がらがら

ヴィンチェンツォのがらがらのレビュー・感想・評価

ヴィンチェンツォ(2021年製作のドラマ)
4.0
イタリアマフィアの顧問弁護士である主人公が韓国を支配する悪徳巨大企業と戦う。

敵はとにかく憎たらしく、主人公はとにかくカッコ良く描かれ、ムカつく敵をマフィアらしい暴力や法を無視した方法で懲らしめていくダークヒーロー物なので、何も考えずスカッとできる。全体的にコメディな雰囲気が漂ってるにも関わらず、暴力描写が多く善人もメインキャラも死ぬ時は死ぬという容赦のなさは韓国らしい。ストーリー的には3話から本番。

主人公側のキャラクターがみんな魅力的で見ていると全員大好きになる。クールな主人公とちょっと間抜けな仲間たちの掛け合いもいちいちクスッとくる。

暴力・知略・コネ、主人公自身や周りの登場人物の能力が高すぎて、多少の窮地に陥ってもどうせ大丈夫だろと思ってしまうのは若干緊張感を削いでいたかな。

それと1話1時間強で20話は流石に長すぎた。序盤は色んな策略があってワクワクしたけど、後半になると敵も味方もすぐ暴力で解決しようとするのが退屈。そのくせに中々主要人物を殺さないから周りばっかり被害が広がっていくのがイマイチ。

あんなに死者が出て揉み消せるわけないだろとか、毎回数人に制圧される警備員やSPが無能すぎるとか突っ込みどころは満点だけど、その辺はノリと勢いとカッコいいBGMで誤魔化される。

このコメディとシリアスが上手く配分された勧善懲悪ドラマの感じは、Netflixで人気が出た『愛の不時着』や『梨泰院クラス』などにも通じる物があって、人気になるのも納得という感じ。面白いけど、個人的にはもっと汚くブラックな方が好みかな。
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