たけのっち

流行感冒のたけのっちのネタバレレビュー・内容・結末

流行感冒(2021年製作のドラマ)
5.0

このレビューはネタバレを含みます

U-NEXT解約の前に…!と思って、BSでリアルタイムで観れていなかったため視聴。

本作は、1918年に国内で流行した、スペイン風邪を題材にした志賀直哉の小説『流行感冒』をドラマ化したもの。
コロナ禍が始まって1年経った、2021年に放送されています。

あらすじとしては、
原因不明のスペイン風邪(流行感冒)の流行を聞きつけた主人公が、我が子にかからぬようにと過敏になり、イベントの中止要望や家族などへの参加制限を強いて、約束を破った女中を厳しく叱るなどしていた矢先、本人が罹患。
その後、家族に次々と感染し、その看病に努める女中を見て、主人公は今までの行為を反省する。
そして、スペイン風邪が治ったのち、店の閉店や著名人の不幸を嘆きながらも前を向いてゆく。

数年前に見ていれば「そんなこともあったんやな」くらいで終わりそうな所ですが、まだコロナの渦中にある今この時に見ると「こういう人いたよね」「こういう事あったよね」と、今と同じ挙動をしていて、今も昔も変わらないんだなと感じました。
イベント規制、都会や不特定多数の所から帰ってくる人への嫌悪、医療体制の逼迫具合、著名人の自殺、飲食店の閉店…
改めて、歴史から学べることは大きいのだなと。
原作とほぼ変わらないようですが、当時の空気感を掴むという意味で原作を読みたくなりました。

ちなみに、スペイン風邪が終息した理由は未だ不明だそうです。
コロナも今は下火になっていますが、春からのマスク着用緩和、海外旅行の復活などで、どうなるかは依然分からない状態。
過去の記憶や経験にも今一度目を向けたいなと思いました。
たけのっち

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