おなすおいしい系

明日、ママがいないのおなすおいしい系のレビュー・感想・評価

明日、ママがいない(2014年製作のドラマ)
4.5
明日ママ、放送当時かなり流行したように思います。いい意味でも悪い意味でも話題になったなという記憶が。

今みるとすごく子供らしい演技だなと感じました。鈴木梨央の演技が個人的には好みです。徐々に現実と向き合っていく過程、そこに伴う苦しみや痛みがすごく伝わってきました。子供らしい純粋無垢な演技だからこそのものでしょうね。

さてリアリティという面ですが全くありません。こんな高圧的な施設長がいる施設が許諾されるとは思えませんし、スタッフも喋れないロッカーのみ。あまりにも現実性に欠けます。ファミリーホームではなく児童養護施設との表記ですし、うーん違和感が否めません。

しかし、響きましたね。私たち、誰も知らなかった。昨日も今日もいたママが、明日にはいなくなるなんて。本当のママから愛される以上の幸せなんてない。とても刺さりました。心抉られる作品でした。

私自身虐待を受け育ちました。その中で感じる痛み。身体の痛みだけじゃない、心の痛み、現実の辛さ、すべてがフラッシュバックしました。愛情を暴力と混同するのはやめなさい。とても苦しくもなる作品でした。

個人的な話ですが、こういった過去に爆弾を抱えているような木村文乃の演技が好きなので、そういった意味では好みの作品でした。