碧さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

碧

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テロ、ライブ(2013年製作の映画)

4.0

序盤から目を離せない展開が次々と。
血がちょっとしか出ないタイプの韓国ノワール。
自然に食いつく面白さ。

主人公のアナウンサー役、ハ・ジョンウ。
どこかで絶対観てると思いながら最後まで思い出せなかっ
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すべてが変わった日(2020年製作の映画)

3.5

いかにもアメリカという作品。

序盤、年齢を重ねても魅力的なケビン・コスナーとダイアン・レインを素敵だなと思っていたのも束の間、ダイアン・レイン扮するマーガレットに徐々にイライラが募ってくる。
異性の
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高速道路家族(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

高速道路のサービスエリアにテントを張り、見ず知らずの人に返すつもりのないお金を借りながら食いつなぎ、また別のサービスエリアへと渡り歩く4人家族のお話。

導入はコメディタッチだったが、観ながらわりと早
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淪落の人/みじめな人(2018年製作の映画)

4.5

不慮の事故で身体が不自由になった「旦那様」とフィリピン人家政婦の四季を通した二人三脚のお話。

オープニング。
規則的なあの団地の絵面のなかを、わりと高速で進む車椅子と主人公。
それだけでもう惹き付け
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コインロッカーの女(2015年製作の映画)

3.5

擬似家族の裏稼業がベースのお話。

まず、このキム・ヘスとキム・ゴウンに一目惚れ。
目の奥が好きすぎた。

挟み込んだ恋愛要素にやや違和感を感じつつ、血生臭いシーン多用するなかイリョンが男相手でも十分
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トガニ 幼き瞳の告発(2011年製作の映画)

4.0

惨い。
これはあまりにも惨い。

韓国の実話ベース。
いつも作品は作品と割り切って観ているけど、こればっかりはしんど過ぎた。
2度目は無いと思う。

主人公演じるコン・ユが兵役中、実在した性暴力事件を
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ヴィレッジ(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

閉ざされた「村」によって心まで閉ざされた異様な村人たちのお話。

タイトルの出方、美しいのにどこか不気味で私は好きだった。

人の集合体のなかで起こる同調圧力、差別や非難。
他人事ではない、わりと近い
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箪笥<たんす>(2003年製作の映画)

3.0

難しいとは聞いてたけど本当に難しかった。

考察を読んで理解はしたけれど、とにかく伏線が多く入り組み過ぎているのでラストの意味がわかった時にはポカンとしてしまった。

さすが韓国ホラーと思わせる映像の
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ちひろさん(2023年製作の映画)

4.0

有村架純という表現者の才能を余すところなく堪能出来る作品。

未読だけど原作が漫画と知り意外だった。

風のようにフワリと水のようにスルリと、輝く月のようにじっと静かかと思ったら太陽のようにほっこりと
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search/#サーチ2(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

前作に引き続き、Googleの使い方がとても勉強になる作品。

父親が娘を捜す話から、娘が母親を捜す話へ。

本タイトルも『Searching』から『Missing』に変わったけど、逆のような気がした
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.0

新作のために鑑賞。

噂には聞いていたけど新感覚すぎてビックリ。
『RUN』の監督で2度ビックリ。
終始PC画面しか映らないなんて何と斬新な。
徹底のされ方が凄い。
ある意味ゲーム感覚。
食い入ってし
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

4.5

やっと地元に。

映画というより感覚的にドキュメンタリーだった本作。
鑑賞後、公式に目を通し理解を補う。
そのド真ん中にあった一文。

【問題はワインスタイン以上に性加害者を守る法のシステムにある】
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崖っぷちの男(2011年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

無実の男がホテル21階の窓の外で奮闘する、高所恐怖症には少々厳しい作品。

どんでん返しモノばかり観てるせいか冒頭での仕掛けが読めてしまい個人的には面白みに欠けたが、窓の外で男が飛ぶのか飛ばないのか観
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ほえる犬は噛まない(2000年製作の映画)

4.0

私的ポン・ジュノ4作目。

『本映画に登場する犬は医療専門家の立ち会いのもとで安全に管理されています』

冒頭にこのテロップが出ていなければ開始5分で観るのをやめていた。
それぐらい犬が何度も何度も窮
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ザ・ホエール(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

エンドロール前、黒バックに白字で映った『THE WHALE』
に、しばらく波の音のみのセンスの良さ。

もともと舞台劇の映画化だそうで、映るのは主人公チャーリーの自宅のみ、と他に5人。

アカデミー賞
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殺人の追憶(2003年製作の映画)

4.0

ジャケ写の感じから、例のごとく緩く杜撰な韓国警察のわちゃわちゃモノかとずっと思っていて。

韓国三大未解決事件のひとつ、華城連続殺人事件がベースだと観てから知る。
韓国でDNA鑑定が出来なかった時代の
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エスター(2009年製作の映画)

3.5

ずっとこの不穏100%なジャケ写が気になりつつ後回しにしていたけど、新作きたのでやっと。

中盤まで、とても既視感。
主人公エスターの髪の毛を掻き分けたら「666」と描いてあるんじゃないかとさえ。
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ワース 命の値段(2019年製作の映画)

3.5

『実話に基づく話』
普段ならテンション上がるそんなテロップ、本作は身構えざるを得なかった。
終始、身と心が削がれる思いで鑑賞。

全編、マイケル・キートンのいぶし銀度が凄い。
顔だけ蒼く照らされるとあ
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オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.0

