ゆうめし

となりの精神科医のゆうめしのネタバレレビュー・内容・結末

となりの精神科医(2021年製作のドラマ)
4.0

このレビューはネタバレを含みます

27年間、精神科医に洗脳されたお金持ちの男性の話。

イメージ的にポール・ラッドが洗脳される患者、ウィル・フェレルが精神科医っぽいけど逆のキャスティング。


洗脳される話なので主人公に感情移入しちゃうと見てるこっちがまいってしまうタイプのドラマなので適度の距離感で楽しまないとダメね。
そういう感じで見たけどやっぱりポール・ラッドが嫌いになりそうなくらいクズな役で、ウィル・フェレルが嫌いになりそうなくらいイラつく役だった。


2010年のパーティーから始まって1980年代に戻る回想形式。
パーティーで主人公らしき男が夜、物を壊している様子を映しているので、「洗脳がとけて逆襲する」ってわかる。
それあったので見ててマーティとアイクのやり取りにイラっとしても「終盤、マーティが逆襲するんだろうから我慢我慢」になったので精神的に安心。

マーティ、他人としゃべるのが苦手でシャイ。親の会社を継いだ40手前の独身男。
そんなマーティを心配した妹のフィリスがカウンセリングを勧めたことがきっかけで地獄の27年間が始まる。


アイクはたぶんマーティがお金持ってなかったから27年間も執着しなかっただろうな。たぶんだけど。
マーティの別荘を見た時のアイクの表情で、「いい金づるみっけ」って感じが伝わってきたよ。ポール・ラッド良い演技です。

ユダヤ人同士の話だけど、ポール・ラッドもユダヤ系の人なんだね。ウィル・フェレルはわからんかった。


マーティは対人関係が苦手でたぶん親友もいない。恋人はいたけどお金をたかられる。パーティは苦手。でも孤独が平気なタイプでもなさそう。
アイクからしてみれば付け入るスキがわかりやいタイプ。そしてなによりお金持ち。
そんなアイクは唯一の肉親の妹と絶縁させる。そしてマーティが孤独になってから洗脳が加速する。


エピソード7前半まで洗脳され続けてるけど、洗脳が解けたきっかけはマーティがヘルニアで入院したけどアイクが見舞いに来ずパーティをやってたこと。そして、マーティの鯉の世話をしていなくて一匹の鯉が死んでしまったこと。それが引き金になって徐々にアイクに対して反抗的な態度に出るマーティ。


勝手に工場を移転したシーンはスカっとしました!
会社の人たち、ずっとマーティがおかしかったのに辞めずに会社を守ってたのが感動した。キャシーとブルースは先代にお世話になってたからその恩を返してたんだろうね。
絶縁していたフィリスとも和解して、アイクを追い詰めたラストだったのでスッキリした終わり方だったのは最高に気持ちよかった。


そしてなにより面白かった。

全8話一気見してしまった。とにかく結末が気になった。結末もカタルシスがあってよかった。最後に本人たちの写真が写った。


そう、これ実話を脚色した話。

マーティ以外も被害にあった患者もいたみたい。とにかく家族と縁を切らせる手法のようだ。そして金を持ってる人からくすねる感じ。
2010年にマーティはアイクの医師免許はく奪を訴えて2021年にやっとその通りになったとのこと。
ゆうめし

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