taroumanさんの映画レビュー・感想・評価

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アメイジング・グレイス アレサ・フランクリン(2018年製作の映画)

4.5

ル・シネマ

レディソウル=至宝アレサフランクリンの絶対的名盤、アメイジンググレイスが映像化。自粛期間中はBS土曜は寅さんの全作視聴でお茶を濁してきたが、そんなことを言ってる場合ではない。こっちの視聴
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鬼の棲む館(1969年製作の映画)

3.0

シネマヴェーラ

役者陣の熱演ぶりには敬意を表するが、筋立てが新藤先生にしては表層的で深みが感じられないといっては言い過ぎか。
日経日曜版にもタイミングよく紹介されたとおり新珠さんの悪女ぶりは堂に入っ
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ザ・ウェスト(1968年製作の映画)

3.5

新宿ピカデリー

オープニングからの緊迫感あふれる映像。しびれます。こりゃとんでもない作品なのではと期待も高まるが、正直テンポがスローで少々中だれ。

とはいえ美術、衣装がとんでもなく素晴らしい。特に
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砂の女(1964年製作の映画)

4.5

ラピュタ阿佐ヶ谷。
前夜の深酒のダメージが残るなか、こんな小難しいのを見に行って果たして睡魔に勝てるだろうかなどという不安はまったくの杞憂に終わった傑作。
美しい撮影、芸術的なカット、映像とシンクロす
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西鶴一代女(1952年製作の映画)

3.0

国立映画アーカイブ
お得意のロングショットによるカメラワークは21世紀の現代でも充分に通用する斬新さで流石は溝口なのだが、なんだろうかどうも今一つ没入できず、島原からどうやって足抜けしたのだろうかとか
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曽根崎心中(1978年製作の映画)

2.5

国立映画アーカイブ
油屋のクズっぷりは三ツ星級だったが、孤軍奮闘の梶芽衣子はそれを上回る美しさ。宇崎竜童については以下自粛。

沓掛時次郎 遊侠一匹(1966年製作の映画)

3.0

レビューをサボって大分経ってしまい、それなりに面白かった記憶はあるがあまり覚えていない、という見も蓋もない評価ですいません。出直して参ります。

貸間あり(1959年製作の映画)

3.5

神保町シアター
一見してすぐ浮かぶのは幕末太陽傳へのオマージュ。
佐平治と五郎という主役二人は何でも屋ともいうべき器用人。空咳をしながら太陽傳では杢兵衛大尽に追われ、本作では小澤昭一に追われる。
脇を
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仁義なき戦い 代理戦争(1973年製作の映画)

4.0

国立映画アーカイブ
1作目、2作目とどちらかと言えばバイオレンス寄りだった路線は本作から趣を変えて権謀術数のドラマ性を帯びてくる。
巷間言われるとおりヤクザ社会は政治の世界と紙一重で腕っぷしだけでのし
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仁義なき戦い 広島死闘篇(1973年製作の映画)

3.5

国立映画アーカイブ
もう何といっても誰が言おうと先天性暴力衝動症候群とでもいうべき千葉ちゃんのいかれっぷりがあまりにも素晴らしすぎで後は以下同文。

仁義なき戦い(1973年製作の映画)

4.0

国立映画アーカイブ
今や当たり前のように使われる数々の手法、作風をたった一作でものにしたヤクザ映画、アクション映画、バイオレンス映画の金字塔。
文太、松方、梅宮、金子という今振り返れば目もくらむような
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関の彌太ッぺ(1963年製作の映画)

3.0

ラピュタ阿佐ヶ谷 錦之助祭り
一心太助のような気風のよさと拝一刀のような凄惨な顔立ちを違和感なく演じる錦ちゃんの演技力には感服だが、木村功の執着ぶりを突っ込みたくなる十朱幸代のおとぼけフェイスには、錦
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浪花の恋の物語(1959年製作の映画)

3.0

ラピュタ阿佐ヶ谷 錦之助祭り
うぶな若だんはんが芸者に入れ込むのは古今東西お約束のパターンではあるものの、落語明烏に擬えては少々失礼か。
これに近松悲劇を塗せば骨格がしっかりしているだけにほぼほぼ間違
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男はつらいよ 浪花の恋の寅次郎(1981年製作の映画)

3.0

BSテレ東
寅さんmeets大阪芸人。雁之助はん筆頭にかしまし娘と大村崑ちゃん、そしてレジェンド松鶴師匠。マドンナは美しさピークの松坂慶子。
松坂慶子との1stコンタクトはいわゆるナンパということにな
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ストップ・メイキング・センス(1984年製作の映画)

5.0

新文芸坐
ライブ映画の不滅の金字塔。平成を通り越して昭和の作品とはとても信じられない。
この手の映画にありがちなつまらないインタビューとか楽屋風景などはいーっさい挟まず清々しいばかりに演奏を追いかける
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続社長三代記(1958年製作の映画)

4.0

新文芸坐
森繁の出番は控えめながら、加東大介の森繁化を楽しめる。
質実剛健、先手必勝がいつの間にやら色と金の二本差し。
徳川夢声が本人役で登場し、シリーズお初の淡路恵子も安定のママキャラぶり。
終盤途
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社長三代記(1958年製作の映画)

4.0

新文芸坐
本作は続三代記と合わせての一作としたいが、もちろんこれだけでも十分に面白い。
社長シリーズなのでストーリーがどうとか撮影がどうとかなどの野暮なことは無用。
もうこの辺りになると趣味の問題とし
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男はつらいよ 寅次郎春の夢(1979年製作の映画)

