おねげるさんの映画レビュー・感想・評価

おねげる

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落下の解剖学(2023年製作の映画)

4.6

セクシャリティ、フェニミズム、マスキリズム、バイリンガル、障がい、ワンコイズムなど見どころがたくさん。特に法廷に入ってからはあっという間に時間が過ぎた。謎解きのようで、結局正解は観客の中にある。ワンコ>>続きを読む

しとやかな獣(1962年製作の映画)

4.3

噂に違わず、川島雄三監督の傑作だった。川島作品は幕末太陽傳が最高だったけど、双璧を成す作品だと思う。
「全員悪人」には違いないが、ストレートなアウトレイジではなく、どこか可愛げがあるのも奇妙だし、唯一
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FALL/フォール(2022年製作の映画)

3.9

怖いと評判のホラーをいくつか観たけど、いまいち怖くなく、がっかりしてたんですが、これはホントに怖い。手汗が凄い。こんなホラーは初めて。
最後のスマホをアレにアレするところに至ってはミッドサマーみたいな
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ザリガニの鳴くところ(2022年製作の映画)

4.3

「君に読む物語」ってあまり好きじゃない映画があるんですが、何となくお話とか画とか似てる。でも全然違う。
自然の絵が美しく、デイジー・エドガー・ジョーンズが可愛いし、法廷ものだし、あとこの年代の原作もの
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NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

ジョーダン・ピールは「US」も「GET OUT」もあまり好みではなかったけど、これも刺さらなかったなー。

まずこのエイリアンが…。気体ぽい設定は許すとして、最後ヘリウムで爆発するとか何なの。ヴィルヌ
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search/サーチ(2018年製作の映画)

4.0

どんなもんだろ?と思って鑑賞したけど、期待以上だった。Windows XPの草原から始まるPCのモニタ上で完結する物語。ハードはMacと iPhoneに置き換わったり、その間のSNSの趨勢もわかったり>>続きを読む

透明人間(2019年製作の映画)

3.1

スーツを着て透明人間になるというのは斬新だった。これまでの透明人間、透明になるってことは自分の目も見えなくなる訳で。スーツにカメラ的なものが沢山付いているのもそういうわけかと。

エリザベス・モスが持
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少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

4.0

邦題アホだろ。

子育てはホラーだという映画。ケヴィンは生まれた時からエヴァの邪魔者として描かれる。赤ん坊の泣き声を工事現場の騒音で掻き消すほど。物心ついてからもケヴィンは母性が欲しい訳でもない。ある
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スウィート ヒアアフター(1997年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

「手紙は憶えている」を観たあと、あ!これアトム・エゴヤンだ、と昔映画館で観たこの映画を思い出した。

当時雑誌relaxで、グルビのミルクマン斉藤氏がエゴヤン(エゴイヤンと表記していた)のエキゾチカを
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アンテベラム(2020年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

最初の設定からシャラマンの「ヴィレッジ」みたいだな…と思ったら、まんまそんな感じだった。「アス」も「ゲットアウト」も自分はイマイチだったけど、よりダメだった。

ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

3.7

青森市の映画館で明後日まで上映ということで急いでレイトショーで観てきた。妻と。観客は全部で4人。観終わってたった今アカデミー4部門ノミネートの報という凄いタイミング。

肝心の作品の方ですが、これを絶
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音楽(2019年製作の映画)

3.2

時間も短いし良いかなと観たが、話はあまり面白くもなく、間が長すぎて寝てしまう。荒唐無稽なのはいいとして、リコーダーがうますぎるのもわかんないし、賞賛されてるのは坂本慎太郎で岡村靖幸だからなのか。中央線>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

5.0

文句なし。最高。

ブロードウェイ・ミュージカルまんまじゃんと言いたいところだが、カメラワークによってより面白みが増してる。あと当たり前だけど、字幕があることでデイヴィッド・バーンの詞の世界に入り込み
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星の子(2020年製作の映画)

3.5

今村夏子の原作が好きで、ちひろを芦田愛菜が演じるというので、楽しみにしていた作品。

原作の筆致をそのまま映画に落とし込むのは不可能だけれども、今村夏子特有の薄気味悪さがイマイチ表現できていなかった気
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木と市長と文化会館/または七つの偶然(1992年製作の映画)

3.4

ロメールというのと、題名が面白そうだと思って観たものの、ちょっと良さがわかんない。恋人の延々ダメ出しも苦手。ロメールの中では最下位かも。

ビッグ・リトル・ファーム 理想の暮らしのつくり方(2018年製作の映画)

