頭脳少年さんの映画レビュー・感想・評価

頭脳少年

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⻤太郎誕生 ゲゲゲの謎(2023年製作の映画)

3.5

前半は横溝正史、後半はゲゲゲという感じで、どちらのパートも楽しめた。
凝ったお話とそこからの意外な展開、グロ描写など、どこを切り取っても大人の鑑賞に耐えられる作品だったと思う。

アンダーカレント(2023年製作の映画)

4.0

今泉作品としては珍しくミステリー要素がある作品で、そこが少し新鮮で良かった。
今泉作品らしい、色んな要素を含んだ作品で、そのどれもが出来が良い。
例えば魅力的な銭湯コミュニティが描かれ、そこに集まる素
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雪山の絆(2023年製作の映画)

4.0

旅客機が墜落した際の機内の様子がすごく恐ろしかった。
生き残った人達が、生き残る為に究極の選択を取るかで、お互いの考え価値観をぶつけ合うシーンがすごい。
近年の同ジャンルだと『13人の命』と並ぶ傑作。

麻希のいる世界(2022年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

前半は高校生の三角関係が描かれ、王道の青春映画かと思う。しかし後半は愛憎劇になり、同級生感電死未遂事件が起き、犯人の男子生徒は逮捕、被害者の生徒は記憶喪失、被害者の親友は失語症になるというカオスな状況>>続きを読む

キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

5.0

本作の上映時間が実際のケネス・チェンバレン射殺事件の全容とほぼ同じ長さで、事件をリアルタイムで追体験するドキュメンタリーのような構成となっているのがすごい!
この作品を観れば現在のアメリカで黒人が置か
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シン・ちむどんどん(2023年製作の映画)

3.0

「基地はいらない」という沖縄の民意を日本政府は無視し続けている。その事に憤慨している本作に登場する沖縄県民の一人が言った「アメリカより日本の方が怖い」という言葉が印象的だった。

みなに幸あれ(2023年製作の映画)

1.0

最近の怖くなくて、つまらない『世にも奇妙な物語』を観てる感じがした。新感覚ホラーと謳っているが、ホラーに見えない。
レンタルだったのと、古川琴音のおかげでなんとか最後まで観られた。
日本ホラー映画大賞
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

2.5

『きさらぎ駅』と比べるとコメディ度合いが強すぎた気がした。最後はかなり怖いのだが、急にホラーに全振りされてもと思った。ピークは旅館の隠し階段を登っていくところだった。

ビヨンド・ユートピア 脱北(2023年製作の映画)

4.0

脱北する家族に密着した本物の映像を中心としたドキュメンタリーである。再現VTRを中心とした作品や、アニメで北朝鮮の様子を描いた作品などとは一線を画す作品になっている。脱北する家族に密着した映像の他に、>>続きを読む

生きてこそ(1993年製作の映画)

3.5

死んだ者を食べるかどうかで議論をするシーンが印象的だった。個人の宗教観、宗教的価値観のぶつかり合いがあり見応えがあった。
人肉をはぎとる所をズームにして見せる所はエグくて驚いた。

恐怖の報酬(1953年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

ニトロを積んだトラックが出発するまでが長く退屈だった。あとニトロによる爆発シーンが少なく、かつ迫力がない。なので結果ニトロを運んでいる事による緊張感がない。
ただニトロを運ぶ苦労は伝わってきた。深い油
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シリアル・ママ(1994年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

ビデオを巻き戻さなかった老婆の頭を、アニーのテーマ曲「トゥモロー」のメロに合わせて、肉の塊でかち割っていくシーンは笑った。「ビデオは巻き戻せ!」の捨て台詞も最高。

終盤裁判でママ自身の巧みな話術と戦
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

4.5

今作はなんといっても松重豊演じる富士丸の不気味さがすごくて最高だ。富士丸は何度も劇中「俺のことを忘れるな」と言うが、言われなくても忘れようがない。
ロッカーの中に女性を閉じ込め、ショルダータックルで圧
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蛇の道(1998年製作の映画)

2.0

哀川翔は誰を演じても『哀川翔』になってしまうのでダメだ。

耳をすませば(2022年製作の映画)

2.5

作品全体が安っぽく感じられた。特にイタリアのロケーションにそれを感じた。
現代と過去パートが頻繁に入れ替わる構成は落ち着かなかった。
テーマ曲がカントリーロードから翼をくださいに変わったのは残念だった
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ミュージック ~僕だけに聴こえる音~(2024年製作の映画)

5.0

ルディの頭の中で環境音が音楽、リズムに聴こえだすシーンは観ていてすごく楽しかった。
ルディを中心とした三角関係やお母さんとの関係、ヘイリーの家族とのやり取りなど面白い所がたくさんあった。
ルディがパペ
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カラオケ行こ!(2024年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

綾野剛の演技の幅を、今作だけでも十分に感じられて良かった。
狂児や他のやくざ達の、表情や行動に何度も笑わせられた。特に狂児が合唱部の歌い方基本7ヶ条を忠実に守り、やたら明るい表情で『紅』を歌うシーンは
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ドラえもん のび太の大魔境(1982年製作の映画)

4.5

ヘビースモーカーズフォレストの謎を追う展開はワクワクする。
植物改造エキスは、あまたあるドラえもんの道具の中でもトップクラスに好き。先取り約束機など個性的で魅力的な道具も登場した。

ドラえもん のび太の魔界大冒険(1984年製作の映画)

