この手のハイブラウなコメディはBBCの真骨頂。歴史好き、映画好き、そしてモンティ・パイソン好きなら存分に楽しめるはず。逆にそれら以外の人は全く楽しめないから諦めて。
主な笑いどころは、レポーターが著名な学者先生を相手に繰り出すおバカな質問の数々と、それらに対するリアクション。唖然としたり絶句したり生真面目に答える学者がほとんどなんだけど、中には冗談の通じる強者もいたりして、真顔で被せて打ち返してくる辺り、さすがはオックスフォードやケンブリッジ出身のコメディアンを輩出し続けるイギリス文化の底力。
おバカなようでいて、時折、真理を突いた一言を差し込んでくる辺りも奥が深くて油断できない。
あとは、イギリスのお家芸とも言えるブラックなネタの数々に、奥歯噛み締めながら笑う感じかな。
海底を目指した巨大潜水艦「タイタン・1C」とか(⬅️ここ、いちいち説明しないと分からないようなら、ついていけないと思う)、核兵器の威力を説明するのにターゲットを元カレの実家に設定するとか、ボッティチェリの絵を見て「この画家、あんまり上手くないですよね」とか、ライト兄弟の飛行記録を聞いて「走った方が早いですやん」とか。
一番ヤバかったのは、第1話のエンディングかな。「次回のテーマは『宗教』です。聖書とコーラン、どっちがエラいかいよいよ決定です」って。