『アジョシ』観たあと、リアルに台詞にアジョシがいっぱい聴こえた作品。

韓国映画だけど個人的にあまりそれっぽさは感じず、前半はいろんな作品の要素を感じた。
『SAW』とか『CUBE』とか『ショーシャン
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The Son/息子(2022年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ジャケ写のイメージのまま観るとくらってしまう。
観終わり、ジャケ写を見ると再びくらってしまう。

急性うつ病になった人を知っている。
でもニコラスとは原因となる問題が異なっており、その問題を排除したこ
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アジョシ(2010年製作の映画)

5.0

評判通りウォンビンが素敵すぎてストーリーがあんまり入ってこなかった〜
とはいえ要所要所でしっかり韓国らしいキツさもあり、それも満足。

『母なる証明』でもそうだけど、こんなに美しくて表現力豊かでセンス
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ロストケア(2023年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作未読。

なかなか由々しき問題作。
魂の芝居が出来るこの布陣でなければ、ここまでのリアリティと重さは出せなかっただろう。

序盤いきなり登場した綾戸智絵婆さんに面食らった。
アーティストの多彩さに
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冬薔薇(2022年製作の映画)

3.5

劇場で観れなかった復帰作をやっと。

阪本監督が伊藤健太郎に当て書きしたという本作。
逃げてしまった男が、まともな人生から逃げ続ける男を演じているリアリティ。

物語として特に盛り上がりはないが、ダメ
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母なる証明(2009年製作の映画)

4.0

ポン・ジュノ監督は『パラサイト』しか知らないけど、ポン・ジュノ傘下の片山慎三監督作品2作でぶっ飛んだので、倫理観を軽く超えてくる愛情や感情の表現には食い入る以外なかった本作。

冒頭、いきなりな母親の
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X エックス(2022年製作の映画)

2.0

当時劇場で観れなかったので観たけど・・・何だこりゃ?
オープニング凄くそそられたのに、以降思ってたのと違いすぎて真顔必至。

とあるテーマとホラーを結び付けてることに一切興味が湧かず。
過剰なエロにう
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夜、鳥たちが啼く(2022年製作の映画)

3.5

原作未読。

相手役も監督もあまり得意ではないけど、山田裕貴見たさで。
歪な関係を繰り広げる男女のストーリーとか好きな役者じゃなきゃ観れない。

夏の終わりの設定を、服装や花火大会よりもエアコンや扇風
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消された女(2016年製作の映画)

3.5

ジャケ写の不穏さに悪い意味で惹かれ観始めたが、始まってものの1分でドン底に引きずり込まれたオープニングは初めてかも。

実話ベースという事実が恐ろしすぎた内容。
メンタルやられ系の韓国ノワール様々、と
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ケープタウン(2013年製作の映画)

3.5

やさぐれオーランド・ブルームが魅せる作品。
冒頭からいきなり彼の鍛え抜かれた肉体にお目にかかれるお得感。

フォレスト・ウィテカー好き。
ドラマも映画も彼が出ると重厚感で締まる。

冒頭からグロとかエ
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犬も食わねどチャーリーは笑う(2022年製作の映画)

3.0

岸井ゆきの、日本アカデミー賞主演女優賞おめでとう記念。
正直最も涙腺やられたのは安藤サクラ夫妻だったけれど、1番嬉しかったのは岸井ゆきの受賞、当然!

『ケイコ〜』をおかわりしたいけれど地元ではもう終
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くれなずめ(2021年製作の映画)

3.5

そろそろ松居監督の「脚本」のファンになりそう。

『ちょっと思い出しただけ』を観ても思ったことだけど、松居監督って監督というより脚本が斜め上というか、時系列の操り方が巧妙で凄い。
『手』では思わなかっ
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セブンデイズ(2007年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

始まり方が上手い、そそられた。
あれは続きが知りたくなるというもの。

シングルマザーの敏腕女性弁護士の娘がありえない状況で誘拐された事件から始まるが、中盤からは別の作品に思えたほど展開が多いし早いし
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

得意じゃない恋愛ものだったけど、この2人だからとリストに入れっぱ。
池松壮亮と伊藤沙莉っていうだけで個人的に満足だったから観るの今頃になったのかも。

過去へ過去へと遡る脚本。
普通なら早いうちに頭の
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

今作のラストでニヤッとする方を「映画好き」って言うんだろうな、と。

巨匠スティーブン・スピルバーグ。
作品なら観たことがあるけど、特に贔屓というわけではないし詳しくもない。
でも自伝的作品と聞くと、
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最後まで行く(2014年製作の映画)

4.0

5月に岡田准一×綾野剛で上映されるリメイクのための予習。

アクション&クライムという基盤の上にコメディとホラーというスパイスが少量散らばっていたような感触。
ずーっと引き込まれていた。

イ・ソンギ
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.0

常々思ってたこと。
開始5分で持って行かれる作品って、だいたいそのまま最後まで面白いと。
まさにその代表のようだった今作。
冒頭、1週間×3のとこでもう興味しかなかった。

まず音楽との融合が神すぎ。
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

4.5

漫画は全く読まず、自分から進んで観たアニメは『天気の子』のみ。

それが、あるタイミングでこの作品の音楽をあの上原ひろみが担当したと知り180度気持ちが変わってしまった。
と同時に、何の漫画なのかをそ
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