4.0

序盤から、ドラえもんとのび太の石像が現れて不穏な空気が強く早々に引き込まれる。
出来杉が自宅の本を取り出して、魔法の歴史について語るシーンが薄気味悪くて好きだ。
もしもボックスで魔法の世界になっても、
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平成ジレンマ(2010年製作の映画)

4.0

戸塚ヨットスクールの校長、戸塚宏に密着したドキュメンタリー映画。
80年代に不登校児を多く抱えていた戸塚ヨットスクール。そのスクール内でスパルタ教育により2人を死亡させ服役した戸塚宏が出所し、スクール
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.0

今作はソフィア・コッポラの『SOMEWHERE』からセレブ要素を抜いた感じを受けた。その為か『SOMEWHERE』と比較すると、一つ一つの画の美しさが減少している気がする。
『SOMEWHERE』の下
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八つ墓村(1977年製作の映画)

2.5

渥美清は寅さんのイメージが強すぎて金田一役はピンと来なかった。
都井睦雄による津山30人殺しに着想を得た作品で、どれだけこの事件が日本の芸術作品に影響を与えたかを改めて感じた。

夜明けのすべて(2024年製作の映画)

4.5

山添君と藤沢さんの二人の関係性が良い。いつまでもこの二人を見ていたい気持ちになった。

今作はずっと優しい世界が続くが、しかしそれが嘘っぽくない。登場人物の多くがどこかで傷つき痛みを抱えたからこそ、周
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恋は光(2022年製作の映画)

4.5

見た目はポップだけれど大人向けの恋愛青春哲学映画。
西条と北代の友達以上恋人未満の関係が微笑ましくて好きだ。西条、北代、東雲、宿木の四角関係も面白い。
北代を演じた今作の西野七瀬はかわいいのに加え、役
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恐怖の報酬 オリジナル完全版(1977年製作の映画)

3.0

1977年公開当時の批評家からは「もったいぶって退屈」と言われたそうだが、僕も前半は同じ事を思った。ニトロを運ぶ車が出発するまで1時間以上もかかるのは、さすがに前振りが長すぎる。
しかし車が出発してか
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恐怖の報酬(2024年製作の映画)

2.5

フィルマークスの評価が酷かったので観るのが不安だったが、割と楽しめたのでホッとした。
テレ東の午後のロードショーでやっているB級アクション映画の様な印象をうけた。つっこみ所は多いけど憎めない作品だ。
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ヒーローショー(2010年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

サブスクにない面白い映画でよく名前が上がるので借りてきた。井筒監督といえばパッチギで好きな作品だが、同じくらい良かった。

2006年に起きた東大阪集団暴行殺人事件が話の元になっている。実際の事件は死
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658km、陽子の旅(2023年製作の映画)

2.5

そんなに悪くないんだが、中だるみを感じた。
菊地凛子演じる陽子の弱者女性感が痛々しくて見ていて辛かった。
菊地凛子と竹原ピストルの演技に深みを感じて良かった。

ドラえもん のび太と夢幻三剣士(1994年製作の映画)

3.5

映画ドラえもん屈指の不気味なキャラ、トリホーが今作の魅力を引き上げている。
終盤、夢幻三剣士の世界に再び戻る、のび太とドラえもん。しずかちゃんはマイクロアンテナを取っていなかったから、彼女も再び夢幻三
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ドラえもん のび太と雲の王国(1992年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

原作が時期的にバブル崩壊直後ということもあってか、株についての話がでてくる異例な作品。

地上が大洪水に見舞われ、のび家も流されるという劇場版屈指のトラウマシーンが見どころ。

ドンジャラ村のホイ君や
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友情(1975年製作の映画)

5.0

シリアス版『男はつらいよ』の様な作品。シリーズが好きな自分としてはすごく良かった。
大学生の宏を演じるのは、青年を通り越して少年にすら見える若き頃の中村勘九郎。宏と一緒にダム工事のバイトをする寅さんそ
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ドラえもん のび太のパラレル西遊記(1988年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

1988年公開の作品。当時のファミコンブームに乗っかり、ゲームソフトを用いて様々なゲームを体感できるヒーローマシンがメインの道具として登場する。
ヒーローマシンから逃げ出した妖怪がはびこる現代の学校。
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俺らのマブダチ リッキー・スタニッキー(2024年製作の映画)

4.0

悪ガキ3人が作った架空の親友リッキー・スタニッキー。大人になっても都合の悪い事やアリバイ作りに彼を利用していた。
ある日その嘘がバレそうになったため、たまたまバーで知り合った売れない俳優ロッドにリッキ
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踊る大捜査線 THE MOVIE 湾岸署史上最悪の3日間!(1998年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

サイコ野郎を演じた小泉今日子が、歯の矯正装置の見た目も手伝って不気味で良かった。
今作の柳葉敏郎の演技はアクが強すぎて、今観るとコメディだ。
青島と室井はもろホモソーシャルな関係性なので観ていて少し気
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

3.0

クリーチャーの見た目がインパクトがあって良かった。隊員の誰がエイリアンなのか、血液で判断するシーンはドキドキした。

血を吸うカメラ(1960年製作の映画)

2.0

心理学者の父親の実験台にされた結果、女性が死ぬ直前の表情に性的興奮するという歪んだ性癖を持ってしまった男性が主人公。
設定は面白いが彼が起こす出来事や描き方が中途半端でモヤモヤが残った。
同時代、同ジ
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