狩野義弘

マクロス7の狩野義弘のレビュー・感想・評価

マクロス7(1994年製作のアニメ)
4.0
サブスクで一気見しました。
四半世紀前!の放送当時はきちんと見ていなかったのだなーと反省!
これがドンピシャの世代の人にとっては最高のマクロスになるだろうと納得の作品でした。
1年の長丁場に様々なアイデア、キャラクター、ストーリーを盛り込み、一見そう見えない中に実は時代を先取りしたSFマインドを満載したグレートな作品!
演出テクニックが光る、登場人物描写が細かくてとてもいい感じ、
No.1はガムリンで、夢の中でガムリンキック放つお茶目さの一方、バサラに嫉妬した自分を嫌悪して壁を殴る、挙句ミレーヌにそれを報告する、バカが付くほどの生真面目さ!マクロス7で一番好きなキャラになりました(笑)
スピリチュア異常コードツェー、こと熱気バサラですが、放送当時は戦闘しない主人公に乗れなっかたんですが、一気見して彼の素晴らしさがやっとわかりました。
頑なまでに歌で世界と向き合う姿勢、バルキリーを華麗に操るテクニック!ガムリンと同じくらい好きなキャラになりました。
(ガムリンが良すぎる!汗)
初期は戦わないバサラに(軍人としてですが)イライラするガムリン、でもそのうちバサラの良き理解者になるというこの心情変化は、バサラが他に類を見ないキャラクターである事に対する、視聴者心情を慮った制作陣の配慮で、この辺りも見事です。細かい所で言えば、聞き耳立てていてドアに鼻をぶつけるミレーヌとか、ミリアが気になって用もないのに連絡するマックスとか、すぐに説明したくなって大声でキャットウォークの上から延々と説明を続けるDr千葉(それに対して降りてきてから話せば良いのになとレイ)とか、REX、アキコさん、ブリッジオペレーターの2人とか、花束の少女も、みな可愛く描かれていて、実に印象的! まあ、一番可愛いのは、尾行変装時のサングラスかけてるグババ🕶ですがね。
最新鋭機を駆るドッカーをかませ犬的な立ち位置に据えるとか、そのあたりのキャラ配置もよく考えられていて、ガムリンをうまく引き立ててますよね。
あと忘れちゃいけないのがオープニングで、作画レベルが異常に高くバサラの動き表情から、つまづきそうになるミレーヌとか、バルキリーの変形、画面構成まで、本編が4クールのTVアニメクオリティであることを上手く補完しています。それから全編ミレーヌイラストで構成されたEDですが、本編よりずっと小悪魔的に描かれていた前半Verに対して、後半Verは本編の印象をだいぶ取り込んでいい感じに変わってこちらも本編にプラスしたキャラ造詣に上手く作用していると思います。
今年2022年でマクロス40周年、2年後の2024年にはマクロス7も30周年を迎え、バサラの生まれ年にもなるそうですので
何か新しい動きに期待したい所です。