ながらみ御免

シリコンバレー シーズン1のながらみ御免のレビュー・感想・評価

シリコンバレー シーズン1(2014年製作のドラマ)
4.3
『バリー』も書いた Alec Berg の脚本。『バリー』同様に感じたのは、この人のドラマは序盤やや退屈な傾向があるんでしょうか?登場人物紹介が長いというか……。
人物が動き出し物語が転がりだせば、グッと面白くなる。

シーズン4で決別したT. J. Miller (アーリック) による「成功したかと思えば失敗、失敗したかと思えば成功、の皮肉な展開が延々と続く……」という批判にはかなり同意で、後半シーズンはエンディングに向けた耐久戦と感じるときもあったけど、浮き沈みの連続はスタートアップ企業の現実でもあろうし、感慨深いエンディングまで見届けられて良かった。

Alec Berg の傾向としてもう一つ感じるのは、登場人物を容易に好きにならせない意思。相当な皮肉屋なんだろうな、どの登場人物も愛すべき面と嫌〜な面が拮抗してて、分かりやすいキャラにはしないぞ、と。
その中で、Martin Starr (ギルフォイル) と Zach Woods (ジャレッド) は大変よかった。キャラの歪さも魅力に変えることに成功していたと思う。
とくにMartin Starr の大きな眼と猫がゴロゴロ言うような低い声にやられてしまったので、彼の出演作をこれから追ってみたい。しかしスパイダーマンか……趣味じゃないな……。