個人的にはクドカンの最高傑作。磯山Pと組んでる時はハズレなし。
古典落語をベースに、すったもんだの平成浅草グラフィティを経由して、毎回最後に人情劇として寄席の高座に落とし込む、という構成が巧い。
このたび、Netflixの配信で久々に再見&一気見。DVDボックスで持っているにもかかわらず。棚の奥から出してくるのめんどくさいし。
思えば18年も前の作品。みんな若いし、端役にまさかの大物も(セリフもほとんどなく人相にメリハリのない坊主頭が15年後にトップアイドルと結婚するなんて、当時、誰が予想できた?)。
ヤクザの描写や女性の扱いなど、今ならPCやコンプライアンス的にアウトな場面も多いが、最近のドラマが失ってしまった「勢い」にあふれていて、今観ても古びるどころか、すこぶる面白い。乱暴な言い方をすれば、ロックな向田邦子。
出囃子の「遊び」など細部の小ネタから、本来ならイラッとさせられるはずの阿部サダヲのベタなギャグでさえクセになる。
ゲストのMBPは、安定の破天荒・古田新太に、ババア扱いされる薬師丸ひろ子かな。
長瀬クンの落語は反則だけど斬新で、慣れてくると粗暴さが独特の味わいになって魅力的。鶴瓶師匠が配役された時点で「サゲ」は読めるのだが、期待に応えてくれる納得の展開。岡田クンの落語が本当に天才的かどうかをツッコむのは無粋。