4.4

こういうのって苦手な展開になりがちなんだけど、まず農園を作り始めたきっかけがワンコのためってのが良くて。

ジョンが元々映画やテレビを作る側の人だったため、0の状態からこの映像が作られたのが凄い。自然
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

4.3

ホラーからフリードキンに行き着いて、BSで録ってたやつ。原題のsorcererって魔術師という意味らしい。

メキシコ・ヴェラクルス、イスラエル・エルサレム、フランス・パリ、アメリカ・ニュージャージー
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コロンバス(2017年製作の映画)

4.4

建築がここまでハマる稀有な映画。カットが小津小津しているのも、ここまでやってくれたらむしろ気持ち良いぐらい。

コロンバスで出会ったジンとケイシー、そして家族の物語でもあり、お互いによって次に踏み出す
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8人の女たち(2002年製作の映画)

3.9

アサイヤス「冷たい水」に出てたヴィルジニー・ルドワイヤンがシュゾン役だった!と知り再鑑賞。因みに大雪でした。

出てくるわ出てくるわ女の裏の世界。フランス人のモナムールが如何に発火しやすく、脆いものか
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バクラウ 地図から消された村(2019年製作の映画)

3.8

ブラジル映画。娯楽映画としてみるべし。「蜘蛛女のキス」のソニア・ブラガらしい。こちらも観ないと。

わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

3.9

ケン・ローチはロバート・カーライル「カルラの歌」以来。イギリスの社会的弱者を描く監督なので、ダニエルの周りにはチャイナやケイティが居てくれて良かった。

天才マックスの世界(1998年製作の映画)

3.9

仙台までの新幹線車中で鑑賞。

ロイヤルもグランドもムーンライトも好きだけど、こちらはウェス・アンダーソンのルーツを探る感じ。

本作冒頭部分から「あれ?どっかで聞いたことがあるメロディ…あ!ゴールデ
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飛びだす 悪魔のいけにえ レザーフェイス一家の逆襲(2013年製作の映画)

2.1

終始「?」が脳裏に浮かぶ。お友達を皆殺しにした家族をとるか?支離滅裂とはこの映画のためにある言葉。

迷画「わさお」に通じるものを感じるぜ。
みうらじゅん賞候補。

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

結局ラザロとは何者なのか、崖から落ちてサドンデス、そしていきなり時代を超えて復活。

ラザロは村人の象徴というか守護聖人のようなものなのだろう。

ほのぼの田舎のお話かと思いきや、ファンタジーがSFみ
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

3.9

音楽が不気味。テキサス・チェンソーというジャンルを作った。狂ってるけど、立派な家族の物語でもある。

余談だが、これを観てから妻のパックがレザーフェイスに見える。

ショーシャンクの空に(1994年製作の映画)

4.2

何十年も前に観て、大体のあらすじは分かってるけど、それでもこの映画が楽しめるのは、スティーブン・キングの原作、モーガン・フリーマン、ティム・ロビンスの好演があればこそ。

プリズンをブレイクするのが主
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ザ・ライダー(2017年製作の映画)

4.4

2022年初映画は午年でもないのにこれにしました。良いものを観た。

「ノマドランド」より好き。ほぼドキュメンタリーなんだろう。ブラックバーンの父と兄妹は本名がジャンドローだし、半身不随となったレイン
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.3

スリービルボードの激しすぎるフランシス・マクドーマンドとは真逆。クロエ・ジャオの半ドキュメンタリーな映画、好みでした。

ドリームハウス(2011年製作の映画)

2.6

ダニエル・クレイグのムキムキの身体が現実離れし過ぎて、どうなるんだよって感じでしたが、うんこでした。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

4.4

観終わった今、脱力感でいっぱい。名画だと思う。ダニエル・プレインヴューを演じたダニエル・デイ・ルイスの熱演が物凄い。「家族」なんぞいらない、いやどうなんだ?ゲイなのか、いやどうなんだ?開拓時代の原油が>>続きを読む

冷たい水(1994年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

監督のオリヴィエ・アサイヤスの自伝的な映画というが、自伝的で面白いはずが無い。ごめんね。

おそらく監督の若い頃なのであろうジル。大人への反抗、窓ガラス壊して回り過ぎ。尾崎豊イズムが青過ぎて痛い。森で
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きみに読む物語(2004年製作の映画)

3.7

たまにはこういうラブロマンスも良いかなと思い観てみましたが、もうこういうのでおじさんは泣けない。
ただ、ゆっくり水の中をゆくボートと共に飛ぶ鳥たちは美しい画だった。
あと、絵と詩、特に吃音だったという
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