サワラさんの映画レビュー・感想・評価

サワラ

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アイスクリームフィーバー(2023年製作の映画)

2.7

・吉澤嘉代子のパワーで瞬間最大風速を記録する部分がある

・好きなものや良い雰囲気のもの詰め合わせ方に、動的メディアであることへのこだわりがあんまり感じられなかったな

・こういう映画を作る姿勢は否定
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(1954年製作の映画)

3.9

・これはかなり好きな話だ、そもそも大道芸とかサーカスものが好きかもしれない

・間違えるしかない人間の哀れさ

・綱渡男が出てくる場面全部良い、軽薄な笑顔の中に常に寂しさがある、特に小石を巡る会話と別
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ピクニック at ハンギング・ロック 4Kレストア版(1975年製作の映画)

4.0

・圧倒的な画面と人間の美しさ、それだけで物凄いエネルギーがある、そしてそれが含む不自然さ…

・「時間」という頸木と岩場の魔力…なかなかゾクっとする終わり方だった

・コルセットや髪型、パキッとした建
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ゲーム(1997年製作の映画)

3.3

・なんだそりゃって話だったな…いじわる爺さんが出てくるタイプの御伽話

・画面がカッチリしててシリアスなのに規模がデカくて失笑する感じが独特の感覚

あ、春(1998年製作の映画)

3.9

・カラッとしていていい映画

・血のつながりが作る縛りが、血とは別のつながりによって結び直されていくのが良い

・最後のシーン、主人公夫婦じゃない方の船に乗っているのがはじめは無関係だったはずの人たち
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悪は存在しない(2023年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

・硬質な青と白が印象的だった

・音楽や編集が「気持ちよくなってるところへの冷水」で統一されてる、あとタイトルも

・地方と都会の話に例えられているけど、あるシステムの「上流」にいる側が安易な逃避で「
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リンダはチキンがたべたい!(2023年製作の映画)

4.1

・かなり好きだ……

・事態がゴロゴロ大きくなってくタイプのスラップスティックなコメディ大好き

・朧げな父親の思い出としての「チキン」を、自分の身体や生活の一部にする行為として「食べる」、ストーリー
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滝を見にいく(2014年製作の映画)

3.9

・良い作品、そして良いタイトル

・どこかで見たことあるような話といえばそうだけど、演者の方々の空気感で独特の味がする。おじさん版も欲しい

・「水は低きに流れる」という言葉のとおり、なるようにしかな
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モダン・タイムス(1936年製作の映画)

3.8

・圧倒的なアイデアの量とテンポの良さ

・身体に特定の作業動作が染み込んでいく感覚と、忙しさのせいで議論すらできない感じ、デスクワークの身でも馴染みがあってゾッとする、この手の作品の冒頭にちゃんとはっ
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ピアノ・レッスン(1993年製作の映画)

3.9

・とてつもなく強い意志がまずあって、それに周囲も本人も振り回されている、と言う構図が面白い

・そしてその自由な「意志」と言うのは倫理や大義とも別軸だし、良い結果と繋がってるわけでもない、というリアル
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おらおらでひとりいぐも(2020年製作の映画)

4.3

・すごく好きな作品だ、寂しさの豊かさ

・かなりぶっ飛んだ演出の宝庫なのに、ちゃんと原作のニュアンスと繋がるし、面白い組み替えが次々出てくる

・生活と抽象世界が隣り合わせで、その境界を踏み越えること
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暗殺の森(1970年製作の映画)

3.9

・圧倒的な絵の美しさ、濃い陰影と動的なレイアウトの連なり

・ダンスのシーンが特にそうだけど、動いていくカメラの中で一つずつの要素が順番かつ一つのまとまりとして提示されていく流れがめちゃくちゃ綺麗
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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

3.6

・潔いな〜と思うくらいシンプルな話だった、なのに色んな味わいがする…

・ラブストーリーだけど、物事に意味付けをすることについての映画だなとも思う。出会ったことにも、別れることにも意味合いを見出して折
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真夜中の虹(1988年製作の映画)

3.6

・車庫から出たらボロ屋根が崩れる、みたいな、わりと軽いノリのオチがちまちまつくのが可愛いし笑える

・それなりに悲惨になっていく物語だけどウェットじゃない触り心地

・いろんな音楽にのせて淡々とテンポ
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

・カラーとモノクロはもちろんオッペンハイマーストローズの視点の差であるけど、大義や倫理と科学を巡る個人の話と、科学者を取り込んでいく大きな流れの話を分離させる構造でもあるのかな

・視点は行き来するけ
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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

・分量結構あるはずだけど上手いこと構成を組み替えて纏めに来てるなあ〜、あとは後半次第かも?

