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トンネル -サボタージュのShinMakitaのレビュー・感想・評価

トンネル -サボタージュ(2016年製作のドラマ)
2.4
フランス・カレーとイギリス・フォークストンを結ぶユーロトンネル。イギリスに向かう車両運搬貨車内で、フランス人のフォーニエ夫妻が忽然と消えた。車内には幼い娘クロエが残されていたが、ショックで口がきけないようだ。イギリス側で保護されたクロエは犯罪捜査課から公衆保護課に左遷されたカール・ローバックの預かりとなり、カレー側からエリーズ・ワッサーマンと部下ルイーズが派遣されてくる。こうして再び英仏合同捜査が開始されるが、その矢先、パリ行きの旅客機CDT718便がイギリス海峡に墜落するという惨事が発生し…


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旅客機墜落は、システムハッキングによるテロであった。フォーニエ夫妻が優秀なSEであることから、ローバックとエリーズは夫妻誘拐と墜落事件は繋がっていると考える。ローバックらイギリス側が誘拐犯の利用したバンから目撃者を探し出すなか、エリーズらフランス側は、旅客機乗客のブレッソン判事に注目。判事の秘書エリカが離陸直前に搭乗を取りやめていたからだ。

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フランス・アラスで開かれていた宗教討論会で発砲事件が発生。イスラム教徒アミラが死亡する。これは旅客機を墜落させたテロチーム〈防衛〉の犯行だった。主犯はロベール・フォーニエ。自分の誘拐を偽装し、妻を殺害してテロに及んだのだ。その部下は、元軍人のチボーと若い女ローザ・ペルサウドである。ローバックらは誘拐目撃者の似顔絵からローザの身元を掴み、テロチームに肉薄していく。

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ローザが逮捕され、カレー警察に拘留された。ローバックはカレーに詰めてエリーズと共にローザの尋問に当たる。一方イギリスでは、出入国詐欺詐欺事件の捜査がローバックらの知らないところで進んでいた。旅客機墜落現場で発見されたパスポートの束がきっかけだった。同じ種類のパスポートを所持していたジョージア出身女性が保護されるが、彼女は不審な死を遂げる。ローバックの同僚ボロウスキ刑事がその捜査に当たるなか、カレー警察署内で前代未聞の大事件が起きてしまう…


「THE TUNNEL」S2



前回は連続殺人事件でしたが、今回は連続テロ事件。ローバックとエリーズは、テロチーム〈防衛〉の黒幕であるアーテム・バトゥーリンとその仲間バネッサ・ハミルトンに照準を合わせて捜査を続けていきます。2人の私生活にも変化が訪れ、愛妻家ローバックは離婚の危機、人嫌いのエリーズはエリカとロマンスの予感が見られます。チリのコロニア・ディグニダにも言及され、もうすぐ上映終わりそうな「コロニアの子供たち」を観ておけばよかったと後悔。
オリジナルのドラマ「ブリッジ」からは話が逸脱しているので、このシーズン2から「トンネル」独自の展開。冒頭の誘拐、バネッサ護送でトンネルが効果的に使われていて、ちゃんと〈トンネル〉の意味もあり。そして警察署襲撃などの見せ場も多くて飽きなかったな。越境捜査ものはハズレなく面白い。
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