羅武

キャロル&チューズデイの羅武のレビュー・感想・評価

キャロル&チューズデイ(2019年製作のアニメ)
3.4
スラムの黒人娘と家出白人お嬢様が歌で成り上がるミュージカル。

舞台設定は70年代ニューヨークを思わせるが実は近未来で、AIに作られる歌しか無いとかある意味現代を予見させる部分もある。が、基本的にはひたむきな少女たちの友情努力勝利を尊ぶ話であり、ツッコミは野暮。

劇中個性豊かなアーティストキャラが次々出てきて飽きないし、脚本は1本道のサクセスストーリーなのでご都合でも許せる。

劇中歌は数え切れないほどあるが、どれもクオリティは高い。ただほぼ英語の歌詞かつ曲調もある程度統一されているので、人によってマンネリや合う合わないが別れそうではある。

流石にそうはならんやろwと思ったのは、主人公の歌が完全に彼女達のセンスだけで作られており、それがどんなトップアーティストをも圧倒し、物語を好転させていくところだろうか。

むろん彼女らは努力してないわけでは無いのだが、結局何故うまく行ったのかというとほぼ100%自身の才能とセンスのみなわけで、ある意味本作は残酷な現実を突きつけているとも言える。
羅武

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