3.0

BSテレ東
セールスを生業とする神様エアジョーダンならぬマイコ・ジョーダンVS寅次郎と何となくおまけ的マドンナの香川京子。
外人版寅さん登場ということでぱっと見色物扱いされてもおかしくないが決して悪く
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運び屋(2018年製作の映画)

4.0

新宿ピカデリー
運び屋になる経緯だとか見張り役のタコス野郎が尻切れトンボだとか細かいところはあるものの、90歳の運び屋を本物の爺たるイーストウッドが演じる小気味よさ。
背は曲がりよたよた歩きぼそぼそと
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江分利満氏の優雅な生活(1963年製作の映画)

3.0

ラピュタ阿佐ヶ谷
everymanとは広く一般大衆であろうが、そうはいいつつ「こだわり」を捨てないことにこだわる山口瞳の分身ともいうべき主人公を小林桂樹が好演。
良くも悪くも原作を比較的忠実に映像化し
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男はつらいよ 翔んでる寅次郎(1979年製作の映画)

3.0

BSテレ東
気まぐれ桃井かおりといい人布施明を心ならずもサポートする寅の仲人。
タイトルからしてまったくの期待薄であったが、なかなかどうしての佳品と評価。
桃井かおりの自己中的な悩みを結婚式の空疎な形
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青べか物語(1962年製作の映画)

3.0

神保町シアター
ペーソス感強めのオムニバス形式。
森繁はいつもどおりの演技で安心して見られるが、本作についていえばミスマッチ感が強い。
何といっても黄門様のはじけ具合がすごい。むき出しの本能がそのまま
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晩菊(1954年製作の映画)

3.0

新文芸坐 没後50年成瀬特集
成瀬ファンとしてあえて申し上げれば、辛味大根のようなヒリヒリした味わいや山菜のようなほろ苦さも感じられず味付が少々平凡とは言い過ぎか。
更にもって身の程わきまえず誠に不遜
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男はつらいよ 噂の寅次郎(1978年製作の映画)

3.0

BSテレ東
お墓参りからのドタバタでお約束の旅の空。志村ひょう一郎父との二人旅から柴又帰還しとらや店員の大原麗子マドンナ。
時間が許す限り観ているBSテレ東の男つらシリーズも遂に第22作。とはいうもの
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浮雲(1955年製作の映画)

4.0

神保町シアター

延々続く暗く重たいロービートを思わせる陰鬱な映画で、鑑賞中はいつまで続くぬかるみぞ、などと思ったりもしたが読後感は意外と小ざっぱりした印象。

お得意のリズミカルなカットはもちろんだ
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男はつらいよ 寅次郎わが道をゆく(1978年製作の映画)

2.5

BSテレ東
コメディリリーフの武田鉄矢にSKD木の実ナナ。
冒頭さくらとおばちゃんが話すSKDのセリフが楽屋落ちで微笑ましいものの、全体を通せば松竹グループの番宣映画と言われても仕方ない。
山田洋次と
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男はつらいよ 寅次郎頑張れ!(1977年製作の映画)

2.5

BSテレ東
ガス爆発犯の中村雅俊と大竹しのぶのコーチングをしつつ姉の藤村志保のお土産屋にいつもの居候。
流石にこれはマンネリと言われても仕方ない。途中で投げ出すことはなかったが何というか全体的に覇気が
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(1959年製作の映画)

4.0

角川シネマ有楽町 京マチ子祭り
谷崎といえば言わずと知れた大文豪で下手すりゃノーベル賞ものだが、一連のテーマはどう考えてもカルト作家としか言いようがなく文学ってもっと深遠なことがテーマなんじゃないです
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赤線地帯(1956年製作の映画)

3.5

角川シネマ有楽町 京マチ子祭り
遊郭を舞台にした群集劇という点でその後の作品に与えた影響は大きいのかもしれない。
ただやはり溝口なのでお上品な祇園が舞台だと自然体で見られるが、猥雑な吉原は日活勢にお任
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雨月物語(1953年製作の映画)

4.0

角川シネマ有楽町 京マチコ祭
お話しの方は和風文芸幻想ホラーとでもいうのか悠揚たる王者の歩みっぷりで、体調のせいもあってか京マチコ様が「おほほほ」と森雅之とお戯れするシーンで夢の国にちょっと足を踏み入
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パルプ・フィクション(1994年製作の映画)

4.5

TOHOシネマ新宿 午前10時の映画祭
チープでジャンクなB級映画を装いつつ、其の実、緻密に練りこまれたシナリオで観るものを必ずや唸らせる。
まずもっていかれたキャラクター達の佇まいに頬も緩みっぱなし
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男はつらいよ 寅次郎純情詩集(1976年製作の映画)

3.5

BSテレ東
壇ふみ先生の家庭訪問でのいつものもめ事から旅先での大空さゆり一座。無銭飲食騒ぎで柴又ご帰還してから京マチ子おひい様との交流。
やはり京マチ子が圧巻でとらやに現れたときから周りを睥睨する貫録
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女の中にいる他人(1966年製作の映画)

3.5

神保町シアター
ぜんぶ話せばすっきりするぞ、と言われて通用するのは取調室か告解部屋くらいで、ましてや夫婦の間では知らないことはなかったことになるわけで、改めて自戒の念を強くした次第。
顔のアップを多用
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男はつらいよ 寅次郎夕焼け小焼け(1976年製作の映画)

4.0

BSテレ東
第17作。これは名作。森川おいちゃん以降ではかなり上位の出来の良さ。
満男入学式でのひと騒動から宇野浮浪者とのご帰還。青観先生身バレ後は旅先で太地ぼたんと知り合って舞台はとらやに。そしてぼ
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