ゆうめし

ドロップアウト~シリコンバレーを騙した女のゆうめしのネタバレレビュー・内容・結末

4.0

このレビューはネタバレを含みます

エピソード1は主人公のエリザベスの紹介、会社を立ち上げるまで。

エピソード2は早くも試作品の捏造。会社を大きくしAppleのデザイナーを引き抜く。創設スタッフたちは急激な変化に戸惑う。

エピソード3はエリザベスが製薬会社と契約出来ず&試作品が上手くいかないのでCEOを降ろされる危機。CEOを降ろさせないたいめに恋人のサニーが2000万ドルの資金提供&COOすることを提案する。そして、ばっちり化粧をしスーツを着てイメージチェンジ。

エピソード4は大手薬局会社と提携を結ぶまで。創設スタッフのイアンが薬局に装置を置く計画を知りエリザベスに注意するがそのせいでクビ。イアンをクビにしたら研究チーム全員が辞めると言い出す。それは困るからイアンを戻す。戻した場所は研究室じゃなくてパソコンがあるディスク。左遷?

エピソード5はエリザベスの実家の近所の実業家のリチャードとの訴訟話。イアンがリチャードに訴えられた。イアン、本当のことを言ったらセラノスに訴えられ、嘘を言ったら偽証罪で捕まるという八方塞がりで自殺してしまう。

エピソード6は内部告発。政治家のジョージの孫のタイラーと新入社員のエリカが不正に気付きエリザベスにメールを送る。リチャードはウォール・ストリート・ジャーナルにセラノスの不正情報を流す。リチャードへの情報提供者がタイラーとエリカじゃなくて研究室長だったのはテンション上がった。

エピソード7はウォール・ストリート・ジャーナルが記事を出す。魚を待ってバン!バン!


実際の企業の不正を扱ったドラマ。元々企業の不正を告発する話は好きなのでこのドラマも面白かった。

Appleとスティーブ・ジョブスが好きなエリザベス・ホームズ。2003年19歳で起業し、2018年に倒産。波瀾万丈な人生。この話、現在も続いててエリザベスは2022年1月に詐欺罪と横領の罪で有罪評決が出て、判決の9月に最高20年の禁固刑になる可能性があるってこと。結末を終えてないのにすぐドラマ作っちゃうハリウッドの迅速力すごい。金になるってわかってるから作るんだよね。そこは劇中の登場人物たちと一緒だね。金儲けのためには捏造もデータ改ざんも自殺に追い込む恐喝もなんでもやる。

エリザベスは人は傷つけてないって言ってたけど間接的にイアンを殺したんだよなー。イアンは脚色したオリジナルキャラであってほしいと思ったら実在の人物だった。悲しい。ご冥福をお祈りいたします。
このドラマ見終わった後、エリザベス・ホームズのwikiみたら、ジョブスの真似をしてタートルネックをずっと着ていたって書いてあった。(それはドラマでもわかった)面白いのはそのせいで社内の室温が常に18度前後なっていたって追記があったのでそれをドラマでも取り入れてほしかった。

ドラマの感想ですが、全8エピソードでエリザベスの成功と失敗を描いているので展開が早い。エピソード2でもう捏造しますからね。解雇された創設メンバーのエドモンドともう一人のエンジニア(名前忘れた)が後半、エリザベスの不正を告発するため再登場するのかな?って思ったらそんなことはなかった。
企業の不正を扱った作品って、暴く方が主人公側だけどこっちは不正をする方が主人公なので、どうしても脅迫にびびりながら告発する社員や記者に肩入れしちゃう。
エリザベスの恋人兼責任者のサミーはヤな奴でしたね。そもそもの出会いからちょっと引いちゃう。18歳の女の子に近づく30歳半ばの男よ。そらー、あれよ。社員を平気で恫喝するわよ。

不思議と思ったのが試作機が出来てないのにエリザベスとサニーの口車に乗せられて金を出す投資家や役員たち。結局小型検査装置は完成してない訳で、薬局で採血して会社に運んでラボで他社の検査機を改造して検査しているって。突貫工事にもほどがあるぞって。
劇中でフィリス博士が「なんでエリザベスの話をみんな信じるの?」て言ったらリチャードが「美人で金髪だからだ」って言ってたのが真理よね。エンドロールでも資金集めに困難な女性CEOには金髪にしろってアドバイスするって出てたので、アメリカでは美人で金髪が正義なんだな。
ゆうめし

ゆうめし