Jun

ウルトラマンマックスのJunのレビュー・感想・評価

ウルトラマンマックス(2005年製作のドラマ)
3.7
シリーズ前半はスタンダードな筋立てが目立ったが、10話を超えた辺りからは作り手の個性がいかんなく発揮されたバラエティに富んだエピソードが目白押しであり、とても楽しませてくれた。中でもメルヘンチックな世界観とコメディに振り切れた15話「第三番惑星の奇跡」(脚本:NAKA雅MURA / 監督:三池崇史)・16話「わたしはだあれ?」(脚本:NAKA雅MURA / 監督:三池崇史)には強烈なインパクトを受けた。また、開始直後に実相寺昭雄監督と理解される手触りの22話「胡蝶の夢」(脚本:小林雄次 / 監督:実相寺昭雄)は、アイデンティティが崩壊する様相がまるで悪夢のように描かれており、メタ構造に言及するシナリオが実に興味深い。(本来の視聴者層である子どもたちを全力で置き去りにしている点はさておき…笑)『ウルトラセブン』の第8話「狙われた街」へのアンサーソングのような24話「狙われない街」(脚本:小林雄次 / 監督:実相寺昭雄)もまた、機知に富んだ内容に思わず眼を見張った。皮肉に彩られたオチも含めて夕焼けの美しさが目に染みる。
Jun

Jun