39歳のAyumiのネタバレレビュー・内容・結末

予告映像を見て、ソン・イェジンとチャン・ミドが出るなんて楽しそうなドラマじゃんと思ったら、死を全面的に扱う重くて苦しいドラマだった。特にチャン・ミドは健康的なイメージなのでどうして彼女がキャスティングされたのだろう？と思ったけれど、途中からみるみる痩せて顔色が悪くなっていく演技は見事だった。

直近に「賢い医師生活」を見ていたので、同年代である「39歳」とどうしても比べてしまうが、この3人は幼すぎないだろうか？と思った。友人の病気を知って恋人にあたるミジョ、治療を受けないチャニョン、そしてそれをチャニョンの親に言わないという3人、いずれも先を想像しないような浅はかさがあると感じてしまった（チャニョンの病気を両親が知るシーンは悲しすぎたから）。

ドラマを通じて印象に残ったのがジンソク氏の妻なんだけど、「めちゃ悪役です」みたいな感じで登場するけれど、夫に愛されていないことを知りながら結婚生活を送るのは辛いだろうなと思ってしまった。そして「自分は妻に騙されて結婚したのだ」みたいな被害者面をしているジンソク、どうしても好きになれなかった。好きな人と結婚できなかったとしても、妻と結婚したならば幸せになる努力をすべきだと思う。それができずに妻を傷つけているのは自分であって、チャニョンとの関係が美談のように語られるのは無理があると思った。

このドラマは意図的に「正しい」の線引きを問い、人間は間違いを犯すものなのだと伝えたいのだと思う。そういう意味では人間の不完全さを肯定する温かさがあるのだけれど、私はチャニョンよりもソンファになりたいと思う人間だなと思った。