割烹

ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~の割烹のレビュー・感想・評価

ONE DAY~聖夜のから騒ぎ~(2023年製作のドラマ)
3.2
横浜みなとみらいを舞台に、クリスマスイブの1日を描くドラマ。
日中の半日のなかで、3つの独立したシナリオが並行して進み、やがて交差し合うというよくあるタイプの構成だが、それ系の代表作である24ほどの緊迫感はまるでない。
犯罪組織のメンバーで、記憶喪失になって追われる身となる二宮和也、組織のボスの中川大志、警察官の松本若菜や江口洋介、中村アンなどが逃亡者グループ。地方テレビ局のアナウンサーの中谷美紀、福本莉子などが地方テレビ局グループ。シェフの大沢たかお、スタッフの桜井ユキらがレストラングループ。
キャストはそれぞれのグループでドラマが作れそうなほど豪華だ。
ストーリーはそれぞれ独立して進行している建前で、グループの切り替えには共通するキーワードや動作を挟むなど、なかなか遊び心があり意欲を感じる脚本。たが、第一話で二宮が大沢の店に逃げ込んだり、福本莉子が大沢たかおの娘だったりするので、狙っていた独立ストーリー性はほとんど感じられなかった。
また、時間の概念もリアリティがなく、レストランに関しては仕込みや調理に明らかに無理がある。
ラストの取引場所のトリックはもはや強引を通り越して破綻していた。
どのグループにも属さない、通りがかりの飼い犬を探す老人である佐藤浩市が無駄に頻出するが、これはラストで回収される。
全体的に荒削りではあるが、挑戦の意欲だけは評価したいドラマだった。
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