シネマの流星さんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

シネマの流星

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岳 -ガク-(2010年製作の映画)

5.0

よく、頑張った。素晴らしい山岳映画を日本でつくってくれた。

岳を見て、雪山に行きたくなるか、絶対に雪山に行かないと決心するかの二択。

それほどのパワーがある。

登頂できなかった単独クライマーの代
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ブラック・クランズマン(2018年製作の映画)

-

物語は楽しめたが、最後のドキュメントが余計だった。

せっかくの役者の力演、スタッフの創作を流してしまう。

マスターズで優勝したタイガー・ウッズを見てから映画館に向かったが、人種の問題を訴えるのに、
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

5.0

1年間、映画を休んでいた間に、とんでもない映画が作られていた。

デルトロ監督にかかれば、水が呼吸し、水が語っていた。

『シザーハンズ』の影響をモロに受けているところも感慨深い。歴史は繰り返す。
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麻雀放浪記2020(2019年製作の映画)

5.0

斎藤工が見事に”助演”を走り抜けた。

この映画の本質は、玄人ではなく、ドテ子とYUKI。

坊や哲は、観客が未来を黙視するためのスパイスであり、触媒でしかない。

だって、彼には”昭和”しか還る場所
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ROMA/ローマ(2018年製作の映画)

5.0

すべての映画は『ROMA』に通ず。
そんな大言壮語が思い浮かぶほど、圧巻だった。

本当に凄い作品は、ニュアンスや文化が理解できなくても、観客を映画の中に生きさせる。

オープニングの波から後半の波へ
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運び屋(2018年製作の映画)

5.0

Never too late、遅すぎることはない。

アールは人生で培い、唯一残った無事故・無違反、高齢者という武器を使い、失われた時を取り戻そうとした。

何より尊いのは、アールが挑戦というハンドル
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Kids Return キッズ・リターン(1996年製作の映画)

5.0

オールタイム・ベスト邦画。就活のとき何度励まされたか。寂寥感のシビれるタイトルロール、未来が爆発するラスト。

一言で表すなら《無色透明のブルー》

赤のマサル、青のシンジ。動脈と静脈。カツアゲ、漫才
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グリーンブック(2018年製作の映画)

5.0

グリーンブックを見れば、強くなれる、やさしくなれる。

この映画は2人が横並びにいないことがポイント。トニーとシャーリーは対角線にいる。

大様に構える2人は現代で最も息苦しい乗り物のひとつ、電車をあ
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ビール・ストリートの恋人たち(2018年製作の映画)

5.0

この映画はバリー・ジェンキンスが奏でるラブソング。なぜ監督は美しい映像にこだわるのか?単なる映像美ではなく、愛の偉大さを伝えたいからだ。

映画は、差別と偏見への闘いの物語でもある。そして、闘いもまた
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半世界(2018年製作の映画)

5.0

『半世界』に込められたメッセージは沢山あるけど、ボクは「父と息子」と受け取った。

男は自分の世界の半分を、父親によって創り出される。それは父親がいない人も、父親代わりに育てられた場合も同じ。

そし
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劇場版シティーハンター 新宿プライベート・アイズ(2018年製作の映画)

5.0

冴羽獠は多くを語らない。大事なものは心にしまっておく。

コルトパイソンの銃声こそが、冴羽獠の心の声。

依頼人の本当の笑顔を見抜き、一言で彼女の人生を変える獠。

マグナムで人を守り、真実の言葉で心
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マスカレード・ホテル(2019年製作の映画)

5.0

平成という30年間は、キムタクの時代だったと言える。

その最後の年に、木村拓哉が《新田浩介》という仮面を被り、極上のおもてなしを届けてくれた。

『検察側の罪人』に続くマスターピース。

木村拓哉は
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描きたい、が止まらない(2019年製作の映画)

5.0

絵を「自分の動脈」と表現した古久保憲満さん。

本物のドキュメントには、本物の息吹、鼓動がある。

免許を取得し、人生の運転席に座ったことで、憲満さんは、自分自身の人生を走り始める。

近藤監督、お父
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ライ麦畑の反逆児 ひとりぼっちのサリンジャー(2017年製作の映画)

5.0

物書きの、物書きによる、物書きのためのストーリー。

サリンジャーがどうこうじゃなく、1人の物書きとして彼の呼吸に惹かれた。

サリジャーは出版をやめたけど、書くことはやめられなかったと思う。

だっ
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熱狂宣言(2018年製作の映画)

-

次の元号は「熱狂」にしてほしい。

今を生きる人たち、衝動はあるか?

「ベルサイユの豚」行ってみようと思った。あと、よさこい祭りも。

松村さんの暗証番号「よさこい」は素晴らしい。

映画について言
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レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

5.0

スピルバーグはこうでないと。

無理に高尚な歴史モノに背伸びしなくていい。稚拙なオトナの遊びをすればいい。

あるがまま。ワガママでいることが、どれほど尊いかを教えてくれる。

エヴェレスト 神々の山嶺(2016年製作の映画)

5.0

『エヴェレスト神々の山嶺』は自分の血だ。酷評を耳にすると、家族がバカにされたように感じてしまう。

映画が公開された半年後の2016年9月、私はチベットの標高5900mで1ヶ月半のキャンプ生活を送った
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生きてるだけで、愛。(2018年製作の映画)

-

むき出しの自分、これぞ映画。

共感や迎合が美徳とされる中で、全力の自分を出していた。

キャラに共感なんか、できなくていい。

映画を見ていて、昔の、今の自分を突きつけられていた。

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

-

ボヘミアン・ラプソディとは?

《許し》と《解放》

フレディが大空に叫び、拳を突き上げるのは、「自分は生まれて良かったのか?」「生きていていいの?」という許し。

そして、先にあるのは自由と解放。
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レオン 完全版(1994年製作の映画)

5.0

レオンが渡す手榴弾のリングはマチルダへの婚約指輪。

90年代で3本の指に入る好きな作品。

アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

5.0

これほど見事に現代性を切り取った作品は他にないだろう。素晴らしい作家性。

浮遊と着地、まさにこれが現代人の生活テーマ。

入り口はありふれているが、出口がない。

ここにSNSは出てこないけど、見事
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止められるか、俺たちを(2018年製作の映画)

-

この映画の主役は、吉積めぐみなのか?
若松孝二なのか?

そこが中途半端だった。

若松監督を描きたいなら、彼がめぐみをどう見ていたのか?

女としてみていなかったのなら、若松監督にとっての女は誰なの
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カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

-

この映画の核は、今の若い人たちが潜在意識に眠らせてしまっている、熱狂という呼吸である。

タイタニック(1997年製作の映画)

5.0

映画史上最高のラストシーン。そして映画音楽。

セリーヌ・ディオンはジャックとローズが2人で見れなかった自由の女神🗽

「マイハートウィルゴーオン」は自由の女神が2人に捧げたレクイエムであり賛美歌。
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検察側の罪人(2018年製作の映画)

5.0

今年、いや、ここ数年の日本映画を代表する傑作。

キムタクや二宮は、「正義」という安っぽい言葉で片付けられない深淵を見せてくれている。

結局、「真実」というのは自分の中にしかない。

何が正しくて、
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泣き虫しょったんの奇跡(2018年製作の映画)

-

松田龍平と同い年。
また、素晴らしい映画に出逢わせてくれました。


瀬川晶司を演じながらも、何者でもない龍平の演技。
だから誰もが自分を投影できる。これが松田龍平の透明感。

そして、将棋と棋士を、
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