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かしましめしのIPPOのレビュー・感想・評価

かしましめし(2023年製作のドラマ)
4.0
原作最新巻6巻が出た。

何気なくこのドラマの第一話をリアルタイムで見た。「かしましめし」なんてタイトルとキャストからしてザ漫画実写!的なのかと思ったら、第一話から程よくヘビーなトーンで引き込まれてしまいました。性のことをわりと描いてるのに、視点や角度の温度感が優秀。

誰しもが人には敢えて話さないような痛みを持っている。人に話したら楽になるけど人に話せば自分を見る相手の目が変わってしまうんじゃないか…考え過ぎかな…そんなことは多々あるはず。

それが本当に上手く詰まった作品で。ドラマは中途半端な感じで無理矢理終わってしまったけど、原作はきちんと続いていて良かった。

前田敦子はこういう役をさせたらピカイチなんだよなほんと。けど商業路線に乗らないから評価される場面が少なくて気の毒に思う。成海璃子はすっかり大人のサバけた女の演技が爆発的に上手くてびっくり。栄治役はLDHの方で全く知らんかったけど。知名度ある人なら成田凌にやって貰いたかったかも。あと仲野太賀(メガネかけて)も意外とハマりそう…妄想。

適応障害、パワハラ、セックス嫌悪、アセクシャル、同性愛…今や切り込んだテーマでも無く、きちんと理解が必要な身近なテーマをおいしいご飯に絡めて綴る良作。一度きちんとレビューしたかったので。

余談ですが、ラランドのサーヤが本作に出て来て当時はおいおい…と受け入れ難かったものの…その後の彼女の女優としての才能を見せつけられて何か納得するものがあり。
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