iszkaさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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ミークス・カットオフ(2010年製作の映画)

4.2

ひたすらに完璧な画と、乾いた時間が流れている。そして喉が渇く。

西部劇という表層の映像詩
最後の切り返しがよかった

ケリーライカートを一作も劇場で観られていない事が悔しい。

宝島(2018年製作の映画)

5.0

JAIHOで再配信!ありがとう。

自由と拘束の狭間で宝を探していた、
あの夏たちへの郷愁!

郊外の鳥たち(2018年製作の映画)

4.5

名だたる巨匠たちのエッセンスを色濃く反映しつつも、イヤミなくオリジナルに昇華したような感じ。

本作のような設定に関わらず、
いつどこで幼少期を過ごしたとしても、過ぎ去りしあの頃は容易く消えていってし
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ラヴ・アフェアズ(2020年製作の映画)

4.2

笑えるぐらい恋愛至上主義

会話劇の上手さ……よりも、
展開の上手さ(というかめちゃくちゃさ)がある。

登場人物が悉く欲望を前に敗北しているが、それを経た後のあのラストシーンは、人間賛歌的である。
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空気人形(2009年製作の映画)

4.0

空虚さと性愛と共生

これが、ゼロ年代末の邦画という視点で考えたい

河内カルメン(1966年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

メモ
・人生の移ろいと、横移動
・鏡の使い方
・時間の経過の仕方
・炎と水の幻覚
・女性性の力強さ

赤線地帯(1956年製作の映画)

4.5

「あぁ、ここに確かにあったはずの時間や生活が、巧みに切り取られているなぁ」

そう思う瞬間があるから映画は楽しい

送別会然り、そこにいる女たちが収まっているフィックスショットが美しい。

ゲスト(2010年製作の映画)

4.4

シルビアもいなければ、
彩りのある活気も明るい未来も欠如している空間たち。

そこに、自分の知らなかった悲しさや惨さが住んでいる。

ある意思が介入するドキュメンタリーの力は強い。

完全なフィクショ
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逃げ去る恋(1978年製作の映画)

5.0

最初から最後まで、
ずっと愛せるシリーズだったな……
私の人生も、こうであってほしい

一緒に歳をとりたかった……

家庭(1970年製作の映画)

4.2

至高のバランス感覚
ただ例の謎演出は解せない、、が、好き

社不に、優しく、時に厳しく寄り添ってくれるのがドワネルシリーズなのかもしれない。

オーファンズ・ブルース(2018年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます


結局よくわからないことが多かったが、
「なんだか気持ち良いな」という後味に。

色々排除されて、画面の美しさと詩情が残っている。

別作品でも思ったけれど、日本という視覚的には面白みに少し欠ける気が
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怪物(2023年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

思うに、諸々ひっくるめた「多様性」であったり「分かり合えなさ」であったりは、映画などのあるゆる物語だけでなく、SNSなど至るところで今日語り尽くされている内容ではある。
(それが十分なのかどうかはわか
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孤狼の血(2018年製作の映画)

4.2

自分はグロ耐性がないと思っていたけど、いつの間にか「ありえね〜」って、笑えるようになった

母国語で名俳優の「怒」を観られるの、いいよね

aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

4.2

語り得ないことを語る
そういった表現に、映画は恐ろしい力を発揮するんだなと思った。

過ぎ去りし夏の映像詩と、
父親の背中から伝わる人生

子供は夏の全てを好奇の目でみるけれど、
果たして大人は何を思
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アンドレイ・ルブリョフ 動乱そして沈黙(第一部) 試練そして復活(第二部)(1969年製作の映画)

4.5

初期作品とは思えないほどに、
凄みのある映像

こういう映像も撮れるんかい……流石巨匠……といった感じ。
7人の侍の戦のシーンなどを思い出した。

ストーリー的には、取り立てて面白く感じたわけではない
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マザー、サン(1997年製作の映画)

4.0

あまり頭で考えなくてよい作品……
ということを念頭に、もう一度観たい

Ryuichi Sakamoto: CODA(2017年製作の映画)

5.0

asyncの直後にこれが観られたの、幸せすぎる。ありがとう、塚口サンサン劇場。

序盤から涙がホロリ

彼の音楽的思想には、
音そのものへの愛、さらには存在そのものへの愛があった。

実験的な音楽とい
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坂本龍一 PERFORMANCE IN NEW YORK : async(2017年製作の映画)

5.0

このコンサートというか、アルバムは、
聴き手の言語脳に訴えるのではなく、
記述不可能な詩情に訴えようとしているのだなと思った。

タルコフスキーが映像詩なのであれば、
彼の作品は音響詩といった感じ。
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ワイルドツアー(2018年製作の映画)

5.0

忘れたくないことを結晶化したような
愛しさでずっと胸が爆発しそうな時間

ドキュメンタリーっぽい演出と、
フィクションっぽい演出が混ざり合い、
特有の浮遊感があって気持ち良い

中学生を撮るのがうます
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サマーフィーリング(2016年製作の映画)

4.2

こんな美しい街並みも、
洗練されたような生活も、
私の人生にはあまり関係のない話なんですが、それでもウットリ見惚れてしまうし、悲しさに寄り添いたくなる。
そして少し元気にもなる。

時が解決する。
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ぼくの小さな恋人たち(1974年製作の映画)

5.0

小さく可愛らしい厭世観……といった感じか。
テンポ感や退廃的なモノの写し方はブレッソンっぽい。

そして内容はめちゃくちゃ卑俗であり、馬鹿らしい。
けれども、これは私たち少年の通過儀礼。

『おやすみ
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オルエットの方へ(1970年製作の映画)

5.0

ロメールよりも、より一層私たちに身近なバカンス。

至福のひと時には、
必ず「終わりの匂い」も付き纏っている。

だからこそ愛おしい馬鹿騒ぎの映像も、
より愛おしくて、そしてどこか哀愁があるのだろうな
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エル・スール(1982年製作の映画)

4.5

影と光の映し方が本当に好きだな。

ノスタルジーに浸るとき、
良き日々のみが埋め尽くしているわけではない。必ず人生の「影」が伴うと思う。
というのも、私たちの人生には現在進行形でソレが付き纏っているも
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エレニの帰郷(2008年製作の映画)

4.5

21世紀の私たちは、
果たしてどこに帰るのだろうか

青空娘(1957年製作の映画)

4.5

エンタメとして最高のテンポ感

なかなか良いキャラクターが多い

最後に気持ちよく終わってくれて、
ありがとう

影の列車(1997年製作の映画)

5.0

精神世界の記憶の映像を、芸術的に閉じ込めたような映画。
メカスや佐藤真を思い出さずにはいられなかった。

永遠に過ぎゆく時間の中で蓄積されてゆく記憶がより愛おしくなり、そして映画という媒体がより好きに
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