あちぴろ

不適切にもほどがある!のあちぴろのレビュー・感想・評価

不適切にもほどがある!(2024年製作のドラマ)
4.1
昭和64年間の比較的後半生まれの自分だが、昭和時代の描写はどれもど真ん中。
野球部の監督はケツバットとかあったし、職員室に入るともくもくと煙漂う空間だったし、地上波でおっぱいは当たり前の時代。
今思うと本当に不適切だし、とんでもない時代だった気がする。
ところが。
今の令和は、やれ◯◯ハラだの多様性がどうだの。
いつの時代も生きづらいんだろうな。

しかし、このドラマは現在のドラマにおけるコンプライアンスなどに臆することなく、かなり切り込んで描いているので、本当に楽しい痛快な面白いドラマだった。
1話目から大爆笑だったんだが、たぶん圧倒的にこの1話の突然のミュージカル仕様に戸惑いそっ閉じした人は多いんではなかろうか。
自分的にはインド映画や宝塚歌劇などの劇中のミュージカル仕様になんの違和感や嫌悪感もないのですんなり。

昭和の頃の懐かしさ、今の時代のギャップ、親子の関係などほんと楽しいドラマだった。
ムッチ先輩(磯村勇斗)、純子(河合優実)、井上(タイムマシン発明した少年)など昭和の子どもたちに紛れる令和の少年キヨシ(坂元愛斗)。リーゼントしたり、剃り込み入れたり短ラン着たりと「ビーバップ」の世界が広がる。
方や令和にタイムスリップした小川(阿部サダヲ)に待ち受けるのは観たことのないスマホやビル群。
便利なようで窮屈な令和。
令和にいる渚といい仲になりかけるとバチっと電流が走ったり…笑

よく練られた脚本でさすがの宮藤官九郎だと思う。
1話からもう一度観ても何度も笑えるだろうなぁ。

(2024/1/31〜3/30)
2024年1〜3月クールのTBS金10ドラマ。







▼▼▼以下、ネタバレに触れそうです▼▼▼










阪神大震災で亡くなってしまう未来を知った小川、その震災で亡くす娘の純子。
その夫(ディスコで知り合う錦戸亮→古田新太)や現代のEBSのコンプラ対応の山本耕史、番組のMCに駆り出される八嶋智人など
とチョイ役の役者も素晴らしかった。
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