原作の放火や強姦などの過激なシーンはさすがに無いものの、現代版にしたいい実写化作品だったと思う。
妹の自殺はやらないのかと思いきや後半に持ってきていてドラマとしての構成もしっかりしていると感じた。
原作読んでいて感心した、人の死体の上に犬の死体を埋めて警察を欺くシーンはさすがにできないか。
風太郎は邪悪なのに、その姿を見ているとなんとも言えない悲しい気持ちになる。自分も同じ境遇だったらどうなんだろうと考えてしまう。
原作ラストの全てを手に入れた蒲郡が"人間の幸福について"の原稿用紙を書き始めて、大金持ちではなく、ただ普通の幸せの別の人生を思い描いたのがあまりにも切ない。それをドラマでもちゃんとやってくれていたのはよかった。