YuukiKurubiさんの映画レビュー・感想・評価

YuukiKurubi

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浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

4.1

想像していた5倍いい映画。
被災地を扱う(震災度直球のものじゃない)作品はとても扱いが難しいなかで、福島の中の人も外の人も同様に面白いと思える映画を作れるのはすごい。
役者と脚本の妙です。
高畑充希、
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

4.0

短いながらもしっかりウェスアンダーソンの世界を見せてくれる。
かなり教訓めいた話。手に入れたいと欲し、それを手に入れるだけの修練を行い、いざ手に入れた時、欲しいと思っていたときの執着はすでに失われてい
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ヘアスプレー(2007年製作の映画)

3.7

ジョントラボルタが母親やっているので人種だけじゃなくてセクシャルマイノリティについても扱うのかと思った。
起用した女優さんがぽっちゃりなのは容姿が優れてないから社会的弱者の気持ちが分かるみたいなことを
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地獄の花園(2021年製作の映画)

3.3

ネタに振り切った映画なのでバカバカしく見られる。
いろんな不良漫画のオマージュが散りばめられつつ、少年漫画的展開をメタ的に語っている構成がおもしろい。

話自体はくだらないが、バカリズムの脚本構成力と
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フラガール(2006年製作の映画)

4.2

自分の県の観光資源の映画なのになんで、もっと早く観なかったんだろう。
まだ戦後の空気漂う昭和40年に重厚長大産業真っ只中のいわきで、廃れていく炭鉱の町を救うために観光業を切り拓いたフラガールたち。あり
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リベンジ・スワップ(2022年製作の映画)

3.9

リベンジ・スワップ=復讐の交換ってタイトルで興味引かれて見たけど…
めちゃくちゃ面白い。
騙されました。

基本復讐劇って復讐成功した!ハッピーだけじゃ薄すぎるから鬱ラスト多いイメージなんだけどこのお
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あん(2015年製作の映画)

4.2

チェックリストに入れていたもののずっと観るきっかけを見つけ出せずようやく視聴。
素晴らしい映画でした。生前の樹木希林の超一流の演技、ドキュメンタリーのようなリアルな会話。
前情報なく観たのであんこ作り
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雨を告げる漂流団地(2022年製作の映画)

1.9

漂流したくらいまでのは興味深く見れたけどそのあとの展開がだるすぎました。
夏芽って子が全部感情のままに動いてメンヘラこじらせするのでめちゃくちゃイライラするし、物語が進んで行かないので途中でやめました
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キングダム(2019年製作の映画)

2.9

映画としてそんなに面白くはないけどキャスティングの努力を感じました。
原作に雰囲気が近い人を頑張って集めたようです。
でもなぁ、ワイヤーアクションのワイヤーワイヤー感がちょっと…

呪詛(2022年製作の映画)

3.7

マジで怖いっていうから観たけど、まあ全然耐えられるレベルでした。
この世に僕を怖がらせてくれるホラー映画はないのか…
だが話は面白いです。非常に根深い呪いの力に立ち向かうストーリーと、所謂チェーンメー
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

ファザーにも出演してたマギー・コールマンが主演作なので気になって視聴。
不穏とも軽快とも取れる独特のbgmが頭に残る。

ギリシャの海辺の町に休暇に来ていた大学教授のレダはその土地に住む裕福な一家の女
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ライフ・アズ・ファニータ(2019年製作の映画)

3.2

スラムで生活し、3人の子供を女手ひとつで育てたが、貧困からか治安からか、3人の子供はトラブルばかり巻き起こし、人生に疲れたファニータは子供たちのもとを離れ、1人旅に出かける。
西へ西へ向かい、ビュート
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ファーザー(2020年製作の映画)

3.6

認知症の父を中心としたその家族の話、なのだが、その視点は認知症の父のもので描かれる。
人物や時間、場所などがごちゃ混ぜの状態でストーリーは進んでいく。
誰が誰で、ここはどこで、それはいつだったのか。
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最高の人生の見つけ方(2007年製作の映画)

3.6

モーガン・フリーマンとジャック・ニコルソンが主人公のシニアシューマンドラマ。
人生の終わりが見えてきたときに、金はあるが孤独な男と、家族のために本当にやりたいことを犠牲にして生きてきた男が同じ病室で出
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パーフェクション(2018年製作の映画)

3.0

グロ苦手な方はわりと閲覧注意な映画。
虫系とバイオレンスシーンありです。

完璧でいること、を求められるチェロ奏者もしくは元チェロ奏者のお話。
復讐劇ではありますが、最後まで観た時、もっと社会的な復讐
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気狂いピエロ 2Kレストア版(1965年製作の映画)

3.8

ゴダール作品は初めて観る。
フランス映画の金字塔、くらいの知識で見ていたのでなにが斬新なのか、と映画史におけるゴダールの位置付けみたいなものを知らずに観たので、おぉ…って感じは多少ありながらこういうも
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

3.9

ディレクターズカット版を視聴。
2時間50分という大ボリューム。
なので異変が起きるのは90分を超えたあたりから。そこまでは映画の展開的には大事件は起きないので盛り上がるまでけっこう長くは感じたが…
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アナイアレイション -全滅領域-(2017年製作の映画)

