良くないと頭では分かっているものの、『パト2』に出てきた幻の爆撃のシーンが前半1時間30分ずっと繰り広げられる感じの映画なので、ああいうのが好きな人はハマると思います ラスト30分は>>続きを読む

6日間(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「状況映画」とでも呼べるような映画のジャンルがあります 何がしかの問題に対し、それを解決するため・そうでない目的のために組織された色々な集団(往々にして軍隊・警察・情報機関など)が、問題へ対処するため>>続きを読む

トロール(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

すごく良質な怪獣映画でした ネトフリ映画の中では『6日間』とかに並んで好きかも
史実とお伽噺を交えたオタクの一番大好きなトンチキ史観を軸に、F-35が飛びノルウェー特殊部隊が応戦しカールグスタフとM2
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あさがおと加瀬さん。(2017年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「きちんと」同性愛的な恋愛関係を描き、しかもそれを離別・相互不理解や青春の思い出・機会的同性愛(しかしこれって見ようによっちゃセクシュアリティに対してあんまりに無神経な概念だよな〜)として済ませない百>>続きを読む

ラストエンペラー(1987年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

「西洋の立場からまなざされたアジアの歴史っぽいなあ」と頭では思いつつも、異常な熱量と労力で映画の中に構築される「皇帝のいた中国」という異世界と、その変貌から終焉までを存分に味わえる映画でした
即位式
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タイラー・レイク -命の奪還-(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

初代『JW』みたいな、マズルストライクやピストルトランジションを程よく見せてくれる程よく外連味あるガンアクションが楽しい感じの映画でした
中盤の15分くらいある擬似ワンカットも、映画館と違って観客の集
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花様年華(2000年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

割とボーッと観てしまったのですが、映像が綺麗でノスタルジックなのでどのシーンを見ても良い気分になれました オールバックとスーツの似合うアジア人になりたい

この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

異様な解像度で描かれる戦前〜戦中の昭和が、そのまま登場人物たちの時に楽しく・時に悲しく・時に惨たらしい日常を描き出すことへ直接に機能していて、すごかったです
色んな形の権力や構造を前にして、本当に「と
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#生きている(2020年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

妙に凝った装備の特殊部隊が出てくると聞いたので、ゾンビ映画とは普段縁遠いものの観てみました 本当にラストのラストに出てくるような感じでしたが、期待に背かない装備のカッコよさで満足 向こうのSEALsマ>>続きを読む

13時間 ベンガジの秘密の兵士(2016年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

砂川文次の『戦場のレビヤタン』を読み、そういやこんな感じの映画あったよな、と思い出したので観ました
監督がマイケルベイ・音楽はハンスジマーと言えば8割くらい説明のつく映画ですが、「そういう期待」を一切
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リズと青い鳥(2018年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

冒頭のただ2人が歩いてるシーンに1番感動した(上履きを落として履くか/置いて履くかとか、階段を二段飛ばしにするか/普通に登るかとか、置いたカバンは倒れても気にならないか/立てておかないと気が済まないか>>続きを読む

映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

自分のようなオタクが「感動する」アニメであることは間違いないし、オタクの背中を押せるよう凄く計算されていると思うものの、そもそも自分があまりオタクを肯定したくないので(「目が淀んでる」ことが何にもなら>>続きを読む

アンダー・ザ・ドッグ/ジャンブル(2018年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

超能力、特殊部隊、ガンアクション、悲惨な運命のもと銃を撃つ美少女、まあオタクのボンクラ100%みたいな映像である面で好きではあるけれど、それゆえに小っ恥ずかしい気分にもなったし、こういうのを素直に肯定>>続きを読む

宇宙戦争(2005年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

家族愛やSF的な驚きは本当に申し分程度に描かれるだけで、(撮られたのが20年近く前で、その原作さえ古典もいいところというのもありますが)筋書きもCGも侵略者のデザインもビックリするくらい凡庸なのに、ぜ>>続きを読む

回路(2000年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

何でもないように何か恐ろしいことが起こっていく様子が終始気持ち悪く、嫌な気分を存分に味わえる良い映画でした
誰もいない電車や、さみしく滅んでいく東京の風景といった、終末モノの気持ちよさも含まれてるのも
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人狼 JIN-ROH(1999年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

何度見ても何もかも辛抱たまらないアニメ映画 歴史if、ポリティカルサスペンス、ガンアクション、消費社会の転折、異世界として描かれる昭和の匂い、押井っぽい芝居ががって気持ちいいセリフ回し(監督は沖浦氏な>>続きを読む

ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

子供の頃から何度も観ている作品 とても大好き アクションの巧さ、美術の鮮やかさ、台詞回しの小気味良さ、何をとっても圧巻だけれど特に音楽の使い方が凄いと思う
風光明媚なヨーロッパの自然と歴史ある建造物
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アウトレイジ ビヨンド(2012年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

なに食べてたらピッチングマシーンを処刑道具として使おうって発想が出てくるんでしょうね

アウトレイジ(2010年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

びっくりするくらい色んな暴力が絶え間なく出てきて終始びっくりさせられる映画でした
カッターナイフとか、歯医者のドリルとか、菜箸と肉切包丁とか、紐と車とか、なまじ身近な(かつ、誰しも一度くらいは痛い目見
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メゾフォルテ(2000年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

凄惨な暴力描写や強姦シーンがあるのに、全体的にとても明るいタッチで描かれていたので、観ていて気分が良かった

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