MK

ナポレオンの村のMKのレビュー・感想・評価

ナポレオンの村(2015年製作のドラマ)
4.7
限界集落。
過疎化の進む遠郊外の集落が自業自得で危機を迎えているように伝えること言葉が嫌い。

限界なのは大きな政府を掲げて地方に多大な期待を持たせて公共事業を進めて暗躍したお偉方と政治システムの限界なのに。
どうか自分達のミスを社会現象のように、他人事で伝えるようにメディアに風聴することはやめてほしい…って脱線する。。


そんな思いと反動的に心打たれる作品、個人的に!

見捨てることや 切り捨てることは
誰にでもできます
でもぼくたち役人はそれではいけません
ひとの役に立ってこその、役人ですから

すごく好きで折に触れて何度か観てる。
都会には何でもあって田舎には何もない…っていうパラダイムを都会目線でひっくり返すっていう、当時流行ってた限界集落なんて題材を扱ったドラマ。

ものに満ち足りたら無い物ねだりも悪くないじゃないか。

目標達成型の長期的展望に立った企業が今後重要なんて本も読んだけど、故郷でも会社でも自分の居場所に誇りを持って毎日を過ごせるのは幸せなんだろうなと毎度憧れる。

唐沢寿明、麻生久美子、山本耕史にイッセー尾形と出演者も超豪華。

ローマ法王にお米を食べさせた男っていうのが原作らしい。

さらには最終回の展開がある意味的確過ぎて皮肉たっぷりで面白い。
国が安直に飛びつく成功体験とモデルケース化っていう構図。
お陰で地方の町にどれだけの駅前広場とバスターミナルが出来たんだっていう話。

どこいってもおんなじようなモノしかできない…あまり前だよね。
公費使って出張行って国内の事例観に行けば、見慣れたモデルケースが見られて、そんな夢掲げれば議会承認が容易く得られて税金が執行できるんだから。

電気自動車だの自動運転だのと対峙しなければいけない息子、孫世代にバスターミナルとペデストリアンデッキをプレゼントして喜ばれんのかな…

とにかく、アサイさんくらい視野の広い役人というか為政者希望。
MK

MK