・IG系列とはいえ新進気鋭のスタジオだからまず素直に成功を応援したい気持ち。特定の目のキャラだけデザインが
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恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.9

・おしゃれとか可愛いというよりも魅力的って言葉が似合う映画だ

・とにかくフェイウォンとトニーレオンの魅力が凄まじい

・断片的なカットがかなり多いけど、心を掴まれる絵が次々出てくる。特に反射を使った
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エレファント(2003年製作の映画)

3.9

・ある日のある時間までのほんの数分を多視点に分解する構成、かなり緊張感がある

・校舎をゆっくり歩くだけで見えてくる多層的な人間関係と、それを十把一絡げに敵視せざるを得なくなる境遇

市子(2023年製作の映画)

3.9

・苦し〜話だ、モチーフの影響か「さがす」と重なって見える

・頼むからそこで終わらないでくれーってところで終わる話

・杉咲花がすごい、若葉竜也の自然さ

・北くんというキャラの絶妙なバランス

・過
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オリオンと暗闇(2024年製作の映画)

3.8

・カウフマン脚本らしい毒っ気とか捻りがありながら、じんわり良い終わり方の素敵な話

・夜の仲間たちが可愛い、特に「睡眠」のあんぐりあいた口と最悪な眠らせ方

・不器用でかわいそうな大男って何に出てきて
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ノスタルジア 4K修復版(1983年製作の映画)

3.9

・とにかく構図が全部美しすぎる、水平移動するカメラとまばらに配置される人や物、演説広場の階段とか特に印象的

・バキッとした陰影と特有の時間感覚が強烈だから映画館っていう閉じられた場所で見てよかったな
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

・IMAXのデカ画面と音響で地響きを感じながら見るのが最高

・制作の事情もあるんだろうけどPART1との情報量の差が結構すごいな、今作追加キャストがみんな良い

・フェイドラウサがノリノリな感じでワ
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フラッシュダンス(1983年製作の映画)

3.9

・いいね〜パワフルで魅力的

・途中に挟まるダンスシーン全部良い、交通のおじさんとのシーン好き

・カメラワークが良い、スケートの足元を追うカットとか審査員を指差すところとかシャープでかっこいい

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籠の中の乙女(2009年製作の映画)

3.5

・妙〜〜空気感の中で行われる「人間性の獲得」についての話? 哀れなるものたち見た後だと飲み込みやすく感じる

・閉じた籠を破壊する要因になりうるのが「映画」ってところが良い

・珍妙なダンスシーン、あ
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落下の解剖学(2023年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

・面白〜〜い、法廷劇って好き

・真相がどうだったのかではなく、少年が何を信じるのかについての話だったな、もう彼が可哀想で可哀想で……

・情報が増えるたびに印象が色々傾く面白さ、後出し感はあるけどそ
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福田村事件(2023年製作の映画)

3.7

・戦後の村における人々の何かしらの負い目や引け目が悪い形で発露してく、日付や行商人と村の距離が近づいていくことだけでこんなに怖い、あと太鼓の音

・この偏見が現代にも地続きであるのは知識では理解してる
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ニモーナ(2023年製作の映画)

3.8

・シンプルだけど味わい深くて素敵

・分断を乗り越えると壁が壊れて新しい世界が開ける、これほどまっすぐなメッセージもないなあ

・ただその「壁」が王国に対してどう配置されてるのかの地理的な感覚があんま
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

・ポカンとしてたら終わった

・不安の具現化を延々と見せられてるみたいな前半は嫌すぎて笑っちゃうコメディ感、「マザー!」とか思い出した

・屋根裏のでっかい怪物、唐突に絵面が面白すぎる

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

3.9

・主役二人の空気感、自然で好き

・恋愛的な関係性がないってことを色んな人のために沢山持ってるお守りだけで示す、この会社が不当な差別やストレスの根源にはならないことを男性がお茶汲みしにいくことで示す、
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ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

3.2

・基本が静止画だけで構成されてる短編、一箇所だけ動画になってる部分が際立ってる

・日本語ナレーション、聞きやすくて助かる

PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

3.9

・自分が住んでる国や街を魅力的に思えるすごくいい時間だ、帰り道が完全に映画の中の世界になる

・手慣れたお仕事の所作って良い

・都内オモシロトイレ巡りとしても楽しいし、ちゃんと出てくる場所に見覚えが
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

・ゴジラが出てくる場面が全部最高!!

・VFX技術とかは門外漢からすれば他国と遜色ないように見える、銀座大破壊とかのスペクタクルが凄まじかった

・作戦もユニークだし、終盤のベタな燃える展開も好き
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お引越し(1993年製作の映画)

4.6

・うわーすごく好きな作品だ

・切ない大人と子供の話だけど終盤に一気に抽象世界に踏み込むからびっくりした、そしてちょっと怖くもある

・初めから終わりまでずっと「炎」が付きまとう

・原作読んだ時と同
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サクラメント 死の楽園(2013年製作の映画)

3.7

・カルトの恐怖、実際の現場写真は映画より酷い印象だった

・割と進行していく事態を描いていて、自分が飲み込まれていく的な恐怖はあんまりなかったかも

・ドキュメンタリーの中に人間の範囲を超えないままホ
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ブルックリン(2015年製作の映画)

3.4

・綺麗に輪を閉じるシナリオが良い

・若さの表出の結果、ボーイフレンド側はどっちもかわいそうなことに…弟にラブレター推敲してもらうとこ可愛い

・デート失敗してももう一回チャンスをあげるって理由で2回
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