なかずかい

小林さんちのメイドラゴンSのなかずかいのレビュー・感想・評価

小林さんちのメイドラゴンS(2021年製作のアニメ)
4.4
前シーズンに引き続き視聴。武本康弘監督が京アニ火災事件で亡くなられているため、石原立也監督が引き継いでいるが演出方針やフォーマットなどはしっかりと受け継いでおり安心のクオリティ。このアニメの制作にあたり我々には分からない様々な人の動きや感情の奔流があったんだと思う。

前シーズンを見て現代版オバQのようだと言ったが、今シーズンはハイテンションギャグも残しつつ、イシュカン(異種間)・コミュニケーションの酸いも甘いも乗せられたほっこりエピソードも多めとなっており、振れ幅がオバQというより若干ドラえもんに近くなっている。

ちょっと崩した作画故に自由度の高いハイクオリティなアニメーションとなっているのが何よりの魅力のアニメだが、相変わらずキャラクターが皆可愛い。トールとエルマの過去と現在が入り乱れた確執と和解の物語はストーリーも良かったし表情がころころ転じるのでまた可愛い。
しかしスキンシップ過多の日常アニメでちんちん生やしたら、というちょっと下品なネタがちゃんとめちゃくちゃ面白いギャグとして消化出来るのは小林のキャラあって。これだけ多くのドラゴンが登場して彼女らの中心にいるキャラクターとしての説得力がどんどん増していくキャラクター造形は見事である。

ドラゴンの族の枠に縛られた不自由さから解放されて自覚した自由が果たして本当に自由なのか、という話は考えさせられる。

OPがえぐい良い。前シーズンのもよかったけど。イントロ中にズームで現れるキャラクター達が軒並み可愛い。

このアニメ、ゴトゥーザ様乱用しすぎだろ。
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