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私の解放日誌のIPPOのレビュー・感想・評価

私の解放日誌(2022年製作のドラマ)
3.5
GWはひたすらに本作を完走。
田舎が舞台のヒーリング系と思いきや、不思議な哲学が始終散りばめらたスルメ的な内容…と言えば良いのか。主人公ミジョン(キム・ジウォン演)のキャラ設定がかなり独特よね。「君、もうちょっと明るくいこうや!」って野次を入れたくなったわ笑 それだけ彼女の演技力が高いってことだけど。

良くも悪くもタラタラ進むペース。13話から一気に面白さスイッチオン。ラスト4話のための伏線として全てが描かれてたのか。

本作のメッセージは個人で様々な解釈になりそう。自分は『誰かを愛したい、誰かのために生きたい、◯◯があるから自由に生きられない…それは全て自身の驕り。それら全てに生かされている事に気付きなさい。日常を受け止め、愛を持って生き続けよ』そんな風に感じたかな。
って言葉で綴るとなんか深いな。

さて、以下は多少ネタバレ。避けたい方は回避を。

全体的に観念的な台詞やメッセージが多すぎて、面白味に繋げ切れてない印象。
特に長女(イ・エル演)のキャラはめんどくさ過ぎる。40にもなって毅然としたところが無く愚痴ばかりの日常。見ていて胸焼けした。長男(イ・ミンギ演)も何かと浮かばれなくて、恋でも仕事でももう少し見せ場を作ってあげるべきでは。

あと、ソウルまで1時間半、通勤ですり減る人生を嘆く3兄弟、全員実家暮らし独身…っておい!とっとと実家出りゃ良いじゃん…何故!?って日本の視聴者はほぼ全員思うのでは。一人暮らしするには微妙な距離感の都市ってそりゃあるけど、違和感しか無かった。

あと父ちゃん、再婚の経緯がまるで描かれて無い…再婚相手どこの誰やねん。むしろ再婚設定要らんくない?

ソン・ソック演じるク氏の正体、韓国作品あるあるでつまらんかったなー。何でもかんでも裏社会と繋げるのは韓国エンタメの悪い癖だよな。利益のため人を貶めて来たがゆえに自分も心が壊れてしまった元エリート金融マンとかベストセラー作家とかの方がしっくりいったのでは。いきなりハードボイルド展開は前半とのトーンがチグハグ。

長くなりましたが、
ちょっと不思議な感性で覆われた本作、全体としてはまぁまぁ良かったかな!
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