がらがら

シー・ハルク:ザ・アトーニーのがらがらのレビュー・感想・評価

3.5
最終話以外は結構気に入ったドラマ。

ハルクの能力を手に入れた女弁護が主人公のリーガルドラマ。

超人能力を手に入れたのにバトル中心の展開にならず、あくまでリーガルドラマとして進むのが良い。

1話完結で有名キャラもほどよくクロスオーバー、超人や魔法が存在するMCUの世界を弁護士の視点から切り込むという、映画では描かれない部分を補完する作品になっていて楽しい。そして何よりこのドラマをちゃんと見なくても、今後の映画見る上ではほぼ問題ないだろうと思わせる肩肘を張らずに見られる軽さがありがたい。今後映画に合流するとしても1話だけ見ておけば良さそう。

力強さや暴力の象徴のようなハルクの能力は男性的なイメージがあるわけだけど、それをむしろ社会における女性の生き辛さを描写することに活用する発想には感心した。

映画ではできないようなコンセプトで、無理に追わなくてもいい軽さ、でも見たら普通に楽しいっていうかなり理想的なMCUドラマだったんだけど、流石に最終話は奇をてらいすぎていてガッカリ。

ジェンのメタ発言はもっともで、製作陣もそれを理解しているんだから素直に作ればいいのに無駄に話題性を求めすぎてしまっている気がする。

映画は客が入るように万人が受けるような無難な構成に、ドラマはネットで話題になるような奇抜な要素を入れろって指針があるのかな。『ワンダ・ヴィジョン』は良かったけど、変化球ばかりだと流石に飽きる。MCU大丈夫か。
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