スラムの黒人娘と家出白人お嬢様が歌で成り上がるミュージカル。
舞台設定は70年代ニューヨークを思わせるが実は近未来で、AIに作られる歌しか無いとかある意味現代を予見させる部分もある。が、基本的にはひたむきな少女たちの友情努力勝利を尊ぶ話であり、ツッコミは野暮。
劇中個性豊かなアーティストキャラが次々出てきて飽きないし、脚本は1本道のサクセスストーリーなのでご都合でも許せる。
劇中歌は数え切れないほどあるが、どれもクオリティは高い。ただほぼ英語の歌詞かつ曲調もある程度統一されているので、人によってマンネリや合う合わないが別れそうではある。
流石にそうはならんやろwと思ったのは、主人公の歌が完全に彼女達のセンスだけで作られており、それがどんなトップアーティストをも圧倒し、物語を好転させていくところだろうか。
むろん彼女らは努力してないわけでは無いのだが、結局何故うまく行ったのかというとほぼ100%自身の才能とセンスのみなわけで、ある意味本作は残酷な現実を突きつけているとも言える。