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仮面ライダー ビルドのdm10foreverのレビュー・感想・評価

仮面ライダー ビルド(2017年製作のドラマ)
4.5
【泣いちゃった・・】

先日の「仮面ライダークローズ」のレビューでも触れましたが、恐らく平成ライダーでちゃんとシーズン通して観たのってここからかな・・・。
息子が生まれてからは、「いつか一緒に仮面ライダーやウルトラマンを観よう!」っていうのが楽しみでもあって、まだちっちゃい頃は全然集中してTVの前にも座ってなかったけど、ようやくこの頃から(何となく)座って観だした・・・って時期だったような気がする。

でも、僕もあまり集中していなかったせいか、全体的な雰囲気は覚えていたけど細かいところまでは正直かなり怪しい・・というレベルだったので、これを機に改めて息子と「思い出のライダー」を見直そうということで、毎日仕事が終わって家に帰ってからの時間で何回かに分けての「イッキ見」敢行。

・・・あれ?こんな話だったっけ?
それは『こんな「良い」話だっけ?』という意味で。

いや勿論あらすじは覚えていたけど、当時とは受けた印象が全然違っていて、何なら「ラストの3話」はずっとウルウルしながら観ていたよ。

ストーリーも良く出来ているし、それぞれのキャラクターもきちんと深堀してくれるから、感情移入もしやすいし、それでいてライダーがカッコいい。
確かに「タンク×タンク」とかはちょっとゴチャつきかけたけど、全体的にはビジュアル的なイメージもかなり良い。

思えば第1話から張られた伏線もキチンと回収されるし、ラスボスも目的も一貫していたお陰で物語自体も殆どブレることなく1シーズン走りきったし。
これって当たり前のようで結構難しいのよ、特にこういう子供向けのものって。
ダラダラやれば飽きられるし、適度に新しいものを出さなければオモチャやグッズも売れないし、かといってグルングルンと目まぐるしく展開が変われば子供がついていけないし。

そういった意味では、「三都対立」のお話から「難波重工の暗躍」を経て「エボルトとの決戦」まで、ちゃんと一本で繋がっていたよね。
何より最終話のラストカットでこの1年間のシリーズの構図が明らかになった瞬間に、改めて鳥肌が立ちました。
そこまで計算していたのか・・・と。

単に「仮面ライダー」と侮るなかれ。
この『仮面ライダービルド』は正統派のヒーローというものを突き詰めた一作でありながら、登場する主要キャストたちの青春群像劇でもあり、いわゆる「連続ドラマ」として成立する上で必要な筋がキチンと通ったストーリーです。

勿論、結局は「子供向け」の物語ですので、そういった意味での「ご都合」的な展開もありますが、そこに目くじら立てたところで・・・ねぇ・・・っていう感じであって、むしろ、子供向けの作品でよくここまで伏線張ったり、キャラをこじらせてみたりとかやったなと感心してしまうくらい。

特に仮面ライダーローグ/氷室は、「三都決戦シーズン」から「対エボルトシーズン」に進む過程でもの凄いキャラ変があったにも関わらず、彼の魅力は下がるどころかうなぎ登りに爆上がりした。

あと、個人的には主題歌「Be The One」が好き。
特に平成ライダーのテーマソングって結構メジャーなアーティストが歌うことが多いんだけど、今回はなんたって世界の小室プロデュースだからね。
イントロを聞くだけで「あ~はいはい」と体に染み入る感覚。
嫌でも小室ファミリーの曲に触れ続けた世代(40代~50台くらい)の人たちなら「小室っぽい」っていう雰囲気が伝わると思う。
・・・結局この曲を歌った「PANDORA」っていうユニットも小室さんが2017年に引退宣言してしまって空中分解しましたけど。
でも『Be The One』は今でもよく聞くな~。

・・ってな感じでここ最近のライダーの中では一番好きかも。
次いで「W」「ゼロワン」かな・・・(お父さん的には)。
息子は「ギーツ」にハマってますが・・・。

ということで、明日息子と毎年恒例の劇場版仮面ライダー(いわゆる冬映画)を観に行って今年の劇場納めとしようと思います。
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