このレビューはネタバレを含みます
長回しすれば良いってもんじゃないだろうけど、映像の説得力が段違い。
アンゲロプロスの映像への信頼は、並々ならないものなのであろう。
彼の瞳が欲しいぐらいである。
こういった芸術映像としての到達点を味>>続きを読む
不幸な家族には、
それぞれの不幸な形がある。
アンナカレーニナの冒頭を思い出した。
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人生は複雑ではない。
複雑に見えるだけ。
私が見えているもの。見えていないもの。
その2種類。>>続きを読む
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毎度、どうやって見つけているのか気になるロケーション
現在映されている時間軸や登場人物が、
徐々にあやふやになっていく感覚
そこに不快感はない
母への憐れみ、父の不在、戦争、
諸々の記憶や体験>>続きを読む
やっと観ることが出来た。
2020年代を生きる私たちにとって、
この手の物語はありふれているのだが、
この時点で既に映像で全てを物語るという手法のあるべき姿に達している事には、
感動を覚えずにいられ>>続きを読む
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過去に喝采し、とにもかくにも皆で踊ろう
映像美も良いし、
最高の締めくくりなんだけど、
コンディションのせいか過程でウトウトしたので要再見……
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今更ながら、
初めてのデヴィッドリンチ作品
多くの著名人から人気があるのも納得な映像のマジック
正直一度観ただけでは、
作品の細部までは把握出来なかったのにも関わらず、ハリウッドへの批判と風刺とい>>続きを読む
荒唐無稽な要素や演出を取り入れ、
SF要素強めな日常作品と思いきや、
主人公の両親について述べられた瞬間に、シリアスなドラマへと豹変するのが物語の構成として単純に面白い。
実際に起こった事件を下敷き>>続きを読む
サマータイムマシンブルースを観たことがないけれど、もしくはそれ故か、かなり楽しかった。
俺なりのバックトゥザフューチャー……
ペドロコスタ初期三部作の三作目。
既に『血』でも存在していた人と街と生活を映す力に、より一層のリアリティが付随された。
横移動ショットや、
物乞いをする街のショットは思わずハッさせられる。
ほと>>続きを読む
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『罪と罰』を可能な限りでミニマルにした映画。罪の小ささも込みで……。
手を映す作品は、なぜ魅力的なのだろう。
観る者に思考の余白が与えられる心地よさがあるからか。
それこそがミニマリズムなのかもしれ>>続きを読む
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SF要素はあくまで仕掛けであるので、
ゾーンと部屋が私たちに何をもたらすのかが重要
しかし中々読み解き出来なかった……
メモ
ゾーンと部屋
絶望している人を救うもの
無意識の希望への直面、信仰>>続きを読む
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祖母を亡くした母親の背中を映すタイトルバックが良すぎる。
娘視点で「理解できないが、悲しみは伝わる(これから理解していく)」ということが表現されている気がする。
子供の頃は理解し難いが、
親も誰かの>>続きを読む
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どれほど綺麗事を並べようとも、
(仮に)どれほど善行を積もうとも、
私たちの生活も愛も不条理である。
この不条理さやくだらなさ、
或いは痛みを受け入れて生きていくにはどうすればいいか。
直視するこ>>続きを読む
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ソナチネとは似て非なる作品であり、
不条理な世の中におけるせめてもの美しさを描いているように感じた。
光と影、静と動の映し方は、
本当に匠の技。
病、裏切り、怒り、金、殺人
避けられないもの。>>続きを読む
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期待を裏切ることない傑作
言葉を交わさず伝わる愛情
喪失の先に待つ内省の旅立ちと帰還
他人のために生きられなかった悔恨
ただ側にいてあげる事
生きなくてもよいから、死なない事
我々を簡単に殺す事も可>>続きを読む
自分が90年代日本に求める退廃さと憂鬱さが、はち切れそうなほど詰まっていた。
北野武やエドワードヤンを彷彿とさせる。
映画つまるところ人生は、
決して救いのために存在しているわけではないということを>>続きを読む
それまで認識していたベルイマンとは打って変わって、ドストレートの名作
70年前の作品にも関わらず、
そのテーマは『ドライブ・マイ・カー』という昨今の私たちに刺さったものと近しいということが、面白い