零考楽龍介さんの映画レビュー・感想・評価

零考楽龍介

零考楽龍介

西部戦線異状なし(2022年製作の映画)

4.7

淡々と、かつ肉感的に塹壕戦の恐怖を描いている。演出手段は叙事的なようで、だからこそ行間に感情が読み取れる。しかしラスト付近のSEの演出が死亡/生存を紛らわしくしていてかなりノイズだった。画竜点睛を欠い>>続きを読む

ジョン・ウィック:コンセクエンス(2023年製作の映画)

3.4

復讐劇の一応の結末。復讐が復讐を呼び、生き残るには助力が必要で、知己を頼るために更なる代償を…という流れは完全に食傷だが、完成された流れではあるし、しがらみの内容にはパターンを出そうとしている。が、肝>>続きを読む

ホワイトハウス・ダウン(2013年製作の映画)

4.5

よくあるアクション映画を楽しめた。足を引っ張るお子様度は低めだったが最後の方やらかしがあり、しかし空爆を防ぐ綺麗なクライマックスに繋がったのでよし。ちょい長いかな。

ウィッシュ(2023年製作の映画)

3.0

100周年には値しない作品だった。

・おことわり
本作を批判するにあたって、「美しい願いばかりで、邪悪な願いが存在しないことがおかしい」ことを挙げる人がいるらしい。ナンセンスだ。「願い」の定義は物語
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アイランド(2005年製作の映画)

4.5

予告が良かったので鑑賞。ディストピアものかと思ったら、もっと普通のサスペンスだった。描写が綿密な割にディストピアの秘密が割と大したことないから拍子抜けだったが、そこは時間配分の妙で、テンポ良くジャンル>>続きを読む

ラスベガスをぶっつぶせ(2008年製作の映画)

3.0

良くも悪くも、映画を見ない人が想像するような映画。ディティールがビリーバビリティに寄与していない。キャラクターが重要な変節をしていることに説得力がなく、実話を強引になぞった挙句に、とってつけたようなオ>>続きを読む

(2023年製作の映画)

5.0

新しいようで正統派の歴史観。血生臭さと刹那的な死生観、ガチガチの男色のコンビネーションを面白く正しく見ていられる。コメディ面を強調する見方もあるが、この映画は何かを茶化しているのではない。悲惨な世相の>>続きを読む

ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.0

何の捻りもなかった…
これまでの監督作品にあったような、空想が現実に侵食してきて、その狭間でどちらかを信じるか、そういうスリルが皆無だった。ドラマもサスペンスもない。途中の捻りもない。設定通り淡々と進
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ディアボロス 悪魔の扉(1997年製作の映画)

4.0

正義をめぐるスリルとオカルトな自問。法廷劇、成り上がりモノ、ミステリアスなスリラー、どのジャンルのパートも秀逸でテンポ良く進む。セクシーシーンも見応えがありつつもしつこくなく、センスが良い。だが終盤の>>続きを読む

カジノタイクーン II(1992年製作の映画)

3.0

前作に引き続きカジノ要素は薄い。それは良いとして、この出来事でそのキャラクターが安心するのか?とか、ここでコメディ展開として茶化すのか?とか、異文化が楽しくもあり奇妙でもあり。テンポがいいだけに無駄な>>続きを読む

アンディ・ラウの カジノタイクーン(1992年製作の映画)

4.0

基本は香港のマフィア映画。カンフーあり、仁義あり、トレンディあり、みたいな。恩讐に報いることを至上とするかつての中国人の価値観も強く体験できるのもよし。大きな演技でテンポ良く進むのは好感が持てるのだが>>続きを読む

ライフ(2017年製作の映画)

2.5

最初がクライマックスのパニックSF。序盤の培養器での実験が不穏で期待が高まるが、それ以降は下り坂。宇宙ステーションのリアリティある設定をテンポよくストーリーに落とし込んでいるものの、モンスターの活躍に>>続きを読む

イン・ジ・アース(2021年製作の映画)

1.0

近年珍しい、ハイレベルゴミ映画。
最初の1分、導入だけはパンデミックものとして期待させるのがタチが悪い。実際には設定を解らせるものは何にもないし、登場人物たちの行動は不自然で支離滅裂。編集もセンスがな
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スカウトに誓って 米国ボーイスカウトの隠蔽された記録(2023年製作の映画)

5.0

ジャニーズ、公教育従事者の前歴調査義務化などのトピック絡みでなんとなく見た。アメリカのボーイスカウト連盟って破産してたのか!しかも最近で、それも性犯罪の賠償金のせいで…というところから始まり、興味を引>>続きを読む

Swallow/スワロウ(2019年製作の映画)

3.0

「幸せ」を手に入れてから始まる自省の話。
悪い映画ではないんだけど、「異食」というコンセプトが負けている映画。普遍的な話にしすぎて、もはや「庇護される女性」のエンパワメント映画になるように、主人公以外
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逆転裁判(2011年製作の映画)

3.0

各分野の職人技の集合体。惰性でやってない感じ、良くしようという意気込みは感じることができる。脚本も、ゲーム4話をよくぞここまで縮めたものだと感心した。「そこ削っても話は成立するんだ!すごい」という感じ>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

3.0

物足りない。とってつけたような伏線と謎解き。他のシャマラン作品にあったような、新しい世界の見え方、広がりがなかった。

ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

5.0

地続きの続編。盲目のモンスターとの戦い、犯罪者同士なので警察に頼れない、という前作のシチュエーションは踏襲せず。前作でこのシチュエーションでやれることをやりきっている感があるので、よくあるスラッシャー>>続きを読む

ピノキオ(2022年製作の映画)

1.0

ピノキオ(2022、ディズニー+オリジナル)
最悪のリメイク
黒人のブルーフェアリーがいることなんてどうでもいいレベルで脚本のレベルが低い
意識高い系じゃなく意識不明系
原作改変要素が全く活かされず無
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シン・仮面ライダー(2023年製作の映画)

4.0

どうしても気になってシン仮面ライダー見てきた。アクションシーンはこういう特撮もっと見たいなと思いつつ、内容全体はシンシリーズで最もマニアック。リスペクトしすぎな構図がありつつ偏執的なテイク数(予想)で>>続きを読む

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