3.1

設定としてはかなりワクワクさせられるパッケージだったが蓋を開けてみると少し肩透かしを食らった映画だった。
全てが解き明かされるわけではないし、この絶滅領域がなぜ生まれたのかという事に関しては「なんだ、
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プラットフォーム(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

上の階層から食べ物が運ばれてきて、下の階層にいるものは上の階層の食べ残しを食べる。
過酷な環境ですが、社会の縮図といいたいのでしょう。弱きものは常に強者が貪りついたもののお残しを食らうことになる。それ
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フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊(2021年製作の映画)

3.8

編集者の死と共に廃刊が決定した雑誌「フレンチ・ディスパッチ」その追悼号として最後に出版される雑誌の記事をストーリーとして収めたもの。
短編集ような映画となっている。ウェス・アンダーソンらしい細部にこだ
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ナショナル・シアター・ライブ「ロミオとジュリエット」(2021年製作の映画)

4.3

稽古場のような冒頭から観客の没入感と同じようなスピードで小道具や大道具が具体的になっていき、あるときはふっとまた稽古場のようなシンプルさを見せる。
演出家が俳優たちを信頼しているからこそ出来る見せ方で
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ミッドナイト・ガイズ(2012年製作の映画)

4.0

とにかく激シブの親父たちが人生のしめくくりに自分達らしく派手に最期を迎えようとする一夜の物語。
アル・パチーノとクリストファー・ウォーケンのバディ感が凄まじくかっこよく、ジジイでも色男、むしろ老いてま
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音楽(2019年製作の映画)

3.6

もっと評価されてもいいアニメーションだと思います。
シュールで好き嫌い分かれるところはあるでしょうが、劇中でもある「ロックの原始的な衝動」みたいなものが作品全体に漂っている。
言葉の代わりにギターを弾
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アス(2019年製作の映画)

3.7

ゲットアウトと同じ監督の作品。
今回も奇妙な入り口からラストの「そういうことかーい」に見事に持っていかれました。
ただ、1個疑問が残るのは地下の人々が地上の人々を操っていたのなら、彼らが反旗を翻したと
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嵐ケ丘/嵐が丘(1939年製作の映画)

3.8

伝説の俳優ローレンス・オリヴィエ主演の名作。ざっくりいえば巨編、嵐が丘の幼少期〜キャサリンの死までをきれいにまとめた印象の映画。
原作はキャサリンの死後もヒースクリフの復讐劇は終わりを見せず激化の一途
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泥の河(1981年製作の映画)

4.1

どうしてこんなに素晴らしいの。
映画全体を包む違和感。口には出さないけどあそこのんとこ子は…
なんか自分が子供のときも近いものがあったかも。あそこんとこの子とは遊んじゃダメよ。
子供には関係ない。大人
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アイズ ワイド シャット(1999年製作の映画)

4.3

キューブリック自身は駄作だと言ったかもしれないが…遺作となった本作は個人的に観ながらにしてどんどんと引き込まれる世界観だった。いわゆるキューブリック的な映像美というのはシャイニングや時計仕掛けほどは観>>続きを読む

時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.5

キューブリック作品3本目のキューブリック初心者だが、フルメタルジャケットよりも、シャイニングよりも圧倒的に面白かった。
ワンカットごとの芸術性もさることながら、とくにドルーグたちと暴れ回る前半はカット
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町田くんの世界(2019年製作の映画)

3.6

んなアホなって展開だし、内容は浅いんだけど、シンプルに「恋ってなんだ」ってことをバカバカしく大真面目に取り上げた作品。恋をするってどういうことか分からないど真面目で心優しい町田くんが自分に向き合って恋>>続きを読む

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)

3.6

スターリン統治下のソ連、粛正、そしてスターリン死後の権力闘争が今の時代の倫理観からみると結果的あまりに滑稽でコメディのようだ、という喩えでありこの映画自体がコメディ映画というわけではない。
人民の統制
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101匹わんちゃん(1961年製作の映画)

4.2

Twitterで、101わんちゃんの作画がきれいと話題になっていたのでほんと10何年ぶりに視聴。
たしかに、全編があえて少しラフめなタッチのアニメーションになっているのと、オープニングのスタッフ紹介の
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グリーンブック(2018年製作の映画)

4.3

個人的なツボを刺激されまくる映画。
まずはチグハグな2人のバディムービーであること。そしてそれがロードムービーであること。さらに音楽に纏わる物語であること。こんなの好きじゃないわけがない。
もう少し重
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

3.3

たまには息抜きにゾンビ映画。
アジア圏には珍しく、しかもヒットした韓国ゾンビ映画。もちろん日本よりは予算がありそうなので(日本ではリアルにアイアムアヒーローが限界だと思う)アジアならではなゾンビ映画を
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ビッグ・フィッシュ(2003年製作の映画)

3.4

作り話ばかりする父に死期が訪れ、息子は彼の本当の姿が知りたくて話をしようとするが…
父の奇想天外な半生を綴った壮大なホラ話。その人生はヒーロー的であり、そして大きな愛と優しさに包まれたものだった。
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