子供の頃見たテレビのアニメーションで良作といえば、Eテレでやってる作品ばかりが思い浮かぶのですが、そんな中でムシキングは、民放にしてはかなりおもしろい作品だった記憶があります。
ちょうど、小学生の頃見た世代です。
ポケモンや妖怪ウォッチなどと違い、現実にいる虫の姿をそのままキャラクターにしたのがある意味大胆で、自然に興味を持たせてくれる点では教育的に優れているとも思います。
アーケードゲームなど「ムシキング」自体、流行したコンテンツですが、アニメの方は一話目から結構しっとりとして幻想的な雰囲気が漂っているのが印象深いです。そして、その感じがまさに好みでした。
ウスバカゲロウの回も印象的でした。森に寄生していると表現される堕落した住人たちとウスバカゲロウの生態の対比は、死生観を広げてくれました。
ただもったいないと思うのはアクションシーンで、プロットの都合上、人物たちがあまりに無力なのが残念ではあります。虫と妖精とでは力の差がありすぎ、虫が戦っている間妖精のキャラたちはまるで力にならないのです。とはいえ逃げまわるばかりの描写にする訳にもいかなかったのか、
その場で時々何か声出すなど中途半端に行動していて、わけのわからないシーンになっています。
それで結局観るのが苦痛になって、最後の方全然覚えてないのですが、アクションシーン以外には興味深い部分も多かったので、今後も小学生向けにこういう作品が作られたらいいのにと思